下記ブログを書くとき、ぼくは昨日見た「逃亡地帯」という映画についても書くつもりだったのを、忘れた。
「逃亡地帯」(The Chase 1966)というのは、マーロン・ブランド、ロバート・レッドフォード、ジェーン・フォンダが出ている、古い映画である。
この当時、ぼくは映画を(映画館で)かなり見ていて、映画雑誌も買っていたので、この映画のことは知っていたが、昨日見て、見ていなかったことに気づいた。
つまり、けっこう“映画を見てきた”と思うぼくのようなひとでも、見逃した映画というのがたくさんある、わけである。
ぼくは、“過去の映画”が、もっと系統的に見れる“シネマテーク”的な施設がなければ、“映画について語る”ことは、不可能だとかねてから考えている。
これもまた古い話であるが、トリュフォー、ゴダールらの“ヌーヴェル・ヴァーグ”が、映画史に革新をもたらしたのは、彼らが“シネマテーク”で過去の映画を見、批評することから、実作者として立ち上がった(立ち上がることができた)からである。
こういう“文化継承”と“文化における革命”の具体的な形(方法)が、“時代によって変わる”ことなど、ありえないのだ。
これが、<文化>である。
“日本の伝統文化”について御託を並べる“ナショナリスト”は、ひとつの“シネマテーク”を、日本各地に立ち上げるべきである。
「逃亡地帯」という映画は、さして優れた映画とは思えない。
しかしそこには、現在のハリウッド的“アメリカ映画”がけっして触れない世界が描かれている。
それは“醜いアメリカ人”の“リンチ体質”である。
たとえばこの映画の監督アーサー・ペンというひと(わすれられたひと)の“映画”を時系列を追って見れば、必ず、“映画についての認識”がうまれるであろう。
もちろん、アーサー・ペンだけではない、サム・ペキンパーも。
もちろんアメリカ映画だけではない。
Wikipediaから、アーサー・ペンのフィルモグラフィを貼り付ける、あなたは何本“見た”だろうか?;
· 左ききの拳銃 The Left Handed Gun (1958)
テーマ:ビリー・ザ・キッド 主演:ポール・ニューマン
· 奇跡の人 The Miracle Worker (1962)
· 逃亡地帯 The Chase (1966)
· 俺たちに明日はない Bonnie and Clyde (1967)
· アリスのレストラン ALICE'S RESTAURANT (1969)
· 小さな巨人 Little Big Man (1970)
· 時よとまれ、君は美しい/ミュンヘンの17日 Visions of Eight (1973)
· ナイトムーブス Night Moves (1975)
· ミズーリ・ブレイク THE MISSOURI BREAKS (1976)
· フォー・フレンズ/4つの青春 FOUR FRIENDS (1981)
· ターゲット TARGET (1985)
· 冬の嵐 DEAD OF WINTER (1987)
· ペン&テラーの 死ぬのはボクらだ!? PENN & TELLER GET KILLED (1989)未公開
· ロー&オーダー LAW & ORDER (1990~)TV作品
· 愛のポートレイト/旅立ちの季節 THE PORTRAIT (1993)TV作品
· キング・オブ・フィルム/巨匠たちの60秒 LUMIERE & COMPANY/LUMIERE ET COMPAGNIE (1995)未公開
· INSIDE INSIDE (1996)未公開
(以上引用)
ぼくもたいして見てない、いちばん好きなのは、(もちろん)“Bonnie and Clyde (1967)”である。
「左ききの拳銃」はテレビでしか見ていないが、テレンス・マリックの「バッド・ランズ」とならぶ“アメリカ映画の傑作”だと思う。<注>
このリスト後半にある映画は、まったく見てない(エッいま気づいた;“LAW & ORDER (1990~)TV作品”!!!― 今見てるよ)
ひところよい映画をつくっていたひとが、まったくダメになってしまうことも多い(むしろこれが普通である)
映画が、“監督だけのものではない”傾向もどんどん強まっている。
しかし映画は、缶詰工場で生産される“缶詰”ではない。
ある“監督”を時系列で見る(考える)ことは、必要である。
テレビの“シネフィル(映画愛好家)”による、くだらないおしゃべり、はウンザリだ。
だまって、映画を見よう。
<注>
”だから”、こういう”アメリカ映画”(さらにジョン・フォードの「荒野の決闘」の”ような”映画に対して、スピルバーグやイーストウッド等が、どのように”新しい”のかを、ぼくに説明してほしい。
*写真はルネ・クレマン監督(フランスだよ!)の「狼は天使の匂い(ウサギは野を駆ける)」のテレビ画面撮り。
”愛する人よ
私たちは年老いた子供
休息するのも不安で
休めもしない” ―ルイス・キャロル
<ルネ・クレマン”狼は天使の匂い”エンディングより>
「逃亡地帯」(The Chase 1966)というのは、マーロン・ブランド、ロバート・レッドフォード、ジェーン・フォンダが出ている、古い映画である。
この当時、ぼくは映画を(映画館で)かなり見ていて、映画雑誌も買っていたので、この映画のことは知っていたが、昨日見て、見ていなかったことに気づいた。
つまり、けっこう“映画を見てきた”と思うぼくのようなひとでも、見逃した映画というのがたくさんある、わけである。
ぼくは、“過去の映画”が、もっと系統的に見れる“シネマテーク”的な施設がなければ、“映画について語る”ことは、不可能だとかねてから考えている。
これもまた古い話であるが、トリュフォー、ゴダールらの“ヌーヴェル・ヴァーグ”が、映画史に革新をもたらしたのは、彼らが“シネマテーク”で過去の映画を見、批評することから、実作者として立ち上がった(立ち上がることができた)からである。
こういう“文化継承”と“文化における革命”の具体的な形(方法)が、“時代によって変わる”ことなど、ありえないのだ。
これが、<文化>である。
“日本の伝統文化”について御託を並べる“ナショナリスト”は、ひとつの“シネマテーク”を、日本各地に立ち上げるべきである。
「逃亡地帯」という映画は、さして優れた映画とは思えない。
しかしそこには、現在のハリウッド的“アメリカ映画”がけっして触れない世界が描かれている。
それは“醜いアメリカ人”の“リンチ体質”である。
たとえばこの映画の監督アーサー・ペンというひと(わすれられたひと)の“映画”を時系列を追って見れば、必ず、“映画についての認識”がうまれるであろう。
もちろん、アーサー・ペンだけではない、サム・ペキンパーも。
もちろんアメリカ映画だけではない。
Wikipediaから、アーサー・ペンのフィルモグラフィを貼り付ける、あなたは何本“見た”だろうか?;
· 左ききの拳銃 The Left Handed Gun (1958)
テーマ:ビリー・ザ・キッド 主演:ポール・ニューマン
· 奇跡の人 The Miracle Worker (1962)
· 逃亡地帯 The Chase (1966)
· 俺たちに明日はない Bonnie and Clyde (1967)
· アリスのレストラン ALICE'S RESTAURANT (1969)
· 小さな巨人 Little Big Man (1970)
· 時よとまれ、君は美しい/ミュンヘンの17日 Visions of Eight (1973)
· ナイトムーブス Night Moves (1975)
· ミズーリ・ブレイク THE MISSOURI BREAKS (1976)
· フォー・フレンズ/4つの青春 FOUR FRIENDS (1981)
· ターゲット TARGET (1985)
· 冬の嵐 DEAD OF WINTER (1987)
· ペン&テラーの 死ぬのはボクらだ!? PENN & TELLER GET KILLED (1989)未公開
· ロー&オーダー LAW & ORDER (1990~)TV作品
· 愛のポートレイト/旅立ちの季節 THE PORTRAIT (1993)TV作品
· キング・オブ・フィルム/巨匠たちの60秒 LUMIERE & COMPANY/LUMIERE ET COMPAGNIE (1995)未公開
· INSIDE INSIDE (1996)未公開
(以上引用)
ぼくもたいして見てない、いちばん好きなのは、(もちろん)“Bonnie and Clyde (1967)”である。
「左ききの拳銃」はテレビでしか見ていないが、テレンス・マリックの「バッド・ランズ」とならぶ“アメリカ映画の傑作”だと思う。<注>
このリスト後半にある映画は、まったく見てない(エッいま気づいた;“LAW & ORDER (1990~)TV作品”!!!― 今見てるよ)
ひところよい映画をつくっていたひとが、まったくダメになってしまうことも多い(むしろこれが普通である)
映画が、“監督だけのものではない”傾向もどんどん強まっている。
しかし映画は、缶詰工場で生産される“缶詰”ではない。
ある“監督”を時系列で見る(考える)ことは、必要である。
テレビの“シネフィル(映画愛好家)”による、くだらないおしゃべり、はウンザリだ。
だまって、映画を見よう。
<注>
”だから”、こういう”アメリカ映画”(さらにジョン・フォードの「荒野の決闘」の”ような”映画に対して、スピルバーグやイーストウッド等が、どのように”新しい”のかを、ぼくに説明してほしい。
*写真はルネ・クレマン監督(フランスだよ!)の「狼は天使の匂い(ウサギは野を駆ける)」のテレビ画面撮り。
”愛する人よ
私たちは年老いた子供
休息するのも不安で
休めもしない” ―ルイス・キャロル
<ルネ・クレマン”狼は天使の匂い”エンディングより>