Bourgogne cuvee du Pinson Ponsot 2008
[2008] Bourgogne Rouge Cuvee du Pinson - Ponsot
ブルゴーニュ・ルージュ キュヴェ・デ・パンソン - ポンソ
【 Ponsot ポンソ 】
優秀な造り手が集うモレの村でも、筆頭の位置を占めるのがドメーヌ ポンソ。 ジャン・マリと息子のローランが運営するこの傑出したドメーヌ=広さ9haの内 特級畑が半分以上の5haを占める=の特徴的な点として、第一に非常に収量を抑 える事が挙げられます。
全ブルゴーニュを見回しても、低収量にかけてはトップクラスのひとつです。
造りの点で目を引くのが新樽の使用率です。ポンソでは新樽に重きを置かない 主義で、以前は10~20%程使用していましたが、最近では殆ど使わなくなりま した。その他、清潔なセラー、ヴィエイユ・ヴィーニュに使用する葡萄の樹齢は 50年以上、亜硫酸の不使用等まだまだこのドメーヌを特徴づける点はあります が、つくられるワインは旨味を感じさせる、たいへん心地の良いものです。
(アサヒヤワインセラーより)
ドメーヌ・ポンソ
Domaine Ponsot
トータル11ヘクタール弱のドメーヌは半分以上の5.7ヘクタールがグラン・クリュという、 その所有する畑のクオリティは群を抜く。そしてクロ=ド=ラ=ロシュで50年強、クロ=サン=ドニ は90年を数え、他のクリュも平均で30年以上と、樹齢の高さにも尋常ならざるものがある。 加えてグラン・クリュでも18年未満のぶどう樹からの果実はデクラッセし、プルミエ・クリュ としてリリースするという徹底ぶり。収穫量に目を向ければシャンベルタン、クロ=ド=ラ=ロシュ 等グラン・クリュの上限はヘクタール当たり35ヘクトリットルだが、ドメーヌ・ポンソにおいて はリミットまで目一杯収穫する等ということはありえず、平均で3分の2から半分、少ないとき には1ケタ台ということもしばしば。つくりの面では、酸化防止剤として用いられるSO2は他の ドメーヌで使用する量の3分の1から5分の1と極力抑え、また多くのつくり手がグラン・クリュほど高い割合であてがう新樽もポンソでは一切用いない。
現在ドメーヌを取り仕切るのは40代後半のローラン。1980年代初頭より父ジャン=マリとドメーヌ の運営に携わるが、もとは1872年、初代設立者であるウィリアムがモレの村にクロ=ド=ラ=ロシュ、 モン・リュイザン等を購入したことに始まる。弁護士でもあった2代目、イポリットは1932年と 早い時期にドメーヌ元詰めを開始、また1935年のアペラシオン制度策定時、ブルゴーニュ地方の 委員のひとりでもあった。そしてその息子がローランの父、ジャン=マリとなる。
ワインは以前から高い評価の素晴らしいものだったが、ローランの代になってから上にも述べた ようにSO2の使用を抑え、新樽の使用もなくなり、よりシルキーさを増し、テロワール毎の特徴を 如実に体現する艶やかでピノ・ノワールの精髄といったものを十全に感じさせてくれるものと なった。このような赤で知られたドメーヌだが、1種類だけ白を生んでいる。モレ=サン=ドニの プルミエ・クリュ、クロ・デ・モン・リュイザンだが、そのぶどう品種はほとんどがアリゴテ種。 よくあるブルゴーニュ・アリゴテ等とは似ても似つかぬ全く別種の白といった風味の、このドメーヌならではの味わいのもの。
最後に1999年ヴィンテージから搭載している熱感知シール――キチンとした温度管理のもとにあれば、 出荷時と同じ白色のマークだが高温に晒されると、濃灰色に変化する――も、ドメーヌのワインに対する真摯な姿勢を示す取り組みとしてお知らせしておきたい。
(ウメムラより)
■Ponsot ポンソ
モレサンドニの村でもひときわ輝いているドメーヌ。
収穫量を極端に抑え、新樽をきらい、卵白で澱引きをするが絶対にろ過機にかけず清潔なセラーでSO2の不使用などで造られたワインは大変うま味を感じさせてくれる。
0.2haの畑から造られるシャンベルタンは生産量極わずか、しかし、これほどの在庫数が松澤屋にある事は奇跡といって良いでしょう!
『ポンソの作りは果実味のあざやかさ、やわらかさを強調する。だから、当たり年にはみごとなほど濃密になる。1985年にポンソが作ったクロ・ド・ラ・ロッシュのヴィエユ・ヴィーニュ、そしてクロ・サン・ドニほど濃厚なものは、この先そうあるまい。早飲みがよさそうな仕立てだが、この年の豊満なワインにはまだ判定が下っていない。私は総じてポンソのワインには慎重だが、それでも探し求めてしまう。』
(白水社 マット・クレイマー ブルゴーニュワインがわかる)
(松澤屋より)
ポンソは、グラン・クリュのクロ・ド・ラ・ロッシュの最大の生産者であり、
モレ・サン・ドニの名門であり、立役者。
ポンソの品質に対するこだわりと革新的な取り組みは特筆すべきものがあります。
クローンの開発や雹害防止ロケットの使用、温度センサーつきラベルの採用などの革新的な技術のほかに、地道な努力を惜しみません。殺虫剤の不使用、グリーンハーベストに頼らない剪定による収量制限、完熟を待っての収穫、長時間かつ高温の発酵、丹念なピジャージュ、古樽の使用、SO2の不使用など、美味しいワイン造りへのこだわりが細部まで行き渡っています。
これらの地道な作業から生まれるワインはエキスとうまみが強く、透明感のあるワインになります。ポンソが最も大切にしていることは、デリケートさ、エレガント、フィネスの表現であり、それを実践するために可能な限りの手間をかけるのです。
また、ポンソは白ワインのモレ・サン・ドニである幻の「モン・リュイザン(プルミエ・クリュ)」を造っていることでも有名。これはアリゴテ80%以上で造られる珍しいワインですが、このアリゴテ、斜面上部にはなんと1911年に植えられた古樹が存在しているのです。言うまでもなく希少なワインですが、こういった異色のワインを丁寧に造っていることからもワイン造りにかける情熱を感じることが出来ますね。
(エノテカオンラインより)
このワインには温度センサーのようなものがあって30度以上の環境に置かれると色が変化するんじゃなかったかな?確か。
優心美酒SHIMURAにて購入。3780円。
2011年7月6日抜栓。本当はもう少し寝かせておくつもりだったのですが、思わず開けてしまいました。コルクは合成コルクで、なにか特殊な構造をしています。もういっかい入れようとしてみましたが入りませんでした。
抜栓後に土の香りがほのかに漂ってきました。グラスはリーデルのブルゴーニュタイプを使用。色は透明感のある比較的濃いガーネット色。きれいな色合いです。低い温度でグラスに注ぎましたが、のっけから腐葉土、きのこ、酵母の香り。娘さんは納豆の匂いと言っていました。温度が上がるに連れてブラックペッパーのニュアンスが加わり、鼻の奥にツーンとあがってきます。不快な匂いではありません。とても特徴的な香り。その奥のほうにベリー系の香りをほのかに感じることが出来ます。スワリングによってもあまり香りの要素はかわりません。脚は比較的粘稠度のあるものです。口に入れると、最初にアメリカンチェリーのような甘さを感じますが、少し尖った酸味が次に前面にでてきます。タンニンは結構感じます。ちょっと舌に刺さるような感じのタンニンで一体感は感じられません。温度が低い時には単調な味わいでしたが、温度が上がるに連れて徐々に複雑味を増してきました。ピュアーさはあまりありませんが、いろいろな要素が含まれる、独特のピノ・ノアールといった印象です。あと3年くらいおいておいたほうがよかったかもしれません。奥さんは味が単調でよくわからない、と言っていましたがけっこう通好みのACブルだと思います。SHIMURAさんでは、購入したときに、『今飲むのなら’06をおすすめします』と言われました。でも、いまでも十分楽しむことができますね。うまいですよ。
[2008] Bourgogne Rouge Cuvee du Pinson - Ponsot
ブルゴーニュ・ルージュ キュヴェ・デ・パンソン - ポンソ
【 Ponsot ポンソ 】
優秀な造り手が集うモレの村でも、筆頭の位置を占めるのがドメーヌ ポンソ。 ジャン・マリと息子のローランが運営するこの傑出したドメーヌ=広さ9haの内 特級畑が半分以上の5haを占める=の特徴的な点として、第一に非常に収量を抑 える事が挙げられます。
全ブルゴーニュを見回しても、低収量にかけてはトップクラスのひとつです。
造りの点で目を引くのが新樽の使用率です。ポンソでは新樽に重きを置かない 主義で、以前は10~20%程使用していましたが、最近では殆ど使わなくなりま した。その他、清潔なセラー、ヴィエイユ・ヴィーニュに使用する葡萄の樹齢は 50年以上、亜硫酸の不使用等まだまだこのドメーヌを特徴づける点はあります が、つくられるワインは旨味を感じさせる、たいへん心地の良いものです。
(アサヒヤワインセラーより)
ドメーヌ・ポンソ
Domaine Ponsot
トータル11ヘクタール弱のドメーヌは半分以上の5.7ヘクタールがグラン・クリュという、 その所有する畑のクオリティは群を抜く。そしてクロ=ド=ラ=ロシュで50年強、クロ=サン=ドニ は90年を数え、他のクリュも平均で30年以上と、樹齢の高さにも尋常ならざるものがある。 加えてグラン・クリュでも18年未満のぶどう樹からの果実はデクラッセし、プルミエ・クリュ としてリリースするという徹底ぶり。収穫量に目を向ければシャンベルタン、クロ=ド=ラ=ロシュ 等グラン・クリュの上限はヘクタール当たり35ヘクトリットルだが、ドメーヌ・ポンソにおいて はリミットまで目一杯収穫する等ということはありえず、平均で3分の2から半分、少ないとき には1ケタ台ということもしばしば。つくりの面では、酸化防止剤として用いられるSO2は他の ドメーヌで使用する量の3分の1から5分の1と極力抑え、また多くのつくり手がグラン・クリュほど高い割合であてがう新樽もポンソでは一切用いない。
現在ドメーヌを取り仕切るのは40代後半のローラン。1980年代初頭より父ジャン=マリとドメーヌ の運営に携わるが、もとは1872年、初代設立者であるウィリアムがモレの村にクロ=ド=ラ=ロシュ、 モン・リュイザン等を購入したことに始まる。弁護士でもあった2代目、イポリットは1932年と 早い時期にドメーヌ元詰めを開始、また1935年のアペラシオン制度策定時、ブルゴーニュ地方の 委員のひとりでもあった。そしてその息子がローランの父、ジャン=マリとなる。
ワインは以前から高い評価の素晴らしいものだったが、ローランの代になってから上にも述べた ようにSO2の使用を抑え、新樽の使用もなくなり、よりシルキーさを増し、テロワール毎の特徴を 如実に体現する艶やかでピノ・ノワールの精髄といったものを十全に感じさせてくれるものと なった。このような赤で知られたドメーヌだが、1種類だけ白を生んでいる。モレ=サン=ドニの プルミエ・クリュ、クロ・デ・モン・リュイザンだが、そのぶどう品種はほとんどがアリゴテ種。 よくあるブルゴーニュ・アリゴテ等とは似ても似つかぬ全く別種の白といった風味の、このドメーヌならではの味わいのもの。
最後に1999年ヴィンテージから搭載している熱感知シール――キチンとした温度管理のもとにあれば、 出荷時と同じ白色のマークだが高温に晒されると、濃灰色に変化する――も、ドメーヌのワインに対する真摯な姿勢を示す取り組みとしてお知らせしておきたい。
(ウメムラより)
■Ponsot ポンソ
モレサンドニの村でもひときわ輝いているドメーヌ。
収穫量を極端に抑え、新樽をきらい、卵白で澱引きをするが絶対にろ過機にかけず清潔なセラーでSO2の不使用などで造られたワインは大変うま味を感じさせてくれる。
0.2haの畑から造られるシャンベルタンは生産量極わずか、しかし、これほどの在庫数が松澤屋にある事は奇跡といって良いでしょう!
『ポンソの作りは果実味のあざやかさ、やわらかさを強調する。だから、当たり年にはみごとなほど濃密になる。1985年にポンソが作ったクロ・ド・ラ・ロッシュのヴィエユ・ヴィーニュ、そしてクロ・サン・ドニほど濃厚なものは、この先そうあるまい。早飲みがよさそうな仕立てだが、この年の豊満なワインにはまだ判定が下っていない。私は総じてポンソのワインには慎重だが、それでも探し求めてしまう。』
(白水社 マット・クレイマー ブルゴーニュワインがわかる)
(松澤屋より)
ポンソは、グラン・クリュのクロ・ド・ラ・ロッシュの最大の生産者であり、
モレ・サン・ドニの名門であり、立役者。
ポンソの品質に対するこだわりと革新的な取り組みは特筆すべきものがあります。
クローンの開発や雹害防止ロケットの使用、温度センサーつきラベルの採用などの革新的な技術のほかに、地道な努力を惜しみません。殺虫剤の不使用、グリーンハーベストに頼らない剪定による収量制限、完熟を待っての収穫、長時間かつ高温の発酵、丹念なピジャージュ、古樽の使用、SO2の不使用など、美味しいワイン造りへのこだわりが細部まで行き渡っています。
これらの地道な作業から生まれるワインはエキスとうまみが強く、透明感のあるワインになります。ポンソが最も大切にしていることは、デリケートさ、エレガント、フィネスの表現であり、それを実践するために可能な限りの手間をかけるのです。
また、ポンソは白ワインのモレ・サン・ドニである幻の「モン・リュイザン(プルミエ・クリュ)」を造っていることでも有名。これはアリゴテ80%以上で造られる珍しいワインですが、このアリゴテ、斜面上部にはなんと1911年に植えられた古樹が存在しているのです。言うまでもなく希少なワインですが、こういった異色のワインを丁寧に造っていることからもワイン造りにかける情熱を感じることが出来ますね。
(エノテカオンラインより)
このワインには温度センサーのようなものがあって30度以上の環境に置かれると色が変化するんじゃなかったかな?確か。
優心美酒SHIMURAにて購入。3780円。
2011年7月6日抜栓。本当はもう少し寝かせておくつもりだったのですが、思わず開けてしまいました。コルクは合成コルクで、なにか特殊な構造をしています。もういっかい入れようとしてみましたが入りませんでした。
抜栓後に土の香りがほのかに漂ってきました。グラスはリーデルのブルゴーニュタイプを使用。色は透明感のある比較的濃いガーネット色。きれいな色合いです。低い温度でグラスに注ぎましたが、のっけから腐葉土、きのこ、酵母の香り。娘さんは納豆の匂いと言っていました。温度が上がるに連れてブラックペッパーのニュアンスが加わり、鼻の奥にツーンとあがってきます。不快な匂いではありません。とても特徴的な香り。その奥のほうにベリー系の香りをほのかに感じることが出来ます。スワリングによってもあまり香りの要素はかわりません。脚は比較的粘稠度のあるものです。口に入れると、最初にアメリカンチェリーのような甘さを感じますが、少し尖った酸味が次に前面にでてきます。タンニンは結構感じます。ちょっと舌に刺さるような感じのタンニンで一体感は感じられません。温度が低い時には単調な味わいでしたが、温度が上がるに連れて徐々に複雑味を増してきました。ピュアーさはあまりありませんが、いろいろな要素が含まれる、独特のピノ・ノアールといった印象です。あと3年くらいおいておいたほうがよかったかもしれません。奥さんは味が単調でよくわからない、と言っていましたがけっこう通好みのACブルだと思います。SHIMURAさんでは、購入したときに、『今飲むのなら’06をおすすめします』と言われました。でも、いまでも十分楽しむことができますね。うまいですよ。