Weekend Strummer

ウィークエンド・ストラマー。
世間知らずのオジサンが脈絡無く語る、ギター・アフリカ・自閉症。

野口英世、輝く。

2010-03-13 00:09:56 | その他の国々
最近、日本の皇太子がガーナを訪問しましたね。
日本人にとってガーナと言えばチョコレートと野口英世。
野口英世は黄熱病の原因を突き止めるため、1927年にガーナに赴任しました。
しかし翌年、研究中に自身が黄熱病にかかり、残念ながら命を落としてしまいます。
彼の最後の言葉は、「どうも私にはわからない」だったそうです。
黄熱病の病源体はウィルスですが、それは当時の顕微鏡では見ることができないほど小さなものです。得体の知れない病気に太刀打ちできない無力さを感じていたのかもしれません。
野口英世博士がガーナで勤務していた研究室は現在も首都アクラのコレブ国立病院敷地内にあり、彼の活動を讃える意味もこめて、愛用の研究器具などもほぼ当時のまま残されております。また研究室の近くには小さな日本庭園と彼の胸像もあります。

さて、以下はあまり知られていない事実です。
1990年代後半、当時の総理大臣ハシモト・リュータロー氏がアフリカを訪問することになり、ガーナにも立ち寄ることになりました。その際、件の野口英世博士研究室を訪れ、胸像にもお参りすることになったそうです。
で、日本大使館がコレブ病院に「日本の総理大臣が来て野口の胸像に献花するからきれいにしておいてね」と依頼したんだそうです。
このヒトコト、「きれいにしておいてね」をどのように英語で伝えたのか知りませんが、日本人の感覚で言えば、周囲を掃除してゴミなどが落ちていないようにし、胸像の埃をぬぐっておく、というようなことだと理解できます。
ところが、「きれいにする」ために病院側がしたことは野口像を塗装することでした。
やっぱ国際的な理解って難しいよな、と感じるのはこんな時であります。
で、われらが野口英世はこんなになりました。



ノグチ・ゴールデン・スペシャル。
使ったのはたぶん安物のスプレー・ペイントで金色に品がない。しかも素人仕事なのでムラがあり、特に背面は塗装配分を間違えて塗料が足りなくなっちゃったのがあきらか。地の色が透けて見えるんです。
博士にはお気の毒でありますが、「きれいにしよう」という病院側の善意から行なわれたことなので抗議するわけにもいきません。

今回2枚目の画像は、そんな経緯はご存じないままに、金色のノグチに手を合わせる総理大臣としては二人目のこの方。




(画像はいずれも内閣府のホームページから転用)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 足を引っ張るもの 2/2 | トップ | アシダカグモ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

その他の国々」カテゴリの最新記事