ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

ウィリアムのいたずらが、街歩き、食べ物、音楽等の個人的見解を主に書くブログです(たま~にコンピューター関係も)

「夕日に向かって走るんだ」みたいな指示をされると、つぶれるまで、仕事させられる

2005-06-01 14:48:12 | 開発ネタ

「夕日に向かって走るんだ」

 これは、たしか、森田健作が、青春ドラマのなかで、やってたことだと思います(そーいや、吉川君っていうのも、でてこなかったっけ、あのドラマに。。って、関係ないか)

 で、これを応用すると、SEだけでなく、自分の部下などなどを、つぶれるまで、こき使うことができます。

 っていうことで、このブログは、昨日のブログで書いた、

その仕様変更と、気づかせないで、SEをこき使うテクニックは、またこんど。

の、こき使うテクニックについて。




 指示を出すとき、契約するときに、以下のよううに言うと、結果として、言われたほうは、自分がつぶれるまで、やらされる羽目になる可能性があります。

・指示内容を動詞で端的に言う。
・方向性と、目的を示す。
・その指示内容はすぐにできるような言葉にする。
・ただし、ゴールを「物で」示さない。
・さらに、ゴールが自然に変わっていく(自然に仕様変更される)とモアベター

 ??たぶん、意味わかんないですよね。

 例を挙げて言いましょう。

「夕日に向かって走れ」

 です




 「夕日に向かって走れ」という指示は、明確です。すぐできます。

 しかし、この指示、実は、実現不可能なんです。
 
 ずーっと一箇所にいたら、夕日は、沈んじゃいますよね。
 だから、もし、夕日に向かって走るんなら、走り続けないといけないんです。
 夕日が出ているところまで。。。ゴールは、自然に動いているんです。
 その上、きりがないです。

 さらに、この指示は、「走れ」です。
 でも、日本は、島国です。どこかで、海に行きます。
 でも、「泳げ」という指示はないです。
 だから、どこかで海にたどり着き、夕日は沈んじゃいます。
 ずーっと、夕日を追いかけていくのは不可能です。

・夕日に向かって、3キロ走れ
 なら、ゴールがわかるので、作業内容は明確です。

 でも、3キロの部分の指示がない=ゴールがないと、きりがないんです。
 さらに、夕日は動くので、ゴールも動く。。本当にきりないんです。
 自分がつぶれるまでやるしかないです。




 現場では、このように使います。


・受注システムを開発する。

・ユーザーに使い勝手の良いシステムを開発する


 どれも、やることは、可能そうです。
 システム開発なら、まずはヒアリングして。。使い勝手の良いシステムっていうと、GUI??など。。。
 でも、どっちも、ゴールを示していません。


・受注画面から入力し、受注データをDBに格納、受注票を出力するシステムを作成せよ


 なら、受注票を設計し、その受注票を出すのに必要なデータから、画面設計を行い、永続的なデータを抽出して、DBに格納すればいいです。

 つまり、このように、入出力を物で定義すれば、ゴールは明確です。

 でも、受注システムだけでは、何をつくるのか、はっきりしません。

 そこで、話がどんどん膨らんでいき、ゴールが見えなくなり、そのうち、「そんなの、作れないよ!」というところまで、広がってしまいます。




 この話で、みなさんは、「そんなの、ありえねーよ。適当なところでやめるだろ!」と思われると思います。じつは、この話、そこがミソで、指示を出すほうは、いつでも、適当なところで、やめられます(=はしごをはずせます)。

 なので、やっている側は、はしごをはずされ。。。どーしょーもなくなります。

 たとえば、上記の受注システム、ゴールが見えないので、とりあえず、突っ走って、システム開発をしていき、結局、体を壊したとすると、上司は、「体を壊してまでやれとはいってない」と、いい逃れることが出来ます。

 この指示のこわさは、ここにあります。




 つまり、作業に取り組める、明確な動作で指示して、ゴールを示さないと、どこまででも、やらせることが可能(やらされる危険性あり)ということです。

 とくに、明確な動作の指示(走れ!開発しろ!)は、単純に見えるので、単純なことを言っているのに、ぜんぜん出来てないじゃん!と責め立てることが可能です(本当は、実現不可能なことでも)

 そして、ゴールを示していないので、てきとうなところで、はしごをはずして、指示した本人だけ、逃げることが可能です。

 逆に、確実に金を切り取りたい場合は、ゴールを明確に、物でしめすか、量でしめします。




 この応用で、客などが、

  「こんなに単純な話なのに、ぜんぜん理解してくれない」
    とか、
  「こんなに単純なことなのに、何で出来ないの?」
    とか、
  「わたしは、ただ、○○ということをしたいだけです」

 とか言う場合、その客は、「完成図」が、頭の中にあって、言っているかを確認する必要がある。ゴールを言わなければ、動作だけは、単純で、実現可能なように見えるんだけど、実際完成させるのは複雑・無理というのがある。

 上記のような言い方をする場合、けっこう、ゴールが見えてないので、単純そうに言ってるけど、実際は複雑(不可能)って言うケースが多い気がする。。。

 この場合、客の口車に乗ると、自分だけ、死ぬほど踊らさせられて、最後、はしごを下ろされる危険があるよ。




 じゃあ、自分が、そういうゴールを示さない上司の部下になってしまった場合、どうするか(そういう顧客をつかんでしまった場合どうするか。。)

 。。うーん、逃げられるように、加持祈祷する??


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