音楽に向かない家系

このギター、私が高校生の頃初めてバイトして買ったのだ。
何に憧れたのか、ギターを弾けるようになりたくて毎日練習したものだ。

しかし、今考えたら無謀な挑戦だったのだと思うが、一向に弾けるようになる様子はなく、いつの間にか丁寧に箱にしまわれた。
その後も数回はチャレンジをしようとしたけれど、そもそも無理な事だったのだ。

月日は流れ、私の娘がギターを弾きたいと言ってきた。高校生だ。

自分が高校生だった頃を思い出し、しまってあるギターを取り出して見せた。
随分古いけれども、金属部分だけ磨けばきれいになると、気に入った様子。
数日かけて金属部分を磨いていたようだ。

そして、弦を張り替え、チューニングして、入門書を買ってきた。
準備万端の状態だ。

音楽に向かない家系の突破口となるか、期待しているのだ。頼むよ娘！