スキー実習から帰った日、本屋に行ってうれしかったのは、 「海街diary」 の第3巻『陽のあたる坂道』が出てたことだ。
1年に1冊しかでないのはさびしいが、それだけ手にしたときは嬉しいし、待ち遠しさを補って余りある完成度の高さがある。
味わいながら読み進み、読み終わった後しばし放心状態になるのは、今回も同じだった。
主人公すずが、3人の異母姉と暮らすようになって、一年が過ぎた。
長姉の恋愛や、すずの進学など、それぞれが人生の転機を迎えている。
表題作「陽のあたる坂道」は、この二人が、雑貨屋をめぐり、切り通しの坂を登って家路につくシーンでおわる。
歩く二人の遠景。
ふきだしにはあるのは会話の断片だけど、二人がどれほど心をよせあいながら、言い合っているかが伝わってきて、心にしみる。
家へ続く 長い坂道を 姉と歩く
その日の出来事を話しながら
夕陽がまだ濃い影を 足もとに落とす
蝉の声が頭上から 降り注ぐ
海辺の街の はじめての夏が すぎていく
この一編だけで是枝監督の映画一本分ぐらいの奥行きがある。
この一編を越える小説が、なかなか思い浮かばない。
映像になるなら、看護師の長女シャチ姉は「ふぞろいの林檎たち」の手塚理美しかないな(古いですか)。信用金庫に勤める酒呑みの次女佳乃は水川あさみ、すずは「女王の教室」の志田未来ちゃん。福田麻由子ちゃんという手もあるか。アフロヘアの三女はどうしよう。
1年に1冊しかでないのはさびしいが、それだけ手にしたときは嬉しいし、待ち遠しさを補って余りある完成度の高さがある。
味わいながら読み進み、読み終わった後しばし放心状態になるのは、今回も同じだった。
主人公すずが、3人の異母姉と暮らすようになって、一年が過ぎた。
長姉の恋愛や、すずの進学など、それぞれが人生の転機を迎えている。
表題作「陽のあたる坂道」は、この二人が、雑貨屋をめぐり、切り通しの坂を登って家路につくシーンでおわる。
歩く二人の遠景。
ふきだしにはあるのは会話の断片だけど、二人がどれほど心をよせあいながら、言い合っているかが伝わってきて、心にしみる。
家へ続く 長い坂道を 姉と歩く
その日の出来事を話しながら
夕陽がまだ濃い影を 足もとに落とす
蝉の声が頭上から 降り注ぐ
海辺の街の はじめての夏が すぎていく
この一編だけで是枝監督の映画一本分ぐらいの奥行きがある。
この一編を越える小説が、なかなか思い浮かばない。
映像になるなら、看護師の長女シャチ姉は「ふぞろいの林檎たち」の手塚理美しかないな(古いですか)。信用金庫に勤める酒呑みの次女佳乃は水川あさみ、すずは「女王の教室」の志田未来ちゃん。福田麻由子ちゃんという手もあるか。アフロヘアの三女はどうしよう。