先ずは、「産経新聞」電子版の報道をご覧下さい。
『中国戦闘機が防空識別圏に進入 尖閣北方の東シナ海』
2013.1.11 00:08
「政府関係者によると、
10日昼ごろ、沖縄・尖閣諸島北方の東シナ海で、
中国軍の戦闘機数機が
日本の領空の外側に設けられた防空識別圏に入った。
航空自衛隊のレーダーが捕捉し、
那覇基地からF15戦闘機を緊急発進(スクランブル)させて対応。
中国機はまもなく防空識別圏を出た。
領空侵犯はなかった。
戦闘機は少なくとも2種類で、
10日午前から午後にかけて防空識別圏近くを飛行していたという。
東シナ海では昨年9月の尖閣国有化以後、
国家海洋局のプロペラ機のほか、
軍所属の航空機が頻繁に日本の防空識別圏に入り、
領空への接近飛行を繰り返している。
今回は戦闘機であるため、防衛省は警戒を強めている。」
記事は此処までです。
元旦、香港では梁振英(りょうしんえい)行政長官の退陣を求めるデモ行進が行われ、
十三万人が参加。
「南方週末」問題では、
共産党中央宣伝部が国内紙に対し、
広州でのデモを批判した「環球時報」の社説を転載するよう各紙に指示したが、
北京紙「新京報」の戴自更社長がこれに抗議して辞任を表明。
「南方週末」問題は拡大の様相を呈しています。
この様な状況下で、
もし、尖閣で戦闘が起きれば、
大陸での国内問題は、
すべて吹き飛んでしまいますから、
中共指導部は相当楽になるのではないかと思います。
中共の度重なる挑発に
日本は乗るべきではありませんが、
状況によっては、
中国側から仕掛けてくる可能性も、
無いとは言えません。
以下は、昨年五月、台湾の「中時電子報」に掲載された
「水門軍用飛行場」に関する報道です。
この飛行場は、
白樺ガス田(春暁油田)まで200Km(戦闘機で7分)
尖閣諸島(釣魚台)まで380Km(戦闘機で12分)
台湾まで246Kmの距離に建設されており、
台湾では大きな問題になったようです。
『東シナ海の覇権争い 共産軍の福建水門飛行場完成予定』
2012-05-27 01:09 旺報からの転載
「最新の報道によれば、
中共は福建北部の東シナ海に臨む山中に、
山頂を2Km余りならして、
海抜364メートルの高地に「水門軍用飛行場」を建設し、
関連の軍用施設はほぼ完成、
殲10、スホーイ30(蘇30)、
無人攻撃機等が続々と配備となり
基地にはS-300防空ミサイルの配備も完了した。
我が国(台湾)国防部は、
これは中共最新の軍用飛行場で、
共産党軍が始めて戦略的目的で、
特に白樺ガス田と尖閣諸島に向けて配備した軍用飛行場で、
日米が、東シナ海に
軍艦・戦闘機を出撃させた場合に反撃する目的である、と分析している。
Google Earthの衛星画像で検索すると、
衛星写真が始めて映された2009年から2011年までに、
空港滑走路には続々と配置換え、或いは、前戦の殲10戦闘機と整備車両、
並びに、数座のS-300防空ミサイルの発射台が設置された。
・戦闘機で12分で尖閣に到着する
福建省の海に臨む山中に隠れた水門飛行場は、
尖閣(釣魚台)までの距離は約380Km前後、
白樺ガス田(春暁油田)まで約200Km、
台北上空までは246Km。
軍部の情報によれば、中共の戦闘機は、
ここを飛び立って7分以内に春暁に、
12分で尖閣諸島に到着できる、と公表している。
軍部によれば、
共産軍が東南沿海の他の飛行場からスホーイ30戦闘機を飛ばした場合、
航程、航続距離、及び、戦闘行動半径は、
等しく二つ(白樺・尖閣)の作戦目標をカバーする事が出来るものの、
最寄りの基地に引き返し、再び飛び立つ場合、補給線が長すぎるので、
水門飛行場の就役後は、前線部隊にとっては便利になる。
我が軍情報部の指摘によれば、
水門飛行場のSー300防空ミサイルは、
日・米のF-15、Fー18戦闘機に対して装備されている。
我が国(台湾)本島の早期警戒レーダー、或いは、東引島の野戦防空レーダーで、
水門飛行場から出撃する戦闘機の動向、
殲10、スホーイ30から、無人攻撃機の動向に至るまで、
すべて把握できている。
水門飛行場の影響で、
我が空軍戦闘機は北部海域上空の防備に
緊張を強いられている。
・共産軍の軍事展開 国軍:明確に把握している
国防部の軍事報道官 羅紹和は、
共産軍の軍事展開について、
国軍は等しく掌握しており、
適切な措置を採っているので、
国民は安心されたし、と語った。
軍関係の人物は、
水門飛行場は、
公開されているネットワークで資料を検索する事ができるので、
国軍は関連資料を明確に把握している、と個人的に語った。
中央社の報道によれば、
米国・日本・中国大陸は東シナ海での活動が頻繁になっており、
前国防部副部長、淡江大学国際事務と戦略研究所教授の
林中斌(りんちゅうひん)は、
台湾は、東シナ海での活動に「非常な困難が伴う」と考えている。
彼は、政府は科学的研究を利用して、
計測機器を使い、地質調査・水質汚染調査等を行い、
中華民国の東シナ海での主権を主張すべき、と考えている。
以前スプラトリーの太平島を視察した事のある
国民党の国会議員 林郁方(りんいくほう)は、
東シナ海問題と南シナ海は同じではない、
中華民国は既に多年にわたり太平島を実効支配しており、
そのため、政府は、南シナ海に対しては、
本来、もっと強硬であるべきだ、と考えている。
※太平島は中華民国、中華人民共和国、ベトナム、フィリピンが領有権を主張している
彼によれば、
政府は東シナ海での行動には困難が伴う、
さすがに日本の海・空は強く、
軍部も大きいので、
政府が主権を主張するのには長期間の工作が必要で、
俄に行うべきではない。
林郁方は、政府は偶発的事件の時、
例えば、この前の日本と台湾籍の漁船の衝突、
或いは、漁船を不法逮捕する等の事件が発生した時、
強硬に中華民国の東シナ海での主権を主張すべきだ、と指摘した。」
記事は此処までです。
「ガス田」は、いつの間にか「油田」になっていますし、
台湾側は「明確に把握している」と述べていますが、
日本側はどうでしょう。
白樺・尖閣の為に作られたとすれば、
対日を意識した軍用飛行場と言う事になりますが、
把握しているのでしょうか。
昨日の戦闘機は何処から飛んできたのでしょう。
それにしても、
09年から11年というと、
日本側が尖閣を国有化してもしなくても、
とっくの昔に、
着々と軍用飛行場を建設していた事になります。
背筋が寒くなると同時に、
その計画性を見習うべき、
と思わずにはおれません。
北朝鮮はミサイルを発射し、
中共は軍用飛行場を建設し、
平和を愛する諸国民は、
どうやら、日本の近隣には存在しないようです。
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