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】「単なる無給アルバイトでは?」--企業のインターンシップに対する学生の不満が急増中

2011-09-17 10:07:54 | Weblog
学生が研修生として、一定期間、企業で就業体験を行なうインターンシップ。
希望する職種の仕事内容が体験できるとあって、参加を希望する就活生が増えつつある。
10年以上前に大学や政府の要請で導入が始まったが、昨今の就職難を背景に急速に普及。
大学ジャーナリストの恩田敏夫氏が、その理由を説明する。

「現役の大学生が就職を希望しても3割は正規の就職先を得られません。インターンシップが
就職活動に有利になると思い込んでいる学生が競って参加するようになったのはそのためです。
経団連は『インターンシップは採用活動と関係ないことを明確にして行なえ』と言っている
のですが、これは建前。インターンシップを実施している企業の3割が、なんらかの形で
採用選考の参考にすると答えています」

これでは学生が殺到するのも無理はない。だが、企業の受け入れ態勢は万全ではなく、
募集枠も限られている。特に人気企業になると、実際の就職よりインターンシップに
参加する方が狭き門ということも。こうしたなか、企業がインターンシップを口実に
学生にタダ働きをさせているのではないかという声が増えている。この夏、散々な目に
あった学生たちの証言を紹介しよう。

「人気のホテル業界、それこそインターンシップに参加したい人は山ほどいます。
なぜかホテル業界は一番忙しい夏休み時期にたくさんインターンを募集するケースが
多いんです。普段は見られないホテルの内部を見られるのかと思ったら、やらされたのは
レストランでの皿洗いとホテル内の清掃だけ。きっとインターンのことを“タダで
働かせられるバイト”くらいにしか思ってない!」(私大3年女子)

「面接での話のネタになるかと思い、夏休みを利用して、あるレジャー施設のインターンに
参加しました。実際に現地に行くと、ほとんどの時間が売店での販売。生ビールやソフト
クリームを観光客に販売する“売り子”です。仕事のやり方は先輩アルバイトに教えて
もらいました。会社の社員になりたくて参加しているのに社員の人と接する機会は
ほとんどなく、不満が残りました」(私大3年男子)

「ある人材総合サービス会社では、会社の説明やグループディスカッションなどが
ひととおり終わると、先輩営業マンと一緒に営業を行なうことになりました。
既存客への営業からアポなしの飛び込み営業まで、これもいい経験だなと思っていました。
けれど突然、、その先輩から『もうひとりで行けるよな』と言われ、たったひとりで
飛び込み営業をさせられるハメに。当然、成功するはずもなく獲得はゼロ。しかも交通費は
自腹。もし獲得できたら会社の利益になるのかと思ったらバカバカしくなった」(私大4年男子)

はたして企業が学生をタダ働きさせているだけなのか、それとも学生が仕事を甘く見て
いるのか、就職難の時代だからこそ起こる新たな問題だ。

◎http://wpb.shueisha.co.jp/2011/09/16/6977/

立場の強弱を利用して企業側が体のいい労働戦力としているのであれば大きな問題。
選ばれる側の学生にしてみればなかなか言い出せることではない・・・。