wakabyの物見遊山

身近な観光、読書、進化学と硬軟とりまぜたブログ

書評「サウンドアンドヴィジョン きれい(鋤田正義)」

2018-07-08 16:14:13 | 書評(アート・音楽)


鋤田正義はデヴィッド・ボウイの数多くの写真を手掛けたことで有名だ。鋤田の写真展はいくつか開催されていたがついぞ見に行けなかったので、本書を入手出来てよかった。本書は、2012年に開催された二つの写真展、「鋤田正義展 SOUND&VISION」(東京都写真美術館)と「鋤田正義写真展 きれい」(パルコミュージアム)の図録のようである。前者は回顧展であり、原点としてのモノクローム写真、ファッション写真、ミュージシャンの写真、映画のスチール写真、最近の風景写真と、バラエティーに富んでいる。後者はミュージシャンの写真が中心である。とくに1970~80年代、ニューウェーブの時代のイギリスや日本のミュージシャンの写真は豊富であり、見ていてなつかしい。
印象的な写真としては、坂本龍一が娘の坂本美雨を抱きしめて幸せそうに見える写真や、腕にサクランボの刺青をしている若かったときの小泉今日子の引き込まれそうな美しさ、などいろいろあった。本書を一言で言えば、見られることを意識して撮られた絵になる写真たちである。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿