梅雨空に似合うのがアジサイですね、今道路を走っていると白いガクアジサイのような花が沢山咲いているのを見かけます。
ユキノシタ科アジサイ属の「ノリウツギ」です、低木林や林縁、山地の日当たりのよいところなどで見られると図鑑には書いてあります。
ウツギというのにアジサイの仲間です、アジサイの仲間でウツギという名前ではそのほかに「ガクウツギ」、「コガクウツギ」などがありますが、東北地方では自生していないようです。
これは装飾花で本当の花ではありません。
これが本当の花です。
さて、東北地方でアジサイというと、このノリウツギのほかでは「エゾアジサイ」が自生しています。
ノリウツギとは違っておとなしい感じがします、枝分かれしないので一つの木には一つの花(全体を一つの花と見れば)が咲きます。
このいわゆる「アジサイ」ですが、よく見ると装飾花ばかりで出来ています。素朴な疑問ですが本当の花が無いのではどうして増えているものか?挿し木でしょうか?私の家でも容易に増やせるので挿し木で増やしたことがあります。
ま、その事はいいとして、このアジサイの話はよく知られています、オランダのシーボルトが日本のアジサイをヨーロッパに紹介してその後品種改良が加えられ逆に日本に輸入されたものだそうです。ですからこの装飾花ばかりの「セイヨウアジサイ」はデモドリアジサイという事になります。
日本に自生しているアジサイという事でいえば、ノリウツギとエゾアジサイのほかにはどんな品種があるのかということで調べてみました。
まず、「ヤマアジサイ」これはエゾアジサイによく似ているものの関東地方以西、それから「アマチャ」は関東、中部、そして問題ですが「ガクアジサイ」、これも自生地が限定されています、房総・三浦・伊豆半島、和歌山、四国と図鑑にはあります、いわゆる装飾花ばかりの「アジサイ」はこのガクアジサイから作られた園芸品種だそうです。その他に「タマアジサイ」などがありますが、どれも西のほうに自生しているものばかりです。
ということで岩手県で見られるアジサイは「エゾアジサイ」と「ノリウツギ」に絞られてしまうようです。そのほかは園芸種か植えられたものなんのですね。
それから言い忘れましたが蔓もので「ツルアジサイ」と属が異なりますが「イワガラミ」というのがありました。どれもガクアジサイのように周りに装飾花をつけたアジサイ。
説明がうまくないかもしれませんが庭などにはさまざまな「アジサイ」が植えられていますが、岩手県に自生しているアジサイは「エゾアジサイ」と「ノリウツギ」それから「ツルアジサイ」だけという事になりそうです。
最後にエゾアジサイの装飾花は本当の花が受粉してしまうと、くるりと裏返しになってしまうそうです、虫など集める必要がなくなってしまうからだそうですがあっさりとしたものですね。