3学年だより「時間感覚」
相性の合う人と合わない人がいるのは、人間ならば普通のことだ。。
いろんな人がいて当然で、すべての人と同じくらい仲良くなる必要はない。
家族であっても、必ずしも仲が良いわけではないことを感じている人もいるかもしれない。
同じクラス、同じ部活内でも、他の全員と同じように仲良くすることは不可能だ。
あまり話さなくてもわかり合える人もいれば、最初からうまくいかない人もいる。
部活であれば、同じ苦労をしているうちに仲良くなっていくこともあるだろうが。
人間関係だけではない。場所、空間、趣味、嗜好、いろんなものに相性はある。
あの先生とは、あの顧問とは合わない、もしくはこの学校そのものと合わないと感じるようなこともあるかもしれない。
その原因の一つに、「時間感覚の違い」がある。
性格的にも合ってそうだし、仲良くなりたい、でもどうしても時間に対する感覚がちがう……みたいな人と、ずっと友達でいられるか、パートナーとして過ごせるかというと、やはり難しいのではないか。
物事の好き嫌いが一人一人違うように、時間に対する感覚は人それぞれだ。
人だけでなく、その場所に流れている時の流れが自分の感覚とがズレている……と感じたとき、無理にあわせようとすると、精神的に相当辛くなることもある。
浦和で学習コンサルティング事業を行うタカサカモト氏は、東大に入学するために上京したとき、故郷との時間の流れ方の違いに驚いたという。
~ 大学入学とともに鳥取から上京して間もないころ、東京というまったく新しい環境に適応するうえで、もっともとまどったのが時間の流れ方の違いだった。
これを僕は、時差ボケならぬ“時感差ボケ”と勝手に呼んでいる。“時感”とは、つまり、主観的な実感における時間の流れの速さの感覚のことだ。
鳥取の時間と東京の時間、すなわち、鳥取における時感と東京でのそれは、実際に体験してみるとあまりに違っていたのだ。
ご想像のとおり、東京での時間の流れはとにかく速く感じられた。
何だか知らない間に日が暮れていて、あわてて何か生産的なことをしようとあがいてみるものの、結局、意味のない夜更かしに終わってしまい、翌朝目が覚めるとぐったりしている。それが何日も続いてしまっていた。 (タカサカモト『東大8年生 自分時間の歩き方』徳間書店) ~
タカサカモト氏は、そのとき最も熱中して受講していた科学史の小松美彦教授に相談してみた。
小松先生はその質問を真剣に訊いてくれ、かみしめるようにこう言った。
「苦しめばいいんじゃないかな」「え?」
相性の合う人と合わない人がいるのは、人間ならば普通のことだ。。
いろんな人がいて当然で、すべての人と同じくらい仲良くなる必要はない。
家族であっても、必ずしも仲が良いわけではないことを感じている人もいるかもしれない。
同じクラス、同じ部活内でも、他の全員と同じように仲良くすることは不可能だ。
あまり話さなくてもわかり合える人もいれば、最初からうまくいかない人もいる。
部活であれば、同じ苦労をしているうちに仲良くなっていくこともあるだろうが。
人間関係だけではない。場所、空間、趣味、嗜好、いろんなものに相性はある。
あの先生とは、あの顧問とは合わない、もしくはこの学校そのものと合わないと感じるようなこともあるかもしれない。
その原因の一つに、「時間感覚の違い」がある。
性格的にも合ってそうだし、仲良くなりたい、でもどうしても時間に対する感覚がちがう……みたいな人と、ずっと友達でいられるか、パートナーとして過ごせるかというと、やはり難しいのではないか。
物事の好き嫌いが一人一人違うように、時間に対する感覚は人それぞれだ。
人だけでなく、その場所に流れている時の流れが自分の感覚とがズレている……と感じたとき、無理にあわせようとすると、精神的に相当辛くなることもある。
浦和で学習コンサルティング事業を行うタカサカモト氏は、東大に入学するために上京したとき、故郷との時間の流れ方の違いに驚いたという。
~ 大学入学とともに鳥取から上京して間もないころ、東京というまったく新しい環境に適応するうえで、もっともとまどったのが時間の流れ方の違いだった。
これを僕は、時差ボケならぬ“時感差ボケ”と勝手に呼んでいる。“時感”とは、つまり、主観的な実感における時間の流れの速さの感覚のことだ。
鳥取の時間と東京の時間、すなわち、鳥取における時感と東京でのそれは、実際に体験してみるとあまりに違っていたのだ。
ご想像のとおり、東京での時間の流れはとにかく速く感じられた。
何だか知らない間に日が暮れていて、あわてて何か生産的なことをしようとあがいてみるものの、結局、意味のない夜更かしに終わってしまい、翌朝目が覚めるとぐったりしている。それが何日も続いてしまっていた。 (タカサカモト『東大8年生 自分時間の歩き方』徳間書店) ~
タカサカモト氏は、そのとき最も熱中して受講していた科学史の小松美彦教授に相談してみた。
小松先生はその質問を真剣に訊いてくれ、かみしめるようにこう言った。
「苦しめばいいんじゃないかな」「え?」