個人的ワインのブログ

個人的ワインのブログ引っ越し

Medalla Real Santa Rita Sauvignon Blanc 1997

2008-07-16 05:16:05 | チリ

Medalla Real Santa Rita Sauvignon Blanc 1997

(+)実家のワインセラーシリーズです。


サンタ・リタ社
1880年にマイポヴァレーで設立。チリを代表するワイナリーのひとつ。
ソーヴィニオン・ブランのワイン。


チリワインの歴史

信仰の必需品としてースペイン植民地時代のワイン作りー

 南米大陸におけるワイン作りの歴史は、16世紀、スペイン人征服者とともに新大陸に渡った宣教師らの手によって、キリスト教のミサに欠かせないワインを現地で調達するため、ブドウの苗木が持ち込まれたのがその始まりと言われています。植民地時代初期の年代記によると、チリヘは、1548年、フランシスコ・デ・カラバンテス司祭によってブドウの苗木が持ち込まれたとあり、その後1551年には、征服者フランシスコ・デ・アギーレが所有していたチリ北部の農園(現在のコピアポ付近)で最初の収穫が行われたという記録が残っています。中央部でのブドウ栽培はやや遅れて1554年、征服者ペドロ・デ・バルディビアにその軍功を讃えられたフアン・フフレの農園で始まったとされています。

 年代記にはチリでのブドウ栽培とワイン作りについて様々な記録が残っていますが、その記述の多くには、チリの類まれなる気候風土と優れた土壌を賞賛する言葉が綴られており、植民地時代当初から、チリはワイン生産地として際立った存在であったことが伺えます。17世紀に入って、スペイン王室は本国でのワイン生産と独占貿易の利益を保護するため、新大陸でのブドウの新植を禁止しましたが、その法律が実効力を持つことはありませんでした。チリにおけるブドウ栽培は拡大の一途を辿り、チリは新大陸一のワイン産地となっていったのです。

 このときスペインから持ち込まれたブドウの品種はパイス(北米大陸ではミッション:Missionと呼ばれる)でした。非灌漑地域にも適応できるこの品種は、病気や害虫に強く非常に丈夫であったため多くの産地で導入され、5世紀近く経った現在でも中央渓谷で広く栽培されています。当時のワインの品質がどのようなものであったか詳しく分かっていませんが、一般には、非常に酸味の強い飲み物であったとされています。


フランス系品種の到来と害虫ーチリワイン黎明期ー

 その後、スペインからの独立間も無い19世紀、チリのワイン作りに革命的な変化が訪れました。その鍵となったのが、フランス系品種の導入と、ヨーロッパの主要産地に壊滅的な打撃を与えた害虫フィロキセラの発生です。

 誰がチリにフランス系品種のブドウを最初に持ち込んだのかについては諸説ありますが、一般には、鉱業・農業で成功を収めた実業家、シルベストレ・オチャガビーアであると言われています。カベルネ・ソーヴィニヨン、コー(別名マルベック)、メルロー、ピノ・ノワール、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、セミヨンなど、現在もチリのワイン作りを支える主要な高級品種は、このときチリに持ち込まれた苗木を祖先としています。フランスから持ち込まれたそれらの品種は、チリの気候風土の下で目覚しい成果を上げ、多くの実業家がワイン作りに参入するきっかけとなりました。コウシーニョ・マクル、コンチャ・イ・トロ、サンタ・リタ、サン・ペドロなど、現在もチリのワイン業界をリードする大手のワイナリーはこの頃に生まれています。

 19世紀当時、ワイン用のブドウ畑を持ち醸造所を営むことは、社会のごく一部の階層に限られた特権的なことであったとされており、多くのワイナリーはその名に創設者(ないしはその配偶者)の名前を冠すなど、こぞって社会的名声を追い求めたと言われています。フランスのシャトーを模した邸宅を農村に持ち、そこには訪問者をもてなすためのサロンや広い庭が設けられました。ツアーなどでワイナリーを訪れると、現在でもそうした当時の面影に触れることができます。 



 また、新たな品種のブドウを導入する際に重要な役割を果たしたのが、同じくフランスからやって来たワイン醸造の専門家達でした。1851年にフランシスコ・デ・オチャガビーアが契約を結んだ技術者ジョセフ・ベルトランは、サンティアゴ近郊におけるフランス系品種の導入に尽力し、チリにおけるワイン作りは大きく進歩したと言われています。その後も、ボルドーやモンペリエでブドウ栽培とワイン醸造を学んだ多くの専門家がやって来ました。

 この時期にヨーロッパのワイン醸造の専門家がチリをはじめとする新大陸に多数渡ってきた背景には、19世紀半ばにヨーロッパの産地を襲ったフィロキセラという害虫の発生が関係しています。フィロキセラはブドウの木の根を食べるアブラムシの一種ですが、ヨーロッパ系の品種はこの害虫に耐性が無かったため、フランスを含め当時のヨーロッパの主要産地はほぼ全滅という状況にまで追い込まれてしまいました。したがって、自国で職を失った専門家の多くが、まだフィロキセラの被害にみまわれていない新大陸の産地へと渡ったのです。

 特にチリは地形的に孤立しているため害虫の侵入を受けにくく、現在に至るまでフィロキセラの被害に遭っていない世界でも唯一の国となっています。フィロキセラ後のヨーロッパでは耐性のあるアメリカ系品種の台木にヨーロッパ系品種を接木するという方法が一般的となりましたが、フィロキセラ以前に苗木が持ち込まれたチリでは、今でもヨーロッパ系品種のブドウが自根で栽培されています。また近年では、故郷フランスではすでに全滅してしまったカルメネールという品種がチリ中央部の産地で発見されました。150年前にヨーロッパで消え去った品種が現在も自分の根で生き延びているチリは、いわば聖域のような非常に貴重な産地であると言えるでしょう。

 その後1887年には、チリワインがヨーロッパへ初めて輸出され、ボルドー(1882年)、リバプール(1885年)、パリ(1889年)などの博覧会で好評を博しました。


停滞から危機、そして復活と飛躍へー現在のチリワインー

 このように、チリのワイン作りは19世紀後半に大きく進歩を遂げましたが、20世紀に入ってからは長い停滞の時期に入ります。その主な要因としては、1900年代初頭の酒税の増税や、1938年に施行された新アルコール法によってブドウの新植が禁止されたことなどが挙げられます。また、第二次世界大戦中、農業機械や醸造機械の輸入が実質的に禁止されたことも、ワイン作りの技術的進歩を阻害する要因となりました。

 その後、チリのワイン業界に劇的な変化が訪れたのは、1974年、30年以上の長きにわたってブドウ栽培を制限してきたアルコール法が撤廃されてからのことです。チリ国内のワイン消費が低迷する中での急激な自由化と増産は価格の急落を生み、チリのワイン作りは存亡の危機に陥りましたが、その危機が、チリワインが再び世界へと羽ばたくための重要なきっかけとなりました。

 したがって、チリワインにとって、1980年代は、19世紀半ばのフランス系品種の導入と並び、もっとも重要な変革期にあたります。この時期、19世紀から続く大手の伝統的なワイナリーは株式会社化を本格化させ、新興財閥グループに組み込まれる形で経営再建を図るワイナリーもありました。外国資本の参入も多く見られ、地元の中小ワイナリーと共同でブティックタイプのワイナリーが創設されるなど、チリのワイン作りはビジネスとして著しい近代化を遂げていったのです。

 また、経済開放政策の下、19世紀以来止まっていた時間を早送りするかのように、新しい生産技術の導入も急ピッチで進み、発酵用のステンレスタンクや熟成用のフレンチ・オーク樽の使用が普及していった他、点滴灌漑システムが導入されるなど、栽培技術も進歩しました。そのようにして、チリワインの品質は飛躍的に向上し、「新世界ワイン」の一角として世界中の注目を集めるようになっていったのです。

 1990年代以降、チリワインは年々海外市場でのシェアを拡大し、2002年には、輸出額が6億ドルを超え、輸出先国も90ヵ国以上と目覚ましい成長を遂げました。わずか10数年で、ワインはチリを代表する輸出品のひとつにまで上り詰めたということになります。特に近年では比較的安価なテーブル・ワインのみでなく、国際的なワインコンクールで高く評価されるようなプレミアム・ワインの生産にも力が入れられており、毎年のように新たな試みが生まれています。

 今日では、ワインが静かに熟成しブドウの木が眠りについている冬の間、チリの若い醸造専門家達はフランス、イタリア、スペイン、カリフォルニアなど、北半球の収穫現場に飛び立っていきます。世界中のワイナリーと絶えず交流しつつ、ワイン作りの新たなフロンティアを開拓し、更なる品質を追い求める。そんな作り手のあくなき探究心がチリのワイン作りを支えていることは言うまでもありません。飛躍的な輸出拡大を遂げたとはいえ、チリのワイン作りにはまだまだ発展途上な部分があり、またそれゆえに、まだ掘り起こされていない未知の領域を隠し持っているところが大きな魅力でもあります。それまでまったく無名だった産地やワイナリーから、驚くような感銘深いワインが生まれてくるという可能性―それが、チリワインの持つ醍醐味のひとつであると言えるでしょう。
(チリワインの世界 より)




Sancerre La Poussie 1997

2008-07-14 05:31:14 | フランス・ロワール

Sancerre La Poussie 1997

実家のワインセラーシリーズです。


サンセール(白)ドメーヌ ラ プーシー


フランス/ブルゴーニュ地方/コート・ド・ボーヌ地区(/サントネー村 /サンセールAC/ドメーヌ ラ プーシー社
ソーヴィニヨン・ブラン


ソーヴィニヨン・ブランならではのフレッシュな特徴を生かすため、18~20℃で低温発酵。ライムを思わせる爽やかでフルーティな香り、しっかりした酸と豊かなミネラルを持つ、複雑味に富んだ味わいが特徴です。ほどよい酸味とパンチ力があり、バランスよいワイン。若いうちから楽しめますが、熟成後のまろやかなふくらみも期待できます。
(サントリーより)


サンセール(ドメーヌ・ラ・プーシー)

サンセールとプイィ・フュメはロワール河をはさんだ対岸に位置しており、その味わいは双子のようによく似ている。プイィ・フュメのほうが多少コクがある、というような評もあるが、それは多分「生産者」の違いであって「産地」の差ではない。ただし、プイィ・フュメが平地に位置するのに対して、サンセールはお椀を伏せたような丘に位置する産地のため、丘の南斜面と北斜面ではかなり品質に差が生じる。南の方が充実していることは、言うまでもないだろう。プーシーの畑は日照に恵まれており、充実した果実味と、爽やかなキレ味を楽しめる。
辻調グループより)


サンセール

1000キロにもおよぶロワール河の上流、フランスの中央部にあるサントル・ニヴェルネ地区に位置する『サンセール』。
ソーヴィニョン・ブラン種100%で造られる『サンセール』の白ワイン(ブラン)が有名で、溌剌(はつらつ)とした爽やかな香りが特徴的で、葡萄品種の個性をしっかりと発揮したワインとして、葡萄品種別の飲み比べにもよく登場します。
『サンセール』といえば、ほとんどの場合は白ワインですが、ピノ・ノワール種からわずかに赤ワインやロゼワインも造られています。
エンジェルワインネットより)


2012年6月9日抜栓。コルクにはLa poussieの刻印あり。白ワインにしては長くて50mmありました。コルクのそこには酒石がびっしりとついていました。抜栓直後はちょっと還元香あり、むむっ?と思いましたがグラスに注いで少しすると消えました。アルコール度12.5%。グラスはリーデルのオーヴァチュアを使用。色は結構な山吹色です。冷蔵庫に一晩入れておいてから、飲む前1時間くらい前に出しておき、それから抜栓しています。香りは、柑橘系のはっさくっていうか、デコポンていうか、そのような香り。結構甘い熟した香りです。ややミントのようなすっと抜ける香りもあります。白い花の香り。娘さんは「埃っぽい、ばあちゃんちのタンスの中の匂い」と言っていました。あぁ~、ナフタリン系のニュアンス、あるな~。少し時間がたってからもう一回聞いてみると「リンゴに酢を垂らした匂い」と。口に含むと酸味がメインに広がりますが、けっして酸っぱいわけではなくミネラリーなニュアンスが酸を包んでいるというか、ほのかにレモン・ライムの酸味を感じて、そのまま喉に流れていきます。アフタは、強くはないものの、ほのかに鼻の奥にミネラルが広がっていく感じ。フルーティーさは、あまり感じませんが、思いの外濃厚でふくよかな味わいに驚き。15年ですよ~、意外と飲めるもんだな~、というか、うまいわ、これ。。


Penfolds Old Vine Barossa Valley 1998

2008-07-13 05:14:07 | オーストラリア

Penfolds Old Vine Barossa Valley 1998

実家のワインセラーシリーズです。


ペンフォールド 
Penfolds


オーストラリアワインのメーカーとして最も古い歴史をもつ会社のひとつであるペンフォールド社は、現在各地にワイナリーを持ち、数多いメーカーの中でも特に高級ワインのメーカーとしてその名を知られています。



オーストラリアは毎年がヴィンテージ・イヤーと呼んでいいほど、気候、土壌はもちろん、日照や降雨量に至るまで、あらゆる条件が葡萄栽培に適しています。といってもヨーロッパとは異なった条件のもとでつくられるのですから、同じ品種であってもワインの個性は独特のものになります。 1844年、イギリスから移住してきた医師クリストファー・ローソン・ペンフォールドは、サウス・オーストラリア州の主都アデレードの近郊マギルでワインづくりを開始しました。 これがペンフォールド社のはじまりであり、現在もこの葡萄園からは優れたワインが生み出されています。
これらペンフォールド社が擁する各地のワイナリーから収穫されたシラーズ種を主体とし、厳選に厳選を重ねたもののみを原料にしてつくられるのが、<グランジ>です。このワインは、単にペンフォールド社の最高級のワインというだけでなく、本国のオーストラリアでもなかなか手に入らない、といわれるほどオーストラリアワインの最高傑作とされています。
(リカーショップヒラオカより)


Penfolds Old Vine Semillon (Barossa Valley, SA) 1998:

A light green-gold, with some thick, oily legs. The nose is classic Semillon, with buttery, lanolin, waxy aromas, and hints of white fruit. On the palate the wine is medium bodied, soft and round. Pleasant Semillon characteristics. Slightly bitter finish. Reasonable, but I expected more. 14/20
WineDoctorより)


2012年8月17日抜栓。コルクにはPenforldsの刻印だけ。おそらく液漏れはしていないと思われます。グラスはリーデルのオーヴァチュア赤ワイン用を使用。色はまあまあな山吹色。ちょっとゴールド入っているかな~という感じです。香りはうすいオレンジ、いや、冬みかんの香り。熟したライチ。ちょっと石油っぽいニュアンスも感じます。娘さんは「ピーマンの内側の匂い」と言っていました。あまり深みはありません。味わいは、さらっとしていて、酸味はあまりなく、最後にレモンの酸味を感じます。ほんのちょっと苦味を感じます。ちょっとのっぺらしていますが、普通に飲めます。ママちゃんは、「これはフランスのワインじゃないね。なんか違う」と言っていました。セミヨン、あまり飲まないので勉強になります。
2日目は、1日目よりも酸味が出て、むしろこっちのほうが全体的にひきしまって良かったような気がします。


Chateau Bahans Haut Brion 1999

2008-07-12 04:43:06 | フランス・ボルドー

Chateau Bahans Haut Brion 1999

(+)実家のワインセラーシリーズです。

娘のBirthday Vintageで、エノテカのプリムールで購入しました。


1978年以来、オー=ブリオンの質的レベルが向上するに伴って、セカンド・ラベルであるバアン=オー=ブリオンの質も向上した。これはいまやボルドーで最高のセカンド・ワインのひとつであり、いくつかのヴィンテージでこれを凌いだことのあるセカンド・ワインといえば、名高いシャトー・ラトゥールのレ・フォール・ドゥ・ラトゥールくらいのものである。

赤・フルボディ
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 私が試飲した時は香りがいささか閉じていたが、ブラックチェリー、プラム、ミネラルの香りがする1999年バアン・オー=ブリオンは、ミディアムボディ、秀逸さな純粋さ、良好な舌触り、引き締まったタンニンがあった。
予想される飲み頃:2004~2015年 最終試飲月:2002年3月 ポイント88
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン

1998年ヴィンテージより名称が変りました。「ル・バーン・デュ・シャトー・オー・ブリオン」から「シャトー・バーン・オー・ブリオン」へ。改名にともない、オーナー一族であるルクセンブルグ王室のプリンス・ロベール氏のデザインによる新ラベルになりました。
(FineWineより)


■ シャトー・オー・ブリオンのセカンド・ワイン
ボルドーで最高のセカンド・ワインの1つと言われ、シャトー・オー・ブリオンと同じ土壌、醸造方法によって造られています。ロバート・パカー氏も、「これはいまやボルドーで最高のセカンド・ワインのひとつであり、いくつかのヴィンテージでこれを凌いだ事のあるセカンド・ワインと言えば、名高いシャトー・ラトゥールのレ・フォール・ド・ラトゥールくらいのものである。」と大絶賛されています。
[ブレンド比率: カベルネ・ソーヴィニヨン45% メルロ37% カベルネ・フラン18%]

Special WiNE SHOP CAVESより)


シャトー・オーブリオンの造る、セカンド・ワインの『ル・バアン=オー=ブリオン』は、『ボルドーで最高のセカンド・ワインの1つ』と言われ、ロバート・パーカー氏も…

【これに勝てるのは…】
 
『これはいまやボルドーで最高のセカンド・ワインのひとつであり、いくつかのヴィンテージでこれを凌いだ事のあるセカンド・ワインと言えば、名高いシャトー・ラトゥールのレ・フォール・ドゥ・ラトゥールくらいのものである。』


参考までに、ロバート・パーカー氏のコメントを記します。

【ロバート・パーカー氏のコメント】
私が試飲したときは、香りがいささか閉じていたが、ブランクチェリー、プラム、ミネラルの香りがする1999年のバァン・オー=ブリオンは、ミディアムボディ、秀逸な純粋さ、良好な舌触り、引き締まったタンニンがあった。
◆ロバート・パーカー氏評:88点
(ロバート・パーカー氏著『ボルドー第四版』より抜粋)
タカムラより)




Clos du Marouis 1999

2008-07-11 05:31:43 | フランス・ボルドー

Clos du Marouis 1999

(+)実家のワインセラーシリーズです。

娘のBirthday Vintageで、エノテカのプリムールで購入したものです。


スパー・セカンドの代表格シャトー・レオヴィル・ラス・カーズは、ファーストラベルの品質向上の為、全生産の半分以上をセカンドに格下げしています。ラス・カーズのセカンドラベルとして世の中では通っていますが、いわゆる格落ちワインではありません。レオヴィル・ラス・カーズのオーナーのシェル・ドゥロン氏の妥協を許さないワインへのこだわりは徹底したブドウ造りからはじまり、ワイン蔵に大理石を敷くというまで透徹しており、セカンドといっても手を抜くことはありません。このセカンドはきちんと境界が定められたテロワールから、そのテロワールの良さを活かして生み出されており、その畑のまわりは、ピション・ラランド、レオヴィル・ポワフェレ、タルボ、ラグランジェといったクオリティに定評がある畑に囲まれています。セカンドワインとしての評価は大変高く、「セカンドワインのクロデュマルキは優良であり、最良のヴィンテージには格付3級や4級に引けをとらない」1989年以降の品質は、3級ないし4級になってきている(ロバートパーカー:「ボルドー」)」。
果実の甘味を伴う口当たりで、バランスの取れたワインです。


CHレオヴィル・ラス・カーズのセカンドワイン!
Clos du Marquis クロ デュ マルキ 1999


色:赤
ぶどう品種:カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プチ・ヴェルド、カベルネ・フラン種
容量:750ml
味わい:フルボディ
アルコール度数:15%未満
生産者:シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ
産地:ボルドー/メドック
統制産地呼称:AOCサンジュリアン
コメント:色合いはルビー色で、ハーブ、スミレ、グリーンペッパーの香りとカシス・ブラックカレントの果実味が味わえます。程良い酸味とバランスのとれたアロマとタンニン。丁度飲み頃に入っています。まだまだ果実味たっぷりで凝縮感があり、とてもよく熟成しています。
(ワインダールより)




Les Forts De Latour 1999

2008-07-10 05:25:01 | フランス・ボルドー

Les Forts De Latour 1999

(+)実家のワインセラーシリーズです。

娘のBirthday Vintageで、エノテカのプリムールで購入したものです。

さらにもう一本エノテカから購入。 円。

赤 CS60% CF20% M20% フルボディ 辛口

数あるセカンドワインの中でも特に優れた資質を持つ、クオリティーの高いCH・ラトゥールのセカンド。セカンドワインの中では最も品質の高いワインの一つ。ラトゥールらしい男性的な印象と、濃縮した果実味のきりっとした喉ごしは、飲んだあとも充分に余韻を残す。格付け上位の実力を持つ。【ワイン大全】               

ラトゥールのスタッフは、ラトゥールのセカンドワインが、格付け2級と同等の品質を確保できるよう常に心がけている。レ・フォール・ド・ラトゥールの性格は、ラトゥールそのものと驚くほど似ている。少し軽めで、早く飲み頃になる点が違っているだけだ。
ボルドーの有名シャトーで生産される最上のセカンドラベルであることに間違いない。 すべてのセカンドワインの中で最上のもの。(パーカー)
(ワインマルシェまるやまより)



ラトゥールは昔からボルドーで最も偉大なセカンド・ワインの1つを生産してきたが、この見事な、純粋な、深みのある紫色をした1999年のレ・フォール・ド・ラトゥールには、甘い、西洋杉のような、カシスの香り、ミディアムからフルボディ、完熟したタンニン、余韻の長いフィニッシュが見られる。たぶん12年強はおいしく飲めるだろう。
★90点★(最終試飲:2002年) R.パーカーJr.著「ボルドー第4版」
Special WiNE SHOP CAVESより)


2010年1月1日抜栓。コルクにはワイン名、Vintageが刻印されています。まったく液漏れありません。比較的長いコルクでしっかりとしています。グラスに注いだ途端に香りが漂ってきます。色は濃いガーネット。非常に澄んだ色でクリアーです。エッジもしっかりとしてます。香りはとっても綺麗な香り。脚はとてもしっかりとしていて長い。アルコール度数13度。香りはカシス、メロン、落雁(と娘さんは言っていました)、黒果実。ママちゃんはチーズの香りと。スワリングによってハーブ、カモミール、ミントの香りが出てきます。徐々に松脂系の香り、ナツメグ、クローブの香り。非常に複雑な香りです。セパージュCS 60%というのがこの香りなんでしょう。時間と共に香りが複雑に入り乱れてきます。とてもいい香り。ずっと嗅いでいたい、気持ちが幸せになる香りです。ちょっと温度が高くなりましたが(18度くらい)、口の中に入れた途端、杏、ブルーベリー、ブラックベリーの甘さがどどぉーと広がります。タンニンは全然渋さなく、シルキーで、ワインの中にちょうど溶け込んでいます。喉をなんの引っ掛かりもなく通って行きますが、通り過ぎたあとに鼻の中を甘い香りがすーっと通り過ぎます。アフターがとても長い。この余韻はなんともいえない気持にさせてくれます。娘のBirthday Vintageですが、ちょうどのみごろといったところでしょうか。これは美味しい。人生を幸せにしてくれるワインです。



Little James Basket Press Rouge Saint Cosme

2008-07-09 05:48:22 | フランス・ローヌ

Little James Basket Press Rouge Saint Cosme

【 分 類 】 赤ワイン
【 タイプ 】 ミディアムボディ
【 品 種 】 グルナッシュ100%
【  国  】 フランス
【原産地呼称/格付】 VdT
【 内 容 量 】 750ml
【アルコール度数】 14度未満
1940年からという歴史を有する、ジゴンダスのトップ生産者の1つ。息子さんの名をつけたのがこのリトル・ジェームスです。完熟ブドウの全ての要素が凝縮された力強い味わい。バスケットプレス赤は、パーカーポイント88点。 これは、平年のヌフ・ド・パプやボルドーの格付けシャトー並みの評価です。

<88点:ワインアドヴォケイト#173(Oct 2007)より抜粋>
これはセクシーで熟成していて、びっくりするほどバリュー感あふれるワイン。たっぷりのブラックチェリーが厚く感じられる。フルボディーで、豪華、リリース後数年間は楽しめる。飲み頃:2007-2010年。
イーショッピングワイン より)

 
『世界中の10ドル以下の激安旨ワインの中で、このワイン以上のモノを見つけようとするのは不可能である!!』

と、あのパーカーさんが豪語し、さらには、


『それはとても美味しくて、たっぷりのフルーティーさとたっぷりの甘いタンニンにたっぷりのブラックチェリーとブラックベリーの果実味。それが勢い良くストレートに口の中に広がる!!』


と垂涎のコメント付きで大絶賛!!

その味わいに魅了された我が京橋ワインの激安旨ファンは多くすでに爆発的な人気を博していますが、最新に発表されたパーカーさんのポイントで、この¥1180の[リトル・ジェームス・バスケット・プレス・ルージュ]がなんと驚愕の【89点】を獲得!!過去パーカーさんは、この造り手に対して、


『特筆に値するほど派手やかで強烈なこのワインは、ジゴンダスのシャトー・ル・パンだ!!』


なんて激賞しながら【南ローヌのスーパースター!】と称して傑出の5つ星の評価を付けているんですが、ローヌ世紀の大当たり年2003年の出来を評価した最新パーカーポイントでは、ジゴンダスやシャトー・ヌフ・ド・パプなどに90点、95点以上を連発!!コート・ロティについては、ナント96点を叩き出しました!!


今回ご紹介のこのヴァン・ド・ターブル[リトル・ジェームス・バスケット・プレス]はノン・ヴィンテージとしてリリースされていますが、その味わいは、たっぷりの甘いタンニンにたっぷりのブラックチェリーとブラックベリーの果実味が口の中に広がり、予想以上の妖しい深みにはスタッフ一同驚愕!!

赤白どちらをとっても、その評価通り!!世界中の1180円激安旨ワインの中で、このワイン以上のモノを見つけようとするのは絶対に困難!!しかもアメリカ価格10ドルよりも、さらに安い1180円!!

贅沢ステーキに、豪華バーベキューに!!間違いなく10倍満喫できる凄い凄い1180円!!もう、迷わずケース買い必須です!!

赤750ml
グルナッシュ100%


『世界中の10ドル以下の激安旨ワインの中で、このワイン以上のモノを見つけようとするのは不可能である!!』と、あのパーカーさんが豪語しながら『それはとても美味しくて、たっぷりのフルーティーさとたっぷりの甘いタンニンにたっぷりのブラックチェリーとブラックベリーの果実味。それが勢い良くストレートに口の中に広がる!!』なんて大絶賛しながら、なんとなんと10ドルのこのワインに89点を付けています!!。

さらに想像以上の妖しい深みには、驚きのレベルの高さです。

(KBワイン より)

 

 

 

すすきののワインのフジヰさんで購入。1100円くらい。7月5日抜栓。合成コルク。抜栓後、香りがひろがる。甘い香り。グルナッシュ系のやや焦げた香りもある。非常に果実味あふれる味。ブラックベリーの感じが広がります。さほどアフターはないけれど、甘いタンニンという表現があたっています。うちの奥さんはとっても好みのようです。Saint Cosme Les Deux Albion 2006 よりもおいしく感じました。ちょうど、豚のスペアリブのオーブン焼きと一緒にいただきましたがぴったりでしたよ。2日目は、ややミントの香りが出てきていましたが、さほど一日目と変わらず、若干タンニンがとんがっていましたがおいしく頂けました。非常にCPの高いワインだと思います。




Pavillon Rouge du Chateau Margaux 1999

2008-07-08 05:36:07 | フランス・ボルドー

Pavillon Rouge du Chateau Margaux 1999

(+)実家のワインセラーシリーズです。

娘のBirthday Vintageで、エノテカでプリムールで購入しました。


Pavillon Rouge de Ch. Margaux

パヴィヨン・ルージュ・デュ・Ch.マルゴー


シャトーマルゴーのセカンド・ワイン。ファースト・ラベルに比べ、みずみずしくジューシーで早くから飲めますが、開くのに少し時間を要する場合があります。その場合、時間をかけて、ゆっくりと楽しんでください。徐々に、愛らしい果実味が表れてきます。
よく女性に例えられるシャトー・マルゴーですが、セカンド・ワインもやっぱり女性的な味わいです。ファーストが肉付きの良い落ち着いた女性なら、セカンドは、若々しく、チャーミングな女性といった感じではないでしょうか。 若さと力強さを感じさせる余韻豊かな辛口のワインで、ボルドー最高級と評されています。
壮大なマルゴーのシャトーから数百m道を上がったところにある、シャトー・アベル=ローランと呼ばれる小さな建物でつくられています。年間生産量は約3千ケースと希少です


Pavillon Rouge de Ch. Margaux [1999]
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー[1999] 750ml
P.P 87点
マニチックワイン より)




Le Petit Cheval 1999

2008-07-07 05:25:37 | フランス・ボルドー

(+)実家のワインセラーシリーズです。

娘のBirthday Vintageで、エノテカでプリムールで購入しました。


シュヴァルブラン、フランス語で「白馬」の意味。世界遺産の町ボルドー地区サンテミリオンに位置するこのシャトーは白馬の意味が物語るように葡萄の葉の緑が眩しい季節、広大な緑の畑の中に白く輝くシャトーが現れるまさに白馬。2000年、20004、2006年それぞれの年のプリムール試飲会でこのシャトーを訪ねました。このワインはサンテミリオン地区のなかでも一番はずれにあり、直線で700mから800mでポムロルのラコンセイアントやエヴァンジルの各シャトーに到達する。サンンテミリオン産のワインであるが、この立地のためにポムロルのワインの要素も持ち合わせる。いつもプリムールを試飲すると関心することがある。セカンドのプティシュヴァルがフォーストのシュヴァルとよく似ている。むしろ若いヴィンテージであればヴィンテージにもよるが、プティシュヴァルの方がファーストより美味しく感じる事さえある。ファーストは現在ヴィンテージにもよるが3万~5万の販売価格で流通しており、1本税別9,500円はかなりお買得なワインです。
吉井屋百貨店より)


ル・プティ・シュヴァル
Le Petit Cheval
ワイン生産者:シャトー シュヴァル ブラン / Cheval Blanc
ワイン生産地区:フランス:ボルドー:サンテミリオン地区
ワインの格付け:サンテミリオン グラン・クリュ
ぶどう品種:メルロ、カベルネフラン
ワインタイプ:(赤ワイン)
ワインPR:ル・プティ・シュヴァルは、シュヴァルブランのセカンドワインです。
1999シュヴァルブランは、パーカー95pointです。
(エーワインより)




Carruades de Lafite 1999

2008-07-06 05:36:32 | フランス・ボルドー

Carruades de Lafite 1999

(+)実家のワインセラーシリーズです。

娘のBirthday Vintageで、エノテカよりプリムールで購入したものです。


1999
カリュアド ド ラフィット、ポーイヤック
葡萄の開花が早く、開花時期を通して技術面での監視が必要な年でした。収穫は、雨のせいもあり、9月下旬に早急に行われました。しかし、8月と9月初旬の好天が今年の葡萄の出来の良さをすでに確実なものにしていました。この年のワインはすばらしい色調、香りの強さが際立ち、ラズベリーを思わせるアロマがあります。絹のようになめらかで上品なタンニンをもち、味わいはまろやかで長く持続します。

(シャトーラフィットのHPより抜粋)


カリュアド・ド・ラフィット


いわずと知れた五大シャトーのひとつで、 結構なお値段がするのですが、やっぱり美味し~い♪ その品質の高さからか、様々な人の思惑が絡みあい、 いろんな妨害をされたりと散々な目に会ってしまいましたが、 1855年のパリ万博でその実力が認められ、 名実主に格付け1級の筆頭として認められました。

ムートンがマリリン・モンローのように妖艶でうっとりするほどのお色気で迫ってくるのに対し、このラフィットは正反対の深窓の皇女。 気位が高く、おいやそれとは心を開かないあの20世紀最後の美貌の皇妃エリザベートばりの存在感なのです。 一度でもラフィットににこりと微笑まれたら、その後何度つれなくされても、もう一度あの微笑がみたい!生涯、絶対離れることはできません。

だからこそ、いまだに多くのワイン関係者や世界中のワイン愛好家の心をつかんで離さない! そんなラフィット・ロートシルト。

ここまで手をのばしきれない人も多くいますでしょうが、 やっぱり一度は試しておきたい逸品がこのラフィット・ロートシルトではないでしょうか? 清水の舞台から飛び降りる前のウォーミングアップ中の皆様、 それではまずは、セカンドのカリュアド・ド・ラフィットはいかがでしょうか?

98年には、Pちゃんも親ラフィットに98点という信じられない高得点をつけて、 2日で100本を完売という偉業を成し遂げたかなりの実力派。
ヴェリタスより)


【ラフィット・ロートシルト公式ホームページより】
20年間にわたり洗練されたワインを世に送り出してきたカリュアドの特徴はファーストラベル(グラン・ヴァン)のものと似ていますが、それと比べ、より比率の高いメルロとカリュアド用としてはっきり指定された葡萄畑の区画に由来する独自の個性をもっています。
このワインの名前は、1845年にシャトー ラフィットが購入した、このシャトーで一番いい葡萄畑に隣接した区画の総称である「カリュアドの丘」に由来します。
20世紀にシャトー ラフィットと統合されるまでカリュアドは、それとは関係なく販売されていました。
「カリュアド」の名前は、シャトー ラフィット・ロートシルトのセカンドワインとして採用されたもので1980年代以前には、「ムーラン デ カリュアド」と呼ばれていました。

■ぶどう品種:カベルネ・ソーヴィニヨン 50~70%、メルロ 30~50%、
         カベルネ・フランとプティ・ヴェルド 0~5%
■オーク樽での熟成期間: 18ヵ月(新樽使用率は10ないし15%、残りは2年使用樽)
■年間平均生産量:年間20,000~30,000ケース
(リカープラザえちごやより)




Chateau Latour 1999

2008-07-05 05:32:04 | フランス・ボルドー

Chateau Latour 1999

(+)実家のワインセラーシリーズです。

娘のBirthday Vintageで、エノテカのプリムールで購入したものです。


Grand Vin de Chateau Latour(グラン・ヴァン・ド・シャトー・ラトウール) [1999]
Pauillac AOC (ポイヤック) AOC
パーカーポイント 93 / 予想される飲み頃:現在~2035年. 最終試飲:2002年8月.

1999年の評価
 ラトゥールのとてつもない1971年や1962年の現代版を求めているならチェックしたいセンセーショナルなワインだ。大柄で、凝縮感があり、色は濃いルビー/紫色で、ミネラル、ブラックカラント、なめし革、ヴァニラの古典的なノーズがある。余韻が長く、ブドウの完熟感があり、ミディアムボディで、タンニンは強いが甘い、この驚くほど充実した、凝縮感のある1999年は、5年で飲めるようになるだろうし、30年はもちこたえるはずである。

一般的な評価
 1980年代の苦境を考慮に入れても、ラトゥールがボルドーの一級シャトーで最も安定したワインであるのは間違いない(もっとも、最近はラフィットとオー=ブリオンに並ばれたが)。その評判にたがわず、最上のヴィンテージでも、それほどでないヴィンテージでも、特筆に値するものとなっている。一般的に力強く、タニックで、リッチで、濃厚で、強烈。常に最高級の、極めて長命なワインである。残念ながら(これは最上のボルドー・ワインすべてにあてはまることだが)価格のほうもこのワインの品質、知名度、評判、そしてとどまることを知らない世界的な需要を反映したものとなっている。お値打ち品を求めているなら、よそをあたるか、ラトゥールのセカンド・ワインであるレ・フォール・ド・ラトゥール(四級に値する)を探したほうがよいだろう。

 ラトゥールの畑はポイヤックとサン=ジュリアンの村境という印象的な立地にあり、壁をめぐらしたレオヴィル・ラス・カーズの畑の北側に隣接しているのだが、クリーム色の、要塞のような塔が立っているので、道路からでもすぐに分かるだろう。ワインのラベルにも大きく描かれているが、この畏怖の念を起こさせる塔はイギリス人が15世紀に海賊の攻撃から身を守るために建てた要塞の跡地に建てられたもので、17世紀から畑とジロンド河を見守っているのだ。
 ラトゥールは、ボルドーのメジャーなシャトーではひと握りしかない、海外資本で経営されてきたシャトーの1つだった。1963年から1994年まではイギリス人が所有していたのだが、1994年にフランス実業界の大物フランソワ・ピノーが買い取り、フランス人の手に戻った。
 ここで生産されるワインは非の打ちどころのない古典的なもので、偉大なヴィンテージはもとより、凡庸、貧弱なヴィンテージにも一貫して秀逸さを見せてきたため、昔から多くの人がメドック最上のワインと考えてきた。ただし、凡庸、貧弱なヴィンテージにもボルドーで最良のワインを産出するヴィンテージ(1984年、1980年、1977年)のものは驚くほど軽く、品質面でも他の多くのシャトーに負けている。また、ラトゥールは頑固なまでに熟成に時間がかかることも特筆すべきだろう。たっぷり20~25年は瓶熟成させないと、相当なタンニンの殻を脱ぎ捨てて、すばらしい力強さや深み、豊かさを見せてくれるようにはならないのである。このスタイルは、評論家から剛健、男性的、頑強などと言われてきたが、1983年から1989年までは微妙ながらもはっきりと知覚できる程度にやわらいだようだ。ラトゥールのスタッフは断固否定するのだが、私のテイスティングではより穏やかで、近づきやすいスタイルを感じる。幸い、このような卑しい風潮はすぐに放棄され、1990年からは再び超大作のワインを生産するようになっている。
 1982年と、やや劣るが1986年が偉大なラトゥールとなったのは否定しようもないが、全体として1980年代はラトゥールにとって際立った10年間ではなかった。キュヴェリー(ハイテク醸造所)が小さすぎて1986年、1985年、1983年の膨大な収穫量をまかないきれなかったのはよく知られている通りだが、その結果、どんどん収穫されてくるブドウを収容するべく、発酵タンクをあまりにも早く空けなければならなかったのである。その後、地下のセラーやキュヴェリーを拡張して、ボルドー最大の豊作年となった1989年にはなんとか間に合った。2000年には巨額を投じて大改修を行い、最新式の醸造・貯蔵施設を備えるようになった。しかしながら、1989年、1988年、1985年、1983年のラトゥールを客観的に試飲分析してみると、1970年代までのどの10年間と比べてもかなり軽く、力強さや凝縮感に劣っているという印象が残ってしまう。もっとも、1990年代には元に戻ったし、当主フランソワ・ピノーと現場監督のフレデリック・アンジュレによる非の打ちどころのない管理のもとでは完ぺきでないワインはゆるされなくなっていくことだろう。
 ともあれ、ラトゥールは今でも世界で最も凝縮感のある、豊かで、タニックな、フルボディのワインの1つである。飲み頃になると、心動かされるブーケが生のクルミやなめし革、ブラックカラント、砂利のようなミネラルの香りを思わせるようになり、口に含んだ時に別格のコクを感じられることはあっても、決して重いものになることはない。


『ボルドー 第4版』美術出版社 著者:ロバート・M・パーカーJr(2004) 267-282pp.
(AXAS Co. より)




Chateau Croix Mouton 2005

2008-07-04 05:22:31 | フランス・ボルドー

Chateau Croix Mouton 2005

▼2005年 シャトー クロワ ムートン
ジャン・フィリップ・ジャヌエックス氏が1997年にこのシャトーを取得してから急速に品質が向上し、ドルドーニュ河に近い南向きの畑から収穫されるぶどうを使い、プティ・ヴェルドは樹齢38年を誇っています。
セパージュ メルロー70% カベルネフラン25% プティ・ヴェルド5%
▼シャトー・ムートンは
シャトームートンは初ヴィンテージ以来、すごい人気を得てきました。シャトー シャンブルンのように、ほとんど市場では手に入らなくなってきたワインの代替として特に人気が出てきたのも事実です。でもシャトームートンは、2003年がラストヴィンテージになってしまいました。2004年からはシャトー クロワ ムートンとクロワ(十字架)がついて初ヴィンテージとなりました。
これからはシャトー クロワ ムートンとして市場に出ます。
▼試飲コメント
赤果実、シナモン、トーストの香り。口当たりはソフトで繊細。アフターは豪華でオーク、タンニン、赤果実がハーモニーとなって広がる。

このグレイトヴィンテージの2005年でパーカーポイント88~90点獲得!!!

▼ シャトー クロワ ムートン ボルドー シューペリュール
今、右岸でもっとも注目すべき若き醸造家、
ジャン・フィリップ・ジャヌイクスの造るスペリュール。

凝縮感の高い黒いベリー系の果実のアロマが高く、各種のスパイス、コーヒー、カカオ、ヴァニラなどの複雑な風味を持つ。フレッシュで活力にあふれたミディアム・フルのリッチなワイン。


シャトー・クロワ・ムートン[2005]年・ジャン・フィリップ・ジャヌイクス元詰 Chateau Croix-Mouton [2005] Jean Philppe Janoueix
今、右岸で最も注目されている造り手、ジャヌイクス氏によるこのグレイトヴィンテージのクロワ・ムートンにパーカーポイントがつきましたっ!!なんと88~90点の高評価!さすが新樽100%、グレイトヴィンテージ[2005]年!コーヒーやカカオ、スパイス、バニラなどの複雑なアロマと凝縮感には圧倒されます。
(うきうきワインの玉手箱 より)


ジャン・フィリップ・ジャヌエックスがかなり頑張ってつくっているお買い得なワインがあるのです。2003年まではシャトー・ムートンと名乗っていたワインで、シャトー・ムートン・ロートシルトよりも昔から使用していたため問題ないと聞いていましたが、やっぱり何かあったのでしょう2004年からはシャトー・クロワ・ムートンと名前が変更されました。
ボルドー・スペリュールのカテゴリーに属します。この価格ながらちょっと変わった樽との接触面の大きいシガー型の新樽のみで熟成されます。よほど、その液体に自信がなければできないことです。

メルロからつくられるこのワインは常に凝縮感の高い黒いベリー系の果実のアロマをしっかりと感じます。各種スパイスやコーヒー、カカオ、ヴァニラなどの複雑な風味を持ちます。

2005年ヴィンテージはボルドーにとってまさに偉大なるヴィンテージ。私もこのビジネスをだいぶ長くやっていますが、こんな素晴らしいと感じた年は初めてです。この年の凄いところは上から下まで全て良いワインができたように思います。

シャトー・クロワ・ムートン2005もこの偉大なるヴィンテージに素晴らしい、コストパフォーマンスの高いワインをつくり出しました。この内容でこの価格、まさにカリテ・プリな1本ではないでしょうか。


シャトー・クロワ・ムートン [2005]

2005 フランス/ボルドー・赤ワイン
生産者:シャトー・クロワ・ムートン

輸入元:株式会社 ファインズ
葡萄の品種:メルロ

凝縮感の高い黒いベリー系果実のアロマが高く、各種のスパイス、
コーヒー、カカオ、ヴァニラなどの複雑な風味を持つ。

フレッシュで活力にあふれたミディアム・フルのリッチワイン。
ワイナリー和泉屋 より)


ワインショップおおがきさんより2730円で購入。6/22抜栓。最初、テイスティンググラスに注ぎましたが、香り弱く感じ、リーデルのボルドー用のグラスに注ぎ変えました。色は、若い紫色。アルコール度数は13.5度。香りはインク、ミント、やや金属っぽい感じ。あまり果実実は感じません。奥さまは渋いと言っていましたが、そんなにタンニンは感じません。のど越しは柔らかいですが、アフターをほとんど感じませんでした。味わいも、オークの感じ(奥さまは樽臭いといつも言います)、結構重たい感じです。メルローの甘さもありますが、いかんせん余韻が続きません。どちらかというと、全体的なハーモニーがややバラバラかなと思いました。2日目は、1日目よりも香り高い感じがしました。味わいも、甘さが引き立っており、前日よりもバランスが良い感じがしましたが、アフターはほとんど感じませんでした。




Chateau Margaux 1963

2008-07-03 05:14:24 | フランス・ボルドー

Chateau Margaux 1963

(+)実家のワインセラーシリーズです。


1963 Chateau Margaux / Bordeau Red Dry
シャトー マルゴー

格付け ボルドー・メドック地区格付第1級(1855年)
A O C マルゴー
畑位置 マルゴー村
畑面積 78ha
年間生産量 平均:約 20万本
平均樹齢 35年以上
ブドウ品種 平均:
 カベルネ・ソーヴィニョン75%  メルロ20%
 カベルネ・フランとプティ・ヴェルド併せて5%
収 穫 全て手摘み後、畑とワイナリーでの二段階選別を実施。(収穫開始:1963.9.26)
醗 酵 醗酵はオークの醗酵槽のなかで3週間
熟 成 新樽100%のオーク樽で18ヶ月~2年間
諸処理 3ヵ月後との澱引き作業と卵白による清澄処理は行われるが、瓶詰め前の濾過処理は行わない。


タイプ 赤のフルボディ

特 徴
長い瓶熟成を経て花開くワインは華麗で繊細で、また、美しい余韻をもち力強さの中に柔らかさがあり、エレガント(優美)な飲み易いスタイル。
また、カベルネ・ソーヴィニョンの比率が高いため時間の経過とともにより特徴が出てくる、持久力のあるタイプ。

料理 チーズ
牛のヒレ肉の網焼きや牛ヒレのステーキ・バターソースや赤ワインソース、牛赤身肉のカツレツなどが合う。
チーズでは、白カビソフトタイプのカマンベール、ウォッシュタイプ・ソフトのポンレヴェックやショーム、青カビタイプのスティルトンなど。


セカンド パヴィヨン・ルージュ・デュ・CH.マルゴー


1963ヴィンテージ情報
ヴィンテージチャート:OFF  1963年のボルドーは、ひどく悪いというほどではないものの、冷夏の影響を受け、生産量も少なかったために、現在では非常に貴重なヴィンテージで、CH.マルゴーでもごくわずかの生産量しか得られなかったヴィンテージ。

シャトーコメント(2002.9):点
 1963年は、寒く、雨の多かった年で、マルゴーにおいても、ブドウが良好なレベルにまで成熟し、十分な凝縮感を得ることが困難な状況に直面し、更に、生産量も非常に少なくなったヴィンテージです。
しかし、最近の試飲の結果、リコルクは行わないと決定しました。
(アーベンワインショップより)




Les Forts De Latour 1993

2008-07-02 04:59:46 | フランス・ボルドー

Les Forts De Latour 1993

(+)実家のワインセラーシリーズです。


評点:?

このワインは健康的な非常に濃い紫。濃い、凝縮した果実味とほどよいタンニンを示すが、かすかなフィルターのカビ臭さで味わいが台無しになっている。もしかしたら欠陥のある瓶だったのかもしれない。
最終試飲月:97年1月

『BORDEAUX ボルドー 第3版』 ロバート・M・パーカーJr.著 講談社
KATSUDAより)


五大シャトーの一角である「シャトー・ラトゥール」が造る、セカンドラベルの「レ・フォール・ド・ラトゥール」です。

抜栓後デキャンタに移して2時間待ちましたが、それでも飲んだ瞬間の印象は「若い!」の一言。75年のラトゥールを飲んだ時もその若さに驚きましたが、今回はまだ1~2年しか経過してないともとれる程の若さと荒さを持ち合わせていました。しかし、その後さらに数時間経過すると徐々にまとまりを見せ開花しはじめます。ラトゥールを若干細身にした程度であり、根底に流れる説得力にも通じるものがあります。まさにラトゥールの風格を十分に感じることができるので、素直に驚いたというのが本音です。他の五大シャトーのセカンドラベルとは明らかに造りが異なる印象を受けるので、「レ・フォール・ド・ラトゥールは第二級格を目指して造っている」というのも、あながち言い過ぎではないのかもしれません。

結論としては、現状でも抜栓後に時間をしっかりと与えることで十二分に美味しく飲むことができますが、やはりそれでも若いといったところでしょう。今回の1本は保存状態が極上だったので、一概に他のボトルにも当てはまるとは言い難いのですが、それでも今後10年以上は軽く持ちこたえそうなポテンシャルだと言えます。

ワイン自体の難易度が若干高いのに加え、手軽に買えるような価格でもないので一般的にはお薦めしにくいのですが、ラトゥールの世界観を体感することを念頭におくのならば、最高のコストパフォーマンスが得られると思います。もし手頃な価格で手に入ることがあれば、1本は今飲んでしまい、そしてもう1本はじっくり寝かせてみるというのも良いのではないでしょうか。(2002/01)
SpeadWineより)