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キラキラネームは日本の漢字文化を破壊するための、カルトの工作活動です!公務員の国籍条項と外国人土地法の復活求む!

原発、緊急情報(9)

2011年03月21日 17時55分47秒 | 日記
引き続き、

武田邦彦先生のブログからの転載です。


原発 緊急情報(21) 「直ちに」とは何か?「冷静に」とはなにか?


みんなが不安に思っている現在、

私のような専門家が(打ち合わせなく、結果として)

同じ事を言うことになるのが大切でしょう。

そうしないと一般の人は不安に思います.

その点では、

私とテレビなどに出ている専門家との間にかなりの違いがあります。


本当は違いはないはずです。

私も原子力の仕事を長くしてきましたし、

第一種放射線取扱主任者ですから、

同じ試験問題を解き、合格し、

それを元に仕事をしてきたのですから。


そこで、少し深く考えてみました。


政府、テレビの専門家、NHKなどは、

福島原発で放射線の汚染の数値が出る度に、

「直ちに健康に影響が出るレベルではない」と「冷静に対応」と言っています.


3月21日には高い放射線の下で作業にあたる作業員の被曝について指揮をした人が

「直ちに健康に影響ない」と言いました。


なぜ、政府や専門家は

「放射線障害を防止する法律や規則」に定められた限度と

異なる数値を言っているのでしょうか?


・・・・・・・・・


まず、辞書で「直ちに」を調べて見ると、


1:   間に何も置かないで接しているさま。直接。じかに。

    「窓は―通りに面している」「その方法が―成功につながるとは限らない」


2:   時間を置かずに行動を起こすさま。すぐ。「通報を受ければ―出動する」


とあります。日常的にも2つの意味でしょう。


一つは「原因と結果」が直接結びついていること、

もう一つが「時間的にすぐ」だということです。


だから、「直ちに健康に影響がない」というのは、

たとえば1時間に100マイクロシーベルトの被曝をしたときに、

政府が言った意味は、


1) 1時間だけそこにいれば一般人の基準値の10分の1だから、

    この数値だけでは健康に影響があることはない。

    その家に1日いれば2.4ミリシーベルトになるから基準値を超える、

2) 今日の午後とか明日に病気になるわけではない(時間)、


のどちらかでしょう。


すぐ影響はないという時間的な方は当然です.

放射線の障害というのは主に遺伝子障害や白血病、甲状腺ガンなどですから、

放射線をあびてからかなりの時間を要します.


だから、放射線をあびてすぐその影響がでるなら、

かなりの重症になるでしょう。

私が作業を担当している人が「直ちに」と言ったことに心配したのはそのことです。


もしかするとその作業主任の人は、

やけどのように、放射線をあびるとすぐ健康に害があると錯覚していたら、

作業する人が可哀想と思うからです。


もう一つ、

つまり1)も似たようなものです、

多くの人はその場所に住んでいるのですから、

1時間あたりなどの放射線の強さはあまり意味がありません。


1時間に時間を掛けると、

1ヶ月あたりなら7.2ミリシーベルトですから、

かなりの放射線をあびることになります。


でも、あくまでも専門家が決めた法律の値は次の通りです(1時間に換算).


     1時間あたり(マイクロシーベルト)


一般人の目安        0.1 (1年が基準)


管理区域の設定の義務    0.6 (3ヶ月が基準)


放射線作業者(男性)限度  5.7 (1年が基準)


放射線作業者(女性)限度  1.4 (3ヶ月が基準)


ですから、10マイクロシーベルト(福島市など)と

これらの値の間を埋めなければなりません。


・・・・・・・・・


日本の官僚(この言葉は中央官庁が編み出した言い方と思います)は

それほど頭が悪くないのです.


「直ちに健康に影響がない」のは確かです.

私も同じ意見で、

1時間だけあびても、

また今日の午後、気分が悪くなるのではないからです。


1時間だけあびるなら

10マイクロシーベルトですから、

一般人の1ミリシーベルトの100分の1になります.

確かに「直ちに」健康には影響がありません。


私と同じ考えですし、法律にもそっています。


つまり、将来、もし健康障害が出たら、

「私は「直ちに」と言ったのですよ」といえば良いようになっています。


「放射線が1時間あたりとも言っていますし、

勿論、法律も知っていますよ.

あなたは「直ちに」という日本語が分からないのですか」

と言われれば反論もできません。


つまり、「直ちに・・・」というのは

「そこで生活していたら」というのとは日本語が違うのです.


・・・・・・・・・


「冷静に対応」、

「決してパニックにならないように」というのもなかなか意味深長です.


10マイクロシーベルトと聞けば、国民は、


「直ちには健康に影響がないが、

10日、そこにいると規制値を大きく超えるので、私の家族は待避が必要だ」


というのは実に「冷静な対応」です。

パニックでもありません。


この人が20日間、家にいて家族に健康の障害が出たときに、

「あのときに「冷静に対応」と言ったじゃないか!」

と怒鳴り込むと、官僚は落ち着いて、

「ええ、冷静に対応するというのは、

放射線の量をお考えになって規制値を超えるまでに移動することですよ」

と言われてしまいます.


官僚とはそういうものです。


・・・・・・・・・


このように考えると、

「規制値を自分で計算して、法律の値にもとづいて考えた方がよい」

という私の考えと、

「直ちに健康に影響はないので、冷静に対応を」

という政府の言っていることは実は同じ!!なのです!!


しかし、混乱しているのは、

「直ちに・・・」の後、CTスキャンのような例を出して、

法律の規制値を言わなかったり、

法律の規制値は「目安であって、健康とは関係がない」と

言ってみたりするからでしょう.


それを言っているのは官僚ではなく、

官房長官だったり、テレビの専門家だったりします。


3月20日夜、

水の汚染について、

ある専門家が「飲まない方が良いのですが、

それしか水がなければ仕方ありません」と言っていましたが、

これはある意味で、正直と思います.


・・・・・・・・・


政府が苦しい言い訳をして、

専門家が追従しているのは、

予想外の事故が起こり、

普段では決してあってはいけないほどの放射線が東北南、関東北を汚染したので、

その対応ができないからです。


対応ができないことと健康とは無関係ですから、

もう少し誠意のある、

わかりやすい表現を使って欲しいものです。


・・・・・・・・・


ちなみに、福島原発の状態を見ると、

ここ3日ぐらいで、もしかすると今後の見通しがつくと思います。

私が見通しがついたら直ちに書きます.

なお、今はまだ東京は大丈夫です。


(平成23年3月21日 8時、執筆)



福島原発に関しては、今後が気になりますが、

基本的なことは、

自分や家族、或いは、地域を守るために、

先ず、放射線量を自分で計算し、


1時間あたり(マイクロシーベルト)の

一般人の目安        0.1 (1年が基準)

管理区域の設定の義務    0.6 (3ヶ月が基準)

と比較して、

対策を立てることが肝要と思います。


それから、大変残念ではありますが、

汚染された飲食物は、

口にしない事です。


これについては、

計測を厳密に行い、

完全に安全な物だけ市場に出回るようにして、

風評被害を防いで頂きたいと思います。


武田邦彦先生のブログを転載して、

二日間、原発の緊急情報を取り上げました。


武田先生には、

改めて、感謝申し上げます。

図々しいお願いではありますが、

原発で、また変化がございましたら、

転載させて頂ければと思います。

有り難うございました。

ブラームス「第4」第4楽章 ヴィースバーデン盤 フルトヴェングラー

原発、緊急情報(8)

2011年03月21日 16時24分02秒 | 日記
引き続き、

武田邦彦先生のブログです。

此処までの情報が、

まとめて書かれています。



原発 緊急情報(19) 食品の汚染と放射線物質の半減期


ほうれん草についた放射能をもつヨウ素は半減期が短いので、

実際には害にならないとの考えもあります。


ここで「半減期」というのは、

放射線を持つものは壊れていきますので、

それが、半分壊れる時間のことです。


例えば、放射性のヨウ素ですと、

半減期が8日ですから8日で2分の1、

16日で4分の1と急激に減っていきます。

だからほうれん草を16日ぐらい置いておけば安全になるのは確かです.


ただ、わたくしが半減期のことをあまり言ってないのは、

読者の人の危険を煽ろうというのではありません。


実は、放射線物質の規制値にはすでに、

半減期のことも考慮されているからです。


放射線物質を含むものを扱ったり、

食べたりする人はいろいろな場合があります。

極端なことを言えば、

ほうれん草を買ってから1万年も貯蔵しておけば、

あらゆる放射性物質は「安全」という事になります。


そのようなことを言っても意味が無いので、

標準的な被曝を考え、

半減期も考慮に入れて放射性物質の規制が決まっています。

発表されたほうれん草の放射線の値は、

現在、決まっている規制値を超えています.


それでも半減期が短いから安全だというためには、

規制の値がどのように決まっているかを詳細に知らなければなりません。

それも膨大な数の核種毎(放射線をもつ物質毎)に知る必要があります。


わたくしのスタンスは、

原子力の一つ一つのことを完全に理解しなければ

自分を防御できないというのでは安全は保てません.


また、事故が起こってから、

専門家が集まって何回も検討した国の規制値を変えるよりも、

現在のような緊急の時には、

これまでの国の規制値をそのまま使った方が良いと考えているからです。


なお、原子炉から出る有害な放射性物質の半減期は、

ヨウ素が8日、

バリウムとストロンチュームがともに30日、

そしてプルトニウム141が14年です。


でも同じ半減期を持つバリウムに比べて

ストロンチュームは骨に蓄積しやすいので、

その分を考えなければなりません。


このように、

規制値は色々考えて決められているので、

今、変更しない方が良いと思います。

むしろ細かいことを考えずに

規制値をただ半減期だけを考えて楽観的に判断するのは危険と思います.


その意味で

「規制値を超えているけれど、食べても安全だ」というのは不適切でしょう.


(平成23年3月20日20時 執筆)



原発 緊急情報(20) NHKの矛盾を役立てる


政府は

2万人を超す死者行方不明者を出した東北関東大震災の復旧に

全力を注ぐなければならない時期なのに、

福島原発のことで振り回されていると報道されている。


NHKも多くの時間を使って福島原発の状況を報道しつづけている。


なぜ政府は、福島原発対策に振り回され、

NHKはなぜ福島原発の放送を続けているのだろうか。

それは「大事件」だからである。


しかし、政府もNHKも「漏れた放射線は大したことはない」、

「放射性物質で汚染された野菜や牛乳も健康に影響がない」、

「原発は沈静化に向かっている」と言っている。


「大変なことである」と言いつつ、

「何もしなくても安全だ」と言っているのだから、不信感が募るばかりだ。


・・・・・・・・・


ところでわたくしたちは、

時として目の前で起こっている事の本質をなかなか見抜くことができない。


今度の場合、

もしも福島原発の状態が簡単なもので、

しかも住民の被害がないのなら、

もともとニュースバリューもなく、

政府が懸命になることもない。


反対に、政府が懸命になってNHKが放送を続けけているにもかかわらず、

何も起こらないはずはないのである。


「安全だ」と言っているけれど、

現在の放射線量は、

福島県東部及び福島市では管理区域を設定しなければならず、

住民に線量計やフィルムバッチを配り、

健康診断を開始する時期である。


またホウレンソウや牛乳等も規制値の20倍程度の値を示しており、これも注意を要する

規制値を超えても健康に関係がないというなら、

規制値を作る意味がない。


また、福島原発が徐々に沈静化していくなら、

政府はもっと震災復興に力を入れ、

NHKは別のことを放送してもらいたい。


しかし、なぜ政府がこれほどまでに対策に懸命になり、

NHKが放送続けるかというと、

実は、現在の状態が憂慮すべきものだからであり、

かつ近い将来、

福島原発がさらに危機的な状態に陥る可能性があるからにほかならない。


そこで、このブログでは、


1. 放射線で個人が被爆する量をそれぞれ個人が計算することを目指した。

   それによって避難するかどうか自分で決められる、

2. 汚染された食品は、規制値以上のものは食べないようにすることを勧めた、

3. 水については現在調査している。まだ飲み水以外は大丈夫のようだ、

4. 原発の今後は、最大で現在の10倍の危険性があると考えて、

    避難するかどうかを決めるときには、計算値を10倍して欲しいと勧めた、

5. 福島第1原発3号機はプルトニウムのまざった燃料を使っていて、

    ここが爆発したときに、周辺にどのような影響があるかは極めて難しい。

    私は、最大で通常のウラン燃料を使用する時の2.5倍程度ではないかと思うので、

    そうすると将来の推定計算をするときに、

    現在の10倍ではなく25倍程度で計算するべきだろう。


・・・・・・・・・


これが私の推奨するところである。


私が、「政府が対策に懸命でNHKがあれ程報道しているのだから、

事態は良い方向に向かっていない可能性がある」と判断しているからでもある。


福島原発がさらに悪い状態に入った時、

福島県、福島県西武、宮城県南部、茨城県北部はかなり距離が近いので、

放射線が増大するのに1日程度である。


一方、東京や仙台など地理的に離れたところは

(冬で北風が吹く日が多い仙台は少し距離より以下遠いと考えている)、

3、4日の余裕があるだろうというのがわたくしの考えである。


10倍、25倍という数値は確実性が足りないが、

そういう数字がなければ、住んでいる人が判断することができない。

せめて専門家が推定しなければならない。


また、テレビの解説者は、

家の中でじっとしていれば被曝の量は少なくて済むとか、

ほうれん草を食べ続けなければいいと言ったりしているが、

やはり標準的な生活や、

やや危険な時間の過ごし方をした時にどのくらいの危険性があるかということを示すのが

最も良い指標になるだろうと私は思っている。


このようなことから、読者の方は、

「政府が原発対策に関心を示さず、

官房長官が発表を止め、

NHKの放送時間が極端に減れば、

福島原発は安全になったと彼らが考えている」

と判定することもできる。


(平成23年3月20日 午後10時 執筆)


ブラームス「第4」第3楽章 ヴィースバーデン盤 フルトヴェングラー

原発、緊急情報(7、残念ですが必読)

2011年03月21日 15時29分56秒 | 日記
「ほうれん草」から

基準値を超える放射線量が検出されてしまいました。

テレビでは、この「ほうれん草」は、

安全で、

食べても、「直ちに健康に被害は出ない」

「風評被害が心配なので、無闇に怖がらずに、

正しい知識を持った方がいい」

とも言っています。


ただ、

ならば、何故、

「基準値を超える放射線量」などと言う物が検出されるのでしょう?

別に、生産者も消費者も騒いではいないですし、

騒ぐ気もないのです。


わざわざ検出しておいて、

「大丈夫です」というのは変です。


駄目なら駄目、安全なら安全で、

「基準値を超える放射線量」の説明をきちっとすべきです。


テレビで研究者やコメンテーターが「安全」という前に、

本当に安全なら、

総理や東電の幹部に、

「基準値を超える放射線量のほうれん草」を

食べてみて欲しいものです。


テレビの「安全」は

既に「オオカミ少年」同然で、

信用できないのです。


さて、引き続き、

武田邦彦先生のブログからの転載です。



原発 緊急情報(18) ほうれん草は食べられるか?


茨城県は

2011年3月18日に

福島県境に近い高萩市で採れたホウレンソウから、

国が示した規制値の

1キロあたり2000ベクレルの約7.5倍にあたる

1万5020ベクレルのヨウ素131を検出したと発表した。

福島第一原発から約100キロ離れたところにある.

また同時に規制値を超す放射性セシウムも検出されたと報道された。


これに対して枝野官房長官は、


「被曝量は胸部CTスキャン1回分の5分の1程度である」とし、

「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」と強調した。


官房長官は放射線の人体に対する影響の素人であるから、

この後ろに専門家がいる.


千葉市の放射線医学総合研究所の

環境放射線影響研究の専門家は

「このホウレンソウの数値を人体への影響を示す単位である「シーベルト」に換算した場合、

0・24ミリシーベルトになる。

人体に影響があるのは

一度に100ミリシーベルトを受けたときとされており、

小鉢1人前のホウレンソウを100グラムと仮定すると、

今回のホウレンソウは

4200人分を口にしないと人体に影響を及ぼさない計算になる。」


と発言している.


さらに、

この専門家は

「妊婦や子供など、

放射性物質の影響が大きいとされる人たちについても、

摂取しても問題がないレベルだ」

と言う。


・・・・・・・・・


本当は「ベクレル」とか「内部被曝」について

かなり丁寧に説明してからの方が良いのだが、

ことは緊急を要するので、

それらは後に説明することにして

ここでは「汚染されたほうれん草を食べても大丈夫か」ということだけを説明する。


この専門家の言うことはムチャクチャである。

おそらく国から研究費を丸抱えでもらっているので、

国民を無視した発言をしていると考えられる。


・・・・・・・・・


まず、第1に

放射性を持つ物質を食べた場合の健康への影響は

詳しく調べられていて、

この場合のヨウ素131のように

放射線を出す元素(正確には同位体という)ごとに細かく決まっている。

またそれらが1種類の時とか、2種類の時についての研究されている。

その上で、規制値が決まっている。

この手のものは同位体の数が多いので、

同位体毎に詳しい「別表」があり、

それで専門家は接種して良い限度を決める.


だから、規制値の7.5倍でも安全だなどという話は全くない。

そうなると専門家は自分で決めた規制値を自分で否定する事になる。


・・・・・・・・・


次に、ほうれん草で内部被曝することと、

1年に100ミリシーベルととは、

人の健康に影響するのがまったく違う。


でも、ここではこの専門家の通りに、

もしも一般の被曝と比較するならば、

一般人の1年間の限度は1ミリシーベルトである。


この専門家が言っている100が1になるのだから、まったく違う.


具体的にはほうれん草を小鉢一杯、

42回食べたら、

1年間の規制値になる(小鉢1杯で100グラムは少し重いが)。


つまり、このホウレンソウは1年に42回しか食べられない。


また、妊婦や子供についての内部被ばく量(限度)はハッキリ決まっていて、

これも1年当たり1ミリで、

こちらの方は単なる基準値ではなく、

法律で定められている内部被ばく量の限度である。


従って、汚染されたホウレンソウの汚染度が少し高くなることがあり得る事を考えると、

安全をみて1年に10回ぐらいに限定されるだろう.


・・・・・・・・・


放射線で汚れた農作物を捨てるというのは、

それをつくった農家の人は断腸の思いだろう。

また、経済的な損失も大きい。


でも、農作物に対する放射線で汚染されたものの規制値を決めた限りは、

それを守るのが順当である。


また、医療行為の一つであるCTスキャン等と

被曝量を比較するのは無意味で、

いくら官房長官が素人と言っても政治家である.


国民の健康を守る見識がない。


すでにこの国の政府も専門家も、

国民の健康を考えずに電力会社を助け、

ひたすら

「国民がじっと我慢して放射線物質で汚れたホウレンソウを食べ健康害すること」を

望んでいるようだ。


当面、放射線で汚染された野菜は食べない方が良い。

産地から出荷するのは

「規制値以下のもので、良く水で洗浄して、汚染がとれることが分かっているもの」に限るべきだ。


消費者の防御としては、

汚染野菜を買わないことしかない。

仕方が無い。汚染しているのだから。


(平成23年3月20日 午後1時 執筆)


ブラームス「第4」第2楽章 ヴィースバーデン盤 フルトヴェングラ-

原発、緊急情報(6)

2011年03月21日 13時26分04秒 | 日記
放射線量が心配な方は、

『東北関東大震災・非公式・放射性物質モニタリングポストMAP / Japan quake radioactive material monitoring post MAP』

で、自分や家族のいた場所の放射線値を調べ、

そこで過ごした時間を掛けて、

被曝量を計算してみてください。そして、

以下に出てくる、基準値と照らしあわせてみてください。


引き続き、武田邦彦先生のブログからの転載です。


原発 緊急情報(16) 法を破った国と専門家・・自衛しよう!


福島原発の方は小康状態に入ったが、

福島県を中心に放射線がゼロになったわけではない。


事故が起こってから今まで約7日間の時間が経っているので、

一般の人が放射線の被曝を受けている。

そこで、もし時間があれば今日は日曜日なので、

家族で自分や子供が受けた放射線の量を計算しておくと安心もするし、

今後の計画も立てることができると思う。


・・・・・・・・・


私は長く原子力関係の仕事をしていたので、

その間に「第一種放射線取扱主任者」の資格を持ち、業務をしていた。


別に自分がどうのこうのということではないが、

「武田は素人だ」という人もいるが、

皆さんに安心してもらうために、

第一種放射線取扱主任者は

「日本人を放射線から守る資格」としては最高のもので、

オールマイティに業務を行えることを断っておきたい.


このブログにも第一種放射線取扱主任者の方から多くのアドバイスをもらっていた。

たとえ大臣といえども、

放射線からの防御という点では

第一種放射線取扱主任者の命令を聞かなければならない、

そういう資格なのだ。


・・・・・・・・・


放射線取扱主任者のもっとも重要な役割は

法律にそって、日本人(もちろん日本にいる外国人を含む)を被曝から守ることである.


専門家というのは事態が変わったから、

普段と違うことを言っては行けない。

もし政治的な配慮で超法規的措置が必要なら、

それは政府が非常事態宣言をして、

超法規的措置を執るべきであり、

専門家が自らの判断で法律に背くことをしてはいけないのである。


・・・・・・・・・


これまで長い研究と議論の結果、

法律では次のことが決まっている。


まず第一には、「管理区域」という考え方である。


「管理区域」とは放射線の量がある程度高くなると、

そこに出入りすると健康上の問題が生ずる可能性があるので、

被曝量を測定したり、

健康診断をしたりする必要のある区域である。


定められた放射線の量は、

3ヶ月で1.3ミリシーベルトである(これから後はシーベルトを省略する)。


1.3ミリはマイクロシーベルト(マイクロ)でいうと、1300マイクロであるし、

3ヶ月は時間で言えば、3×30×24=2160時間に当たる。

つまり1300マイクロを2160時間で割れば、

テレビ等で報道をしている1時間あたりの放射線の強さになる。


計算するとわかるかこれは1時間0.6マイクロに相当する。


この1週間、福島県は西南の会津の地域を別にすると

多くの場所の放射線の強さは

1時間1マイクロを超えていたので、

福島県は広く「管理区域」を設定」しなければならなかった。


これは法律(具体的な数値は規則)で定められていることなので、

国会で法律を改訂したりしない限りは、

たとえ総理大臣や知事でも変更することはできない。


ましてテレビのキャスターや1個人の専門家が

管理区域の定義を勝手に変えて、

「管理区域内でも健康に問題は無い」などということは法律違反である。


まして福島市は比較的高いときには20マイクロ、

低い時でも10マイクロぐらいあったから、

平均して例えば15マイクロだとする。


すでに7日間が立っているので、

時間は、7×24=168時間で、

その間1時間当たり15マイクロの放射線を浴びているわけだから

すでに、市民は2.52ミリの被曝を受けたのである。


従ってすでに福島県知事や福島市の市長は、

人の健康に重要な影響を及ぼ。放射線の法律に反し、

福島市を管理区域に指定するのを怠っているということがいえる。


管理区域の設定は、

意図的に放射線を出す場合(レントゲンなど)も、

今回のように原発が事故を起こして放射線が出た場合でも同じである。

人の健康に関わることだから

原因が自分であれ東電であれ、こなしとも当たり前である。


・・・・・・・・・


このブログを見ている皆さんは、

自分の住んでいたところや、異動した人は、そこの放射線量を調べて

それに2160と168を受けて数値を出して欲しい。


例えば、3日間福島市に住んでいて、

その後名古屋に避難したという人は、

名古屋の放射線は無視して良いので、

15×2160×(3/7)と15×168×(3/7)を計算する。


(3/7というのは、7日間のうち3日間が福島市にいたという意味である。

直接、福島にいたときだけの時間を入れた方が良いかも知れない。)


そうすると、前者が約13.9ミリ(3ヶ月続いた場合)、

後者が約1.1ミリ(7日間で終わった場合)

(いずれも小数点2桁目を四捨五入)となる。


法律の定めるところによると、

3ヶ月で1.3ミリを超えるところは、

管理区域に設定しなければならないので、

このような人は放射線の被曝量を管理し、

健康状態をチェックしてもらうような状態にあったといえるだろう。


ちなみに東京でではおおよそ0.1マイクロ程度以下だったので、

3ヶ月で約0.2ミリになる。

これは管理区域に相当する放射線の強さより少ない。

3ヶ月も続かないと仮定すれば、さらに低くなる


東京都民の健康を守るのは、

東京都知事の仕事であるから東京都知事が1年以上続くとみて、

東京を管理区域にするかそれとも2週間で事故の処理が終わり、

放射線が元に戻ると考えれば、

管理区域に設定する必要はないと考えられる。


・・・・・・・・・


管理区域というのは、

いろいろな人がそこに出入りするので、

そこに出入りする人の

放射線の被曝状態を管理したほうがいいという場所を示している。


今回の福島市のような場合には、

福島には妊婦も赤ちゃんも児童もお年寄りもいろいろな人が生活するので

当然管理区域に設定しなければならないだろう。


・・・・・・・・・・


もう一つの指標は、

質的に放射線を取り扱うような労働者が

このくらいをあびてもいいという一つの目安である。


もちろんこのくらい被曝しても良いという値は

一般人の年間1ミリ の基準値よりも大きい。


つまり一般の人は、

特別に放射線の被爆を管理されているわけでなく、

また生活の制限もなく、

さらには赤ちゃんや妊婦もいるわけだから、

それだけ放射線の量は低く設定されている。


一方、「放射線の仕事をする」ということがわかっている人は、

測定や健康管理ができるので

少し高めに設定されている。


だから少なくとも今度の事故では、

放射線の仕事をする人の被ばく量より少なくてはいけないことは当然である。


この量は、男性では1年間に50ミリ、

女性は3ヶ月に3ミリである。


これを1時間あたりに直すと、’

男性は5.7マイクロ、

女性は1.4マイクロである。

男性より女性の方が被曝量が少なく設定されているのは

女性が妊娠している可能性があることによる。

このような規定は、

一般の作業や医療関係の作業等で若干の違いはあるが

ほぼこの数値と考えて良い。


そうすると、福島市の状態は

「放射線の仕事をして測定をし、

健康管理をするという条件のもとで認められている男性でも

被爆が許されない放射線の強さ」なのである。


このような放射線の状態が続いているのに

総理大臣、知事、市長であっても独自に判断してはいけない。

法律違反で逮捕されるはずである。


まして、専門家やメディア等が

「直ちに健康に影響のない医療」ということは絶対にできない。


ある読者が福島市に問い合わせたら、

「一回のレントゲンであびる量が600マイクロだから問題がない」と答えたらしいが、

そんなことは法律に書いていない。

突然、福島市の職員が新しい基準を作るのは法律違反なのである。


日本は法治国家であるから非常時でもまずは法律を守らなければならない。


・・・・・・・・・


これらを求めると次のようになる。


法律では、一番低いのは一般人の1年間に1ミリ、

次は、ある程度管理できる場所としての管理区域の3ヶ月で1.3ミリ、

そして放射線の作業をすることがわかっていて、

線量を測定したり、健康診断をする人の言動が

女性で3ヶ月で3ミリと言うことになる。


これを1時間あたりで整理すると、


一般人        0.1  マイクロ

管理区域       0.6  マイクロ

放射線作業者(男性) 5.7  マイクロ

放射線作業者(女性) 1.4 マイクロ


となる。

今までの7日間、家族がどこにいたかを表にして、

いた場所の放射線を調べ、

その放射線量と時間を掛けて、

全てを足せば家族の被曝状態が分かる.


おおよそなら、福島県で5から10マイクロ、

周辺の市町村では2から3マイクロ、

東京近郊では0.1マイクロ程度の数値を使えば良いだろう.

まずは計算してみて欲しい。

(平成23年3月20日 午前8時 執筆)

* 計算が多かったので、

第一種放射線取扱主任者やその他の専門家がおられたら

計算をチェックしてください。

もし間違いがあればすぐに直したいので。

早速、単位の表記、名古屋と福島にいた時の計算などでアドバイスを受けたので

わかりやすくしました。計算自体はOKのようです。



原発 緊急情報(17) 医療行為と放射線 違うものの比較


今回の福島原発の事故でいわゆる専門家の発言が

いかにいかがわしいか

ことがはっきり証明されました。


例えば、

福島市の放射線の汚染が1時間当たり20マイクロシーベルトという値がでたとき、

専門家は一斉に

「レントゲンでは1回で600マイクロシーベルトの被曝をする」などの例を出して

20マイクロシーベルがいかに小さい数値で

問題でないかのごときにコメントしていました。


しかし20マイクロシーベルトというのは1時間あたりですから、

その家に1日いたら(外とほぼ同じ環境で)、

それだけで24倍、

さらに放射線漏れが1週間続いたら24の7倍ですから168倍になります。


これは、約3.4ミリシーベルトになり、

一般人が1年に被爆する限度とされている1ミリシーベルトを遙かに超えます。

また1日12時間は別のところにいたり、

換気をしない部屋の中にいても1.7ミリシーベルトですから、

「安全」とは言えません.


しかも、1年間の限度量などは

コメントしている人たちが決めたものですから、

無責任きわまりないと思います。

・・・・・・・・・

さて、今回は別の視点からこの問題を見てみます。


福島原発に近い農地で取れたホウレンソウから

かなりの量の放射性物質が見つかり

食品として不適切かという問題が生じました。


また、1回のレントゲンとかCTスキャンとの比較をして「安全だ」という専門家だけが

テレビに登場しました。


しかしCTスキャンというのは医師のもとで行われる医療行為の一つです。

医療行為は直接、医師が行う場合と、

医師に準じた専門職がやる場合がありますが、

いずれにしても、

その人の健康状態などを見て監視のもとで行われるのです.


医療行為は通常の意味の「安全」でもなく、

「健康に良い」分けではありません。


例えば、医師は必要に応じて足を切断することもあります。

足を切断するのが「健康に良い」はずはないのですが、

なぜ医師は足を切断するのでしょうか?


それは、医療行為で医師はその人の全てを考えて

ベストなことをするからです。

このままではもっと悪化して命を失うというときには、

あるいは医師は悩み、判断し、そして足を切断することもあるわけです。


だからといって、普通の人が足を切断していいというわけではありません。


つまり医療行為の際に被曝する放射線は

全く一般と関係がないのです。

もちろんCTスキャンをするときには、

医師は患者さんを考え、被曝をできるだけ少なくし、

その後も患者さんを観察することは欠かせません。


このような医療行為での被曝と

福島原発から出た放射線で

福島県に住んでいる普通の人に与える影響とは全く違うのです。

・・・・・・・・・

私の経験では、放射線の専門家はこのことを何回も教えられます。


たとえば、放射線の作業をする人はかなりの放射線をあびることが許されますが、

その代わりに健康診断もするし、

人生を通じて過去にどのくらい被爆したかという記録も

提出しなければなりません。


さらに、作業するときには

線量計やフィルムをバッチをつけて、

一つの作業をした時にどのくらいの被曝をしたかということを

しっかりと記録しておきます。


放射線の被曝の危険は、

量も問題ですが、

同時に被曝した量がわかっているということです。

専門家は記録があるということによって安全を保てることを知っています.


福島県発ではメディアを中心として、

原発の事故処理に当たっている人たちに対して

「大変な放射線を浴びて苦労している」という報道が続きました。

もちろんそれ自体は間違っていませんが、

作業する人は被曝の量を厳密に計りながら作業をしているのです。


それに対して、

福島県の人は被爆も量も分からず、

健康診断もしていないのです。


わたくしが放射線の管理者として考えるならば、

危ないのは福島原発で復旧作業をしている人よりも

福島県に住んでいる普通の人の方が心配です。


放射線と人間の健康というテーマの専門と言われる方々が、

これらの基礎的なことを、

もう一度思い出し間違ったことを国民に呼びかけないようにして欲しいのです.


このことがあるので、

今日の最初のブログに「被曝量を自分で計算しよう」というのを出したのです。

また続いてほうれん草の被曝を取り扱いたいと思います。


(平成23年3月20日 12時 執筆)


ブラームス「第4」第1楽章 ヴィースバーデン盤(1949)フルトヴェングラー

原発、緊急情報(5)

2011年03月21日 02時02分43秒 | 日記
引き続き、

武田邦彦先生のブログからの転載です。


原発 緊急情報(14) 3月18日午後9時、放射線速報


今日は緊急情報を2つも出したので、

明日の情報のために調査をしていたら

9時の NHK の放送で放射線の測定結果が出たので、

放射線速報を出します。


報道された放射線の値は高いのに

NHK とそこに出ていた東大の先生が「健康に影響がない」と

間違ったことを言っていたので、少し焦りました。


・・・・・・・・・


文科省の測定では、

福島原発から北方30キロメートルで、

3月17日は170マイクロシーベルト、

18日は150マイクロシーベルトだった。

もちろん、すべて1時間に被曝する量である.


従って、この2日間の平均的な放射線は

(1時間いれば)160マイクロシーベルトであったと考えられます。


・・・・・・・・・


一般人が年間に被爆しても大丈夫な量は1ミリシーベルトとされていますから、

1000÷160=6時間となり、

福島原発の北側30キロにいる人は

7時間だけそこにいたら

一般人が1年間で浴びていいという基準値を超えることになります。


これがなんで健康に影響がない数値といえるのでしょうか?

 東大の専門家は何を考えているのでしょうか?


それは現在の基準がおかしいと心の中で思っていることと、

本当のことをいうとパニックになる可能性があるので、

東大の先生のような社会の主導者は

本当のことは言わなくてもよい

という気持ちがあると推定されます.


例えば、放射線の作業者は

年間で50ミリシーベルトの放射線暴露が認められています(一般人の50倍)。

また、一度に強い放射線を浴びたときより、

弱い放射線を7時間浴びた時の方がダメージが小さいという知見もあるからです。


しかしそこが間違っています。

放射線の作業をする人は健康診断もしますし、

放射線の測定値もしながら作業をします。

また放射線のあるところで厳し作業をする人には

「妊婦や赤ちゃん」はいません。


だから、作業者は50ミリシーベルトになっていて、

一般人は1ミリシーベルトなのです。

国の基準には、長い期間の検討もされ、

また国際的なレベルも取り入れられています。


このように非常時のときに、

これまでの基準を安易に変更してはいけないのです。

詳しくは調査していませんが、

現在 NHK 等で専門家として出ている人たちは、

実はこのような基準を決める委員会に出ていた人達なのです。


事故が起こらない時には、

厳しい基準を決めて原子力が安全なように見せかけ、

事故が起こると

「基準は本当は厳しすぎる」というのは余りにも無責任です


福島原発から北へ50キロ程に住んでいる人たちは、

1日以内に一般人が1年で浴びても良いとされる放射線を上回る可能性があります。


「あびても良いという放射線量を超える」ということは

人によっては障害が発生する可能性があると考えて正しい判断です。


自治体の市長や町長さんはNHKにごまかされることなく、

数字を直視し、基準を守り、自ら正しく判断し、

自分の自治体に住んでいる人たちを待避させるべきです。


・・・・・・・・・


ところで、わたくしが心配していた福島市は、

ここ3日で20マイクロ,

17マイクロ、

13マイクロと幸い、低めになっています.

どうも風向きが少し南になってきたのでは無いかと思います。


明日はやや高気圧が太平洋に来て温かくなる予想ですので、

その影響かも知れません.


でも、1000÷17(3日間の平均)=59時間(2日半)ですから、

福島に3日以上居住している人は

すでに1年間で許容される放射線に暴露されたことになります。


従って、もしも自治体が

福島市の市民は

1年間で許容される放射線以上に浴びてはいけないと判断するならば、

そろそろ避難する必要が生じています。


幸いなことに、福島から南の茨城、栃木、千葉、東京、埼玉、神奈川等の放射線量は、

かなり減ってきました。

これから見ると風の向きが北東から日風もしくはやや南風に変わったと考えられます。

この地域はおおよそ0.1マイクロシーベルトを下回りましたから、

当面の危険は少なくなったといえるでしょう。


・・・・・・・・・


昨日あたりから福島県を中心に、

比較的高い放射線が観測されてきたことから、

「強い放射線を浴びるなら危ないが、

この程度の放射線を長く浴びるのなら大丈夫だ」というコメントを

専門家がするようになりました。


わたくしのブログにも人間には放射線に対する防御力があり、

強い放射線を短時間に浴びるよりも、

間歇的に放射線を浴びれば、

人体がその損傷を回復してくれると書きました。


しかし、一方で、わたくしは計算ではそれをあまり使っていません。


というのは、このような事故のときには、

学問的にも定量的にもハッキリしていない解釈はできるだけ避けて、

まず第1に今まで決めてきた数値を参考にするということではないかと思います。


放射線の基準は、

あくまでも1年あたりこのくらい被曝してもいいとか、

このくらいの総量なら白血病になる確率があるとか、

そのように決まっています。


従って、1ヶ月の間に被曝するなら大丈夫とか、

1年間ならそんな量は問題にならないというような

新しい考えを持ち込むのは間違っていると思います。


・・・・・・・・・


最後に、昨日から今日にかけて

多くの皆様から大変、有用な資料をいただきました。

これらを有効に活かしてネットという武器を使いながら、

できるだけデータや判断の方法を書いていきたいと思います。


メールの中には具体的な場所を示して、

そこに何日ぐらい住んでいても大丈夫かという質問が多いのですが、

残念ながらお1人お1人の計算をする時間がとれません。


できましたら簡単な計算ですから、

付近で測定されているデータを1日ぐらい平均して

それを計算されることをおすすめします。


例えば、1マイクロシーベルトですと、

それを1000倍してください。

1マイクロシーベルトなら1000倍で1ミリシーベルトになり、

一般人が平均的に1年間で被爆する限度になります。


またその値が10ミリシーベル

(もともとの測定値が10マイクロシーベルト)を超えるようでしたら、

付近の人や自治体と相談をして退避するかどうかを検討されたらいいと思います。


福島原発は次第に落ち着いているようです。

だから、決して不安になることはありませんが、

しっかり計算をしてご自分でご判断されることが重要かと思います。

申し訳ありません.


(平成23年3月18日 午後10時、執筆)



原子力情報 01 風評被害を無くすために


これから、福島原発を冷やすのに成功して徐々に沈静化していった後、

福島県の人は農作物や魚それに土地の価格等

いろいろな面で風評被害を受ける可能性があります。


それが本当のことであれば、

まだ対策乗っ取りようがありますが、

風評被害であれば本当に悔しいと思います。


数年前、風評被害の専門家と一緒に講演をしたことがあります

その方は今回のことでもテレビでお見受けいたしました。


彼の話ですと、

風評被害が発生するには一にも二にも

「本当のことを言わない事による」と言っておられました。


日本ではメディアが本当のことを言わないので、

日本の風評被害はほとんどメディアが原因するという研究を示していました。


確かに「風評」ということ自体が、事実と違うことですので、

事実と違うことを言っていると

その次に風評被害に遭うということを意味しています。


・・・・・・・・・


今回の福島原発でわたくしは

「メディアが伝えなかったり、大きく間違ったことを伝えている」ことに

3つあると思います。


一つは付近住民の被爆について「かけ算をしない」ということです。


これはすでに、このブログでは説明しましたが、

1時間に10マイクロシーベルトという放射線は

「安全なレベルだ」ということを繰り返していますが、

それは「1時間だけそこに住んでいる場合」に限られています。


1時間で10マイクロの場合、

2時間いますと20マイクロ、

10時間ですと100マイクロになります。


普通「生活する」ということはその場所に1ヶ月ぐらいいますから、

例えば42日ですと1時間の1000倍の時間、

放射線をあびることになります。


たしかに1時間に10マイクロの放射線は1時間だけなら問題はありません。

それはテレビのいう通りです。

しかしそこに住んでいるとそれを1000倍にしなければならず、

10ミリシーベルトになります。


放射線の基準値は一般人(赤ちゃん、妊婦を含む)が1ミリシーベルトですので、

この値は明らかに

一般人が1年間にあびて良いとされている値の10倍になります。


福島の多くの地域は、すでにこの値を超えています。


それでもテレビは安全だと繰り返しています。

このようなウソをついていると人は

政府やテレビの情報を信じることができなくなり

そこに風評が発生するということになります。


「基準値を超えても安全だ」という論理はかなりおかしいのですが、

もし規制値を超えても安全であっても、

「基準値を超えている」ということを言わなければ、

将来また同じような風評がおこるということは十分考えられます。


基準値を信用しない専門家でも

「現在は基準値を超えているけども健康に問題がない」と発言すべきなのです。

それは個人の責任として言ってもいいことですが、

基準値は国の基準として存在するわけですから

それを言わないのは専門家ではありません。


ぜひ本当のことを言って欲しいものです。


・・・・・・・・・


2番目は、

「すでに市民が受けた放射線」は

測定することができないということです。

原子力に従事する人は、

放射線をあびますから、

必ず線量計やフィルムをつけて

自分があびた放射線を測定します。

これは厳密に守られています。


それは、一旦放射線を浴びてしまうと体の中を抜け、

「遺伝子の異常」などの形で残ります。

しかし、遺伝子にどのくらい障害が残ったかを測定することができません。


福島原発でも、地震のあと、

作業員が原発から退避するときにでも

被曝した線量を測定してから

原子炉を出たと証言をしています。

いかにあびた放射線の量を測定することが

健康に大切かが分かります.

ところが、事故が起こって以来、

原発の付近に住んでいる人は、

どのくらい放射線を浴びたかを測定していません。


従って、推定した計算で

その人がどのくらいの放射線を浴びたかを計算するしかないのです。


テレビでは、

人の衣服の周りをカウンターのようなもので測定している画像が出ますが、

これはその時に衣服についている放射性物質の量を図っているだけで、

本人がどのくらい被曝したかということとは無関係です。


これも間違った報道が行われています。


すでに福島原発から放射能が漏れてから7日経ちます。

7日ということは168時間ですから。

1時間当たりの放射線の値に168を掛けなければなりません。


例えば、原発の周りは1時間に100マイクロシーベルト、

福島市では20マイクロシーベルとぐらいが続きましたから、

すでに付近住民は16.8ミリシーベルと

福島市の人は2ミリシーベルトの被爆を受けたことになります。


もちろん国の基準を超えていますので、

健康に影響があるとしなければなりません。

さらに、大人の場合は問題がないかもしれませんが、

妊婦やお子さんは大いに心配しなければならないと思います.


おそらくこのことを報道しないのは、

報道すると大騒ぎになるとか、

線量計の数やフィルムバッチの数が足りないので、

ここは隠しておこうということだと思います。


しかし、風評被害を止める意味でも

事実をそのままいってそれに耐えるだけの精神力を

政府は持ってもらいたいと思います。


・・・・・・・・・


三番目は、今後、

福島原発がどのようなことになるかということを曖昧にしていることです。


確かにチェルノブイリやスリーマイル島の場合と違うので、

今後どのくらいの放射能が出るのか、

それともこのまま沈静化するのかわかりにくい面はあります。


しかし、この時こそ「原子炉の専門家」というのであれば、

今後どのくらいのことが起こるのかということを

明確に示さなければいけないと思います。


国や東京電力があれ程、

懸命になって原子炉に水を注ぐ努力をしているのですから、

仮に水を注ぐのが失敗した場合どうなるかということは

すでにわかっているからです。


わたくしはすでにこのブログでおおよそ、

このくらいの範囲になるだろうということと

それに基づく計算式を示しています。

読者の方からは現実にその計算ができるホームページを作っていただいた方もおられます。


政府がやらないなら、

わたくしたちで身を守らなければならないのですが、

それはやがて福島県に風評をもたらすでしょう。


・・・・・・・・・


福島県の知事、

もしくは福島の市町村の自治体の長は市民の側に立っているのですから、

今後の風評被害を防止するという意味でも

この際、はっきりとした事実を市民の前に示した方がいいとわたくしは思います。


(平成23年3月19日 午前8時 執筆)




原子力情報 02 ああ!日本のお役人!


ある読者の方(あるお母さん)が

気象庁と文科省に問い合わせていただいた結果は? 


「たった今気象庁に「放射線飛散予測地図を作る予定はあるのか?」と電話したら、

放射線の飛散予報は気象庁の管轄ではない、

放射線関連は文部科学省の管轄だと言われました。

私が「火山灰の飛散予報はしていますよね?」と尋ねたら

「気象庁は放射線の濃度を測定していないので、それは難しい」

というような事を言われました。


文部科学省に電話しましたところ、

担当の方は席を外していると言っていましたが、

「飛散予測図を出す予定は無い。

観測データを出しているし、テレビの情報を注意して聞いていてほしい」

との事でした。」


・・・・・・・・・


ああ!日本のお役人!! 


その中には立派な方もおられると思うけれど、

全体がこのような雰囲気では

立派な方は押しつぶされてしまうだろう.


気象庁は国民の多くが心配しているときに、

その技術力と税金でコンピュータを買い、

気象予測をしているのだから「汚染予測」にはもっとも近い役所だ。


今からでも良い.心を入れ替えて欲しい.


戦後、小学校の教科書は「個人」だけを強調し、

「家庭、地域、社会、国」が抜けた.

その中で教育を受けてきた人が

「自分のことだけ」を考えるのが正しいと錯覚するのは当然でもある。

残念だ。


(平成23年3月19日 午前8時30分 執筆)



原発 緊急情報(15) ご質問の多いことについて


福島原発の状態は第3段階に入りましたので、

緊急情報を少し止めようかと思ったのですが、

ご質問が多いので、緊急情報として書きました。

福島原発の事故の第1段階は

最初の頃水蒸気爆発が起こったりした時期で、

変化は激しく、危険でした。


特に、その頃は放射線があまり原発から外へ出ていなかったので、

東京電力は相当無理なことをして

放射線が外に出ないように頑張るだろうと考えていました。


例えば、原子炉の中の圧力が上がった場合、

圧力を低くすると、外部に放射線物質が漏れるので、

東電の責任者はびびって、

それができないと思う可能性があったのです。


そうすると、

圧力が上がり原子炉が爆発する危険があると考えたからです。


ところが2号炉の格納容器が割れたために、

発電所の中の放射線が

一時400ミリシーベルトというものすごく大きな値なりました。

これは良くないのですが、

わたくしはこれを聞いて逆に安全になった、

第2段階に入ったなと思いました。


というのは、

東電の責任者が放射線を漏らしては行けないというプレッシャーから解放されるので、

圧力容器が破裂する可能性が少なくなったからです。


そして、自衛隊が水を注入し始めた頃から第3段階に入ったと思います。

すでに1号機から3号機は原子炉の中の燃料の問題、

4号機は使用中の核燃料の貯蔵の問題になりました。


これらは水の補給がうまくいかなければ燃料が破損しますが、

それには3、4日かかるでしょう。

従って、行動する時間的余裕が出てきたということが言えます。


・・・・・・・・・


このような状態の中で多くの人が心配されていることが3つ程あります。


一つは明日あたりから天候が悪くなって

関東地方に雨が降る可能性があるということです。

放射性物質が空気中にある場合に

雨が降るとそれが地表に落ちてきて人体に付着します。


チェルノブイリ原発の時に、

汚染地域がポツポツと飛び地になっていたのは

この雨の影響も大きかったわけです。


そこでわたくしは

気象庁が出している雲の動きを調べてみましたら、

もし明日関東地方に雨が降った場合、

その雲は放射線の少ないところ(ほぼ安定して日本海)から来ますので、

少なくとも東京、横浜、大宮、千葉については問題はありません。


福島県及び茨城県と栃木県の北部、

宮城県の南部については、

すでに空気中にある放射性物質が落下するので、

できるだけ雨の降っている時には外に出ない方がいいと思います。


どうしても雨にぬれた場合、

家に帰ってできるだけ早く洗濯して汚れをとってしまうことが大切です。

洗濯をした水は若干の放射線物質がついていると思いますが、

それが下水に流れるのは仕方がないと思います。


現在の段階では環境を汚すのはやむを得ないので、

それよりも人体に直接、触れることを防ぐことが大事だと思います。


・・・・・・・・・


第2に、政府やテレビは相変わらず時間当たりの放射線のことを言っていて、

それとレントゲンとか飛行機の関係で

「直ちには障害がでない」と言っています。

しかし、もともと放射線は遺伝子に損傷を与えるもので、

すぐには障害は出ません。


また、一般人の基準である1ミリシーベルト(これから先はシーベルトは省略します)

を浴びても大丈夫だということを随分多くの人

(政府、テレビ、専門家、一般の人がネットで)が書いています。


わたくしもどちらかと言えば

個人的には放射線はもう少し高くても大丈夫ではないかと考えていますが、

このような非常時では個人的な考えはあまり表に出すべきではなく、

やはりいろいろな会議を経て決まった国の基準を守ることが大切だと思います。


でも、これほど「大丈夫」と強調されているので、少しデータを説明します.


女性で医療関係のお仕事をされているかたで

放射線をうける人の場合、

被曝限界をどのように考えるか長く議論されています。


いろいろな考えがありますが、

最も標準的には

女性で医療関係の放射線を浴びるような仕事をしている場合、

1ミリを超えたら仕事をさせない方が良いというのが

この仕事の関係の専門家がおおむね合意してるところです。


従って、1年に1ミリから数ミリぐらいが良いのでしょう.


次に、東京からニューヨークまで飛行機で行くと、

かなりの被曝をすると言われますが、

これについては航空関係者の間で議論があります。


おおよそ一般人の基準の1ミリに比べて、

その5倍の5ミリ程度がが妥当であると考えられています。

5ミリというと、

例えば1ヶ月あまり同じところで生活する人は、

1時間当たりの放射線は5マイクロになります。


福島県の多くのところは、

時間当たり5マイクロを越えてますから。

航空機で仕事をする人の基準値を超えるということになります。


三番目はチェルノブイリの事件のときに、

スウェーデンで妊婦の影響を調べた研究があります。


チェルノブイリの時に、

スウェーデンで観測された一番高い放射線は1マイクロとでした。

ですから日本で言えば、

福島県はもとより、

茨城県と栃木県の北、

宮城県の南方がそれにあたります。

今のところ東京、横浜、大宮、千葉は、1マイクロを下回っています。


テレビや政府は1マイクロでは全く健康に問題がない

(すぐには障害がでない)と言っています。

しかし注意しなければならないのは、

テレビや政府は「短期間に障害が出ない」と言っていることです。


スウェーデンの論文を読むと、

妊娠しているときに1マイクロの放射線を浴びた子供は、

頭の発達が少し遅れ、

特に数学の力が落ちたというふうに報告されています。


ただ、子供の体の方は健康だと報告されています。


わたくしはこの論文を紹介するかどうか少し迷いました。

妊娠しているお母さんにしてみれば、

生まれてくる子供の頭の発達が遅れるということは

とても衝撃的なことだからです。


もちろん論文ですから先端的なことであり、

あるいは間違いもあるかもしれません。

論文を紹介しておいてやや無責任ですが、

ヨーロッパの論文には少ない例で断定的な結論を導くものがあり、

私はこの論文に否定的です.

読者の先生からもご連絡がありましたが、

日本の医学の知識でも論文の記述は疑わしいと言っておられました。


従って、この論文に記載されていることが事実であるか、

少し保留させてください。

実は妊婦についての影響はそれほどはっきりとしたレポートがないのです。

その理由は妊婦が高い放射線のところでさらされることがないことと、

放射線が低いところではかなり多数の例をとらないと

学問的にはっきりしないからです。


・・・・・・・・・


総合的に見て、

女性のレントゲンを取り扱う人、

飛行機に乗る人、

そして妊婦等の例を見ますと、

日本の基準、

つまり一般人が1年間に1ミリという被ばく量は、

それ程極端に低いわけではないとも考えられます。


今後研究が続けば、

もう少し高いレベルでも OK かもしれませんが、

個人で勝手に判断して、

1ミリは低すぎるとこの段階で言うのは危険です。


とりあえず1ミリを一つの目安とし、

航空機の仕事をする人の5ミリぐらいをご参考になって

それぞれご判断いただきたいと思います。


・・・・・・・・・


三番目は水道等の汚染です。


水道やその他の野菜が汚染されたという報告がありますが、

これは当然のことです。

すでに福島原発から遠く離れた福島市で

20マイクロという放射線が報告されているわけですから

放射能を持つ物質が広く拡散していることは間違いありません。


問題は程度の問題ですが、

わたくしがもし家族に言うならば、

飲み水はできるだけペットボトルで飲むこと、

洗濯や掃除お風呂等は、

水道を使っても問題がないと答えると思います。


また、野菜等は1日中、外にいるのですから、

すでに7日間というと1時間あたり20ミクロンでも、

3ミリを越えています.


すでに放射性物質が付着することが多いので、

ある程度は洗わなければいけないと思います。

野菜に付着している放射性物質のほうが

水道に含まれているより多いと思われるからです.


水道や野菜については現在のところデータが少なく、この程度しか言えません。

放射線というのは

できるだけ少なくしておくというのが大切ですから。

もしペットボトルを買おうお金があれば

飲み水だけでもペットボトルにしておいたほうがいいのではないかと思います。


また放射性物質の中には

煮沸すればのぞけるものもありますが、

細菌と違うので原則としてはとれません。


・・・・・・・・・


皆さんから多くのメールをいただき、

本来は一人一人の事情が違いますから個別にお答えしたいのですが、

現在のところブログを書くのが精一杯というのが正直なところです。


申しわけありませんが、

しばらくできるだけブログを多く書くようにしますので

ご参考になってください。

また誤字脱字もご容赦ください。


(平成23年3月19日 午後7時 執筆)


08. 「新ピチカート・ポルカ」(J.シュトラウス2世)

原発、緊急情報(4)

2011年03月21日 00時38分13秒 | 日記
引き続き、

武田邦彦先生のブログからの転載です。


先生のブログの中に、

放射線量の計算が出てきます。

放射線をどれ程浴びているかという事だと思います。


『東北関東大震災・非公式・放射性物質モニタリングポストMAP /

Japan quake radioactive material monitoring post MAP』というサイトで、

各地域の放射線量の状況を調べることができますので、

それをもとに自分で計算し、

その地域に住んでいられるかどうか、確認してみてください。


では、先生のブログです


原発 緊急情報(11) どこがまでが危ないか:計算結果


緊急情報の(11)で、放射線による健康被害について、

昨日から政府やNHKが間違ったことを言い始めたので、

少なくとも緊急にそれを言っておかなければいけないと思い記事を書きました。


記事について多くの専門家、

大学の先生、それに勉強中の大学生等からも、

計算やデータが提供されました。

ありがとうございました。


重要な事だったので、

もちろん、自分としては正しいと思うことを書いたのですが、

万が一と思ってチェックをしてもらいましたが、

考え方、計算などは基本的な間違いはありませんでした。

・・・・・・・・・

その結果をまとめますと、

1) 原発の近くの町や、茨城県の北の地域、福島市等はすでにやや危険な状態にある、

2) 東京まで来ると今のところまだ危険な状態にはない、

3) データが部分的なので、全体的な見通しができない、

4) 健康な大人と、妊婦もしくは赤ちゃんとでは、

    放射線の感度が相当違うので、誰を基準にするかで危険度が変わってくる、


ということです。

・・・・・・・・・

ニコニコ動画の生放送でお話した通り、

わたくしは政府の責任者としてではなく、

「家庭のお父さん」として判断をしています。


家庭のお父さんという意味は、

家には妊娠した人もいるでしょうし、

赤ちゃんもいるでしょう。

それから楽観的な見方もあるし、悲観的な見方もあります。


その中でわたくしは、

やや頭の隅に赤ちゃんを考え、極端に悲観的ではなく、

でも多少は「万が一」ということも頭に入れて計算をしています。


これは「事実をそのまま見る」ということとも相反することではありません。

つまり、赤ちゃんは現実にいますし、

原発の処理がうまくいけば汚染はなくなっていきます。

逆に1ヶ月ぐらい続くこともあるのです。


そして私は福島に住むお父さんとして、

「このままいった場合、

子供を少し遠くにやったほうがいいかどうか」ということを考えたのです。


さらに、今日だけのことを考えるわけにも行きません。

今日のデータだけを使うのではなく、

おおよその今後の変化も加味しました。

・・・・・・・・・

重要なことですから。前提を細かく説明しておきます。


【第一】


まず、政府や NHKがどのように間違って言っているかというと、

1)1時間あたりの放射線というを値は、

  わたくしたちにはほとんど関係がないのに、

  1時間あたりの放射線の値を言っていること、

2)それを全く関係のないレントゲンの場合などと比較していること、

です。


つまり、「1時間当たりの放射線が1ミリシーベルト」だったとします。

これを仮に1秒あたりの放射線でいれば、

0.3マイクロシーベルトになり、

「全く問題のない放射線の強さ」になります。

逆に、1年あたりの放射線とすると、

約9シーベルトになるわけですから、

「全員が死亡する放射線の強さ」になります。


わたくしの注意点の第一は、

政府や NHK が1時間当たりの放射線の強さを、

それと関係ないレントゲンの量などと比較をしていることです。


1時間あたりの放射線の強さは専門家にはある目安になりますが、

「自分がここにいてよいのか、子供をここにおさせていいのか」

ということを考える時には無意味な数字だからです。

わたくしは今朝、その危険性に気が付いたわけです。


【第二】


一方、例えば、1ミリシーベルトのところ

(1時間あたりでも1秒あたりでも)にいても、

それは24時間ずっと外にいる時です。

現実的には、冬場でもありますし24時間外にいるということはありません。

どんなに長い間外にいてもせいぜい6時間ぐらいでしょう。


ですから例えば1ミリシーベルトという時には

それを4分の1にして0.25シーベルトとして計算するのがよいと思います。


ただ家によっては換気の状態が違いますので、

なかなか一概には言えないということがあります。

かなり密閉性の良い家にいて、

ほとんど外出しなければ10分の1ぐらいというデータもあります。


逆に、外から帰って来ても服の外に放射性物質がついているときに、

それを綺麗に払わなければ被曝する時間は長くなるということになります。


【第三】


また、赤ちゃんや妊婦が

普通の人よりどのくらい感度が高いかということはなかなか難しくて、

一概に言えません。


おおよその目安は、

赤ちゃんや妊婦は

普通の人の10倍ぐらい安全性を見たほうがいいというところでしょう。

赤ちゃんを育てている人は

このことがとても心配だと思いますので、

今後も少し調べていきたいと思います。


今のところ、わたくしは家のお父さんとして、

「自分はまあ大丈夫だけれども妊娠している女性もいるから、

安全を見たほうがいい」というように考えています。


【第四】


最後に、今日のデータを使うか、

今後1週間ぐらいに予想されることのうち

「やや悪い方を使うか」という問題があります。


今日のデータだけを使えば、

良いデータもあれば悪いデータもあります。

また、今後1週間を考えると予想が外れることもあります。


しかし、福島原発の問題で冷却がうまく行き沈静化してしまえば、

それはそれで良かったのではないかと思います。


危険を煽りすぎるという批判は必ずありますが、

原発が上手く安全になったときだけのことを考えるのも問題です。


福島原発の容器が破裂して

今の10倍ぐらいの放射線がでるようになったときのことを考えておけば、

お父さんとしての責任は果たせるのではないかと思います。


・・・・・・・・・


そこで、計算に入ります.


一昨日からのおおよそのデータを参考にして、

「赤ちゃんがいる家庭で、

福島原発の容器が破裂して、

放射線が10倍ぐらいになったとき。

最低でも1ヶ月ほどは一日の4分の1は外にいる状態で、

今のところで生活しても良いか」

ということで計算します。


そうすると、

{元のデータ(1時間あたりのシーベルトの平均値)}

*10(赤ちゃん)

*10(容器破裂)

*0.25(外にいる時間)

*1000(1時間と一ヶ月少しの時間の比率)

=1時間あたりのシーベルトの平均値×25000

となります。


読者の方で大人の人は計算の値を10分の1に、

原発は今の状態より悪くならないと思う人は10分の1にしてください。


ここで原発が今より10倍の放射線の漏えいになるとしたのは、

政府が「福島第一3号炉に水を追加するには17日が限度だ」

とコメントした「限度だ」ということを今より10倍としました。

(「限度だ」では計算できないから)


つまり、以下の計算は、

{今のところに1ヶ月以上は住むつもりで、

赤ちゃんがいて、福島原発が今より少し悪くなる}


ということが前提です.


・・・・・・・・・


1) 浪江町の人


文部科学省が測定した時の放射線が最大で330マイクロシーベルト、

最低が160マイクロシーベルトだったので、

これをそのまま平均して考えると(一日平均、もしくは今までの累計はデータが手元にありません)、


毎時245マイクロシーベルト*25000=約6シーベルト

     計算結果:死ぬ。


容器が破裂しない場合:

245マイクロシーベルト*2500=約600ミリシーベルト

     計算結果:白血病になる。



2) 高萩市 14日22時から15日22時まで1日間

平均放射線 毎時約2マイクロシーベルト


計算:2*25000=50ミリシーベルト

  計算結果  法律の許容値の50倍。白血病の4分の1




3) 福島市  文科省データ  毎時20マイクロシーベルト

     (一日の平均値不詳)


計算  20*25000=500ミリシーベルト

  計算結果  白血病



4) 東京   いろいろなデータが毎時0.1から1マイクロシーベルトぐらい

計算   0.1or1*25000=2or25ミリシーベルト

  計算結果  法律の許容値の2から25倍程度。

        やや危険。

となります。


これは「危険を煽ることも、内輪に計算することもしない」場合です.

このように計算しますと、


1) 原発に近い人は風上の遠いところに移動した方が良い、


2) 福島、高萩ぐらいのところの人はやや危険で、

    原発が沈静化すれば良いし、容器が破損すると逃げた方が良い、


3) 東京はまだ少し余裕がある、


ということになります。


この計算結果は多くの方からの情報でまた修正しますが、

福島、茨城の地域のデータでは時間あたり3マイクロシーベルトぐらいがでているので、

赤ちゃんや妊婦の方は注意した方が良い、

東京はまだ少し余裕があるという事になりました。


やや予想より厳しい結果になりましたが、

これは赤ちゃん係数10、

原発の悪くなる係数10が効いています.

赤ちゃんや妊婦はデータをさらに調べます.

また原発が悪くなる係数はそれぞれの予想によって考えてください。


(自衛隊のヘリコプターの測定値は毎時80ミリシーベルトぐらいだったが、

昨日はさらに高かったと報告されている.

80ミリシーベルトでは1時間から4時間で白血病などになる。自衛隊員も可哀想だ.)


(平成23年3月17日午後2時 執筆)



原発 緊急情報(12) 逃げられない人のために


関西に実家等があってそこに逃げられる人は良いのですが、

すぐに逃げるところと言っても心当たりがない人も多いと思います。


そこで、ここでは原発の影響があるところにお住まいで、

しかも逃げるところは簡単にはないという人のためのご参考に少し書いてみました。


・・・・・・・・・


その前に昨日あたりからメディアで言われている事で

間違っていることを指摘しておかなければなりません。

正しい知識がないと判断が間違ってしまうからです。


まず第1に今朝の NHK のニュースを見ていましたら、

原発の放水がうまくいかなければ、

さらに大量の放射能物質が出ると言っていたことです。


その一方では、

「現在の放射線のレベルでは心配ない」ということが

同時に繰り返してマスメディアから流されています。

この二つを明らかに矛盾します。


片方では「注水に失敗すると原発から大量の放射線が出る」と言いながら、

片方では「現在の放射線レベルでは大丈夫だ」といっても全く解決にならないからです。


原子炉に水を供給することが失敗したら大量の放射線が出るというのなら、

現在の放射線レベルを元に判断をしても危険だからです。


つまり、原子炉に水を供給することが失敗したら、

どのくらいの危険性があるかということを具体的に示す必要があります。

それで初めて家族の安全が確保されます。


メディアの無責任といえばそれまでですが、

メディアを非難しても仕方がないので、

わたくしはそれを具体的な数値で示しています。


先回の緊急情報(11)で、

わたくしが「10」という数字を示しているのは、

これまでの事故例等を見ると、

注水に失敗したら現在の10倍ぐらい放射線のレベルが上がる可能性がある

と考えているからです。


原子炉に水を投入するのを失敗したら、

放射線レベルが10倍になるということは正確にはわかりません。

しかし、せめてそれを専門家が言わなければ、

普通の人がただ

「原子炉に水を投入するのが失敗したら大量の放射線が漏れる」等と伝えてもらっても、

それは情報にならないからです。


東京の放射線レベルは現在、低いのですが、

わたくしがやや高めの数字を示しているのは、

このことを加味しているからです。


わたくしは今の東京の放射線レベルは心配することはないと言っておりますが、

しかし人によっては不安に感じる人もいます。

本当に原発に水を入れるのが失敗し放射性レベルが大きく上がっても、

新幹線等が混んでいて赤ちゃん等を抱えている人はすぐには移動できないでしょうから、

だいたいどのくらいのことになるかということを、

わたくしの知識の範囲でお伝えをしています。


・・・・・・・・・


もう一つ極めて危険な報道があります。

これは NHK ではなく、民放の女性のアナウンサーでしたが、

「放射線レベルは低いので心配することはない。」

と大きな声で叫んでいました。

その番組で示された図は全く間違っている図で、

アナウンサーが口にしている数字は

「1時間あたりの放射線の強さ」であり、

図に示しているのは

「最終的にその人がどのくらいの被曝するか?」という値です。


女性アナウンサーは、

「10マイクロシーベルトだからこの図から言えばとても小さい。まったく問題ない」

と繰り返していました。

このアナウンサーは放送を降りた方が良いと思います.

人の命に関係することですから

「私はアナウンサーだから知らない」ということではすまないのです。


1時間に10マイクロシーベルとということは、

たった1時間しかそこにいない人ならその数字で良いのですが、

生活をしていて1ヶ月あまり同じ場所にいたら、

10ミリシーベルトになります。

これは法律でも許されてないような大きな値なのです。


重要なことなので繰り返して説明します。

時間に10マイクロシーベルとというのは放射線の強さですから、

1秒あたりで言っても、

1ヶ月あたりで言っても良いわけです。


1秒あたりで言えばとても小さな値になりますし、

1ヶ月あたりで言えば大きな値になります。


瞬間的にその場所を通り過ぎるのならば、

1秒あたりでも1分あたりでもいいと思いますが、

今多くの人が判断しようとしているのは、

「ここに住んでいて良いのか」、「赤ちゃんは大丈夫か」ということです。

そうなると1ヶ月はそこにいますし、子供は感度が高いのです.


恐らくは東京にいるアナウンサーだから、

原発の近くにいて不安に思っている人の気持ちがわからないのだと思います。


またその横にいた専門家は、

それに気がついたようでしたが、

間違いを指摘しませんでした。

だれかに「危険を煽ってはいけない」と言われて、

逆に危険なことを言っているということです。


・・・・・・・・・


昨日から今日、テレビを見て気が付いた大きな間違いはこの二つです。

楽観的に考えるのも悲観的に考えるのも問題で、

事実を正確に掴み、

責任を持って自分の行動を判断するには、

このような間違いは絶対に自分の頭からのぞいておかなければなりません。


ところで、

逃げることが難しい人が

どのようにすればよいかということをお話しようとしたのですが

少し長くなりましたので、次回にお話をしたいと思います。


(平成23年3月18日 8時30分 執筆)



原発 緊急情報(13) 逃げられない人のために  その2


緊急情報(12)で、

逃げられない人たちのために少しでも役立てばと思って書くつもりでしたが、

少し長くなったので「その2」で書きます。


・・・


まず第1には、

福島の原発から出てくる放射線には何種類かあるということです。

まず、原発の内部にある強い放射線が四方八方に飛んでいくというものから受ける被曝です。


飛んで来る放射線には2種類あって

(学問的には3種類ですが、現在関係あるのは2種類です)、

一つは光のようなもの。

一つは電子です。


光は、「遠くの光が見える」ように遠くまで進みます。

もう一つの電子はものすごく小さいのですが、

それでも形を持っている「物質」ですから

コンクリートのビルとかそういうものにぶつかるとそこで止まってしまいます。


空を飛んでいるヘリコプターは

この「光のような放射線と電子」の両方で被曝するのですが、

原発の近くに住んでいる人は、

原発との間に、小高い山とかビル等があれば、

少なくとも電子の分だけは、

被曝を受けないということになります。


原発から遠ざかれば安全だというのは、このことを言っています。


・・・


もう一つの放射線のもとがあります。

それは、原発の装置や敷地の中にある

「放射能の高い元素」が空気中を飛んでくる場合です。


仙台とか東京等を遠くになると風に乗って飛んでくることになります。

これは放射線を持った物質なのでややこしい問題があります。

放射線物質を吸い込みますと体の中に入りますので、

体の外からではなく、中からも被曝することになります。


また、衣服につきますと、

それが除かれるまで自分の体がその放射性物質から出る放射線で被曝することになります。

これは外からです。


現在の状態では、

福島原発から20キロ程度のところの人は避難していますので、

ここで説明した最初の放射線はあまり考えなくてもいいということになります。


つまり、「自衛隊のヘリコプターが受ける放射線」と

「原発から少し離れたところで住んでいる人が浴びる放射線」とは

少し意味が違うということを理解しておかなければなりません。


・・・・・・・・・


仙台から東京あたりの間に住んでいる人たちは、

福島原発からある程度、

放射性物質からの放射線を浴びると考えていいと思います。


その場合、放射線と体の関係を少し知っておく必要があります。


・・・・・・・・・


人間の身体は放射線に対して防御する能力を持っています。

従って、一旦、放射線に当たると、

その時には身体の一部がごくわずかですが損傷します。

しかし、人間の体というものは、

常に外部からの攻撃を防御することができるようになっています。

例えば風邪のウイルスが体に入っても、

体の抵抗力さえあればウイルスを撃退できるのと全く同じです。


つまり、放射線に当たったらもうそれで終わりと思っている人がおられるのですが、

普通の病気と同じように

一旦放射線にあたっても、

自分の体の抵抗力と免疫力が高ければ、元の体に戻してくれます。


そうなると普通の病気と同じですから

まず第1に体力をつけておくということが必要であることがわかります。


私がやや放射線に対して楽観的なのは、

放射線が弱いということではなく、

人間の体が治す能力があることによります。

人間は他の動物に対しても放射線で受けた傷を治す力が強いのです.


・・・・・・・・・


そして第2には、

「連続的に放射線を浴びない」ということです。

逆に「連続的に放射線を浴びる」ということは、

風邪で言えば「風邪をひいているのに、

まだ寒くて乾燥しているところ(ウィルスがいるところ)にいるようなものです。


放射線でも同じです。

外部に出て放射線を浴びたと思ったら、

そのあとは家の中に入り、

しばらくじっとしていることです。

それで回復をします。


風で飛んできた放射性物質は外を歩いているときに、

自分の体の衣服につきます。

多くの放射性物質は水で洗えば取れますので、

洗濯機で洗ってとるということが必要です。


非常に厳密に言えば、

1回汚染された服は着ない方が良いのですが

(専門家でそんなことを言っている人もいますが、家庭生活では不可能です)、

現実にはそうもいかないので、

やはり注意して洗濯するというのがいいと思います。

下着が心配です。

だから、ちょうど冬の季節でもあり

ウインドブレーカーのように風を通さないような衣服を上に着て出かけて、

それを洗うということができればベストです。


外出を多くしなければならない人は、

外から放射性物質を少しずつ家の中に持ち込むことになりますので、

玄関先でそっと脱いで放射性物質が家の中にあまり入らないようにすることが大切でしょう。


また放射性物質は結構、

拭いて取れるものですから床等の拭けるところはできるだけ拭くことも大切です。


・・・・・・・・・


原発に近いところ以外の放射線は

ほとんどこのような物質によってもたらされますので、

家の中を密閉してその中にじっと入っていれば、

被曝量は10分の1ぐらいにもなると言われています。


もちろん、

ストーブ等をたいていれば一酸化炭素中毒等になりますから

適度な換気が必要ですが、その場合でも

直接リビングルームに外の風が入ってこないように

あまり生活しない小さな部屋があったら

そこから寒気するように気をつけるのも有効です。


・・・・・・・・・


「放射線で損傷したところは体が直してくれる」ことと、

「放射線は空気中にある小さな物質から来る」という二つを組み合わせますと


1) 外出を控えること、

2) 外出するときにはウインドブレーカーのようなものを着ること、

   マスクや帽子をかぶること、


3) 帰宅したら玄関先でそっと脱いで洗濯すること、


4) 連続的に外出しないこと、


5) 外出した人が放射線物質を家の中に持ち込んできて

   その放射線で赤ちゃんが被爆するということがないようにすること

などが有効であることがわかると思います。


もちろん、何らかの手段で2,3日でも遠くに行くことができれば、

その間は放射線で損傷した体はすこし元に戻ります.


このようなことを十分に注意すれば、

原発に近い人は別にして、

「東京と福島との間に住んでいる人、仙台あたりの人は比較的安全になる」

ということができると思います。


・・・・・・・・・


これに関連した少し専門的なことに言及します。

400ミリシーベルトぐらいの放射線を浴びると

多くの人が白血病になりますし、

100ミリシーベルトぐらいでも免疫力の弱い人は白血病になる場合があります。


しかし、この100ミリシーベルトとか、

400ミリ シーベルトというのは、

比較的短い時間に被曝した場合のことです。


例えば1時間に100ミリシーベルトを浴びた人はかなり危ないのですが、

1ヶ月間で100ミリシーベルトを浴びても、

その間に自分の体が直していきますので安全サイドになります。


でも、1ヶ月の場合、

どのくらい安全になるかは極めて複雑です。


女性と男性との問題、

赤ちゃんとお年寄りの差等多くのことがありますで

なかなか一概に1時間で100ミリシーベルトを浴びたら

それは1ヶ月でどのぐらいかということを具体的に示すことはできません。


そこで、このブログでは1時間に浴びた量で1ヶ月の打撃を示しています。

つまり打撃を受ける上限を言っているということになります。


(平成23年3月18日 10時 執筆)


ベートーヴェン 交響曲第7番 第4楽章 (指揮・カルロスクライバー)