ベリーダンス、負の歴史

このアラブ発祥のベリーダンスには、悲しい歴史がある。
ダンサーは、それこそ命懸けで踊っていた。中東の負の影として。
王侯貴族の前で踊って、場を盛り上げるだけではないのである。閨の場も。

私は若い頃に中東を旅していて、ヨルダンのホテルのテレビで初めて見た。
アラビックな音楽にのって、腹部を出した踊り子が乱舞を繰り広げる。
まるで、上半身と下半身が別の生き物みたいに怪しく体動していた。
腰のくねりがすさまじい、もう腰どころか腹部がくねりまくっている。

日本では、〇〇刑務所の文化祭でベリーダンスの実演を見たことがある。
これは毎年の恒例とのこと、日本人愛好グループの数人が踊っていました。
なかなか迫力がありました。私は最前列で食い入る様にガン見していました。
粋な計らいをやるものです。すばらしい文化祭でした。内部見学もあり。

ここで昔の中東の話をします。当時の王侯貴族は閨の場で、これを強いた。
囲いの踊り子は命懸けで腰をふった。気に食わなければ、よそに売られる。
売られるだけなら、まだいい方だった。殺生を握られていた。闇へと。
こう言われている、イスラム以前の女性は家具の様に扱われていた、と。
中東は、この宗教が起こって社会が厳格になった。そうすべき背景があった。
つまり、宗教で律したのである。今は妻は４人まで、それ以前は乱れた。

ベリーダンスは影から起こり、今は喝采である。妖艶な美は光を得た。