10月11日までBunkamuraで開催してたピーターラビット展。
子どものころ大好きだった絵本の世界がそのまま戻ってきたような展示会場に、原画や作者ゆかりの品々。涙腺をふるふる緩ませながら展示に見入った。
緩んだ涙腺が引き締まったのは、展示の終盤、日本で紹介されたピーターラビットのコーナー。
ピーターラビットの絵本が最初に出版されたのは1902年だけど、その数年後には日本でも紹介されている。ただし原作がベアトリクス・ポターとは一言も書いてない。絵の出来も様々。いくつか展示されてた非公式版の中で脱力したのが、1915年発行の児童書に掲載されていた「昔、アルトコロニ、太郎、二郎、三郎、ピータ郎トイフ四匹の兎ガ…」というお話。・・・ピータ郎!?
でもこれ、ほんの100年前の日本の話なのだ。たとえば今現在、模倣に積極的な国が世界のどこかにあったとして、その国のことをとやかく言えた立場じゃないなぁ
そしてもしかしたらその国は20年もたたないうちに模倣品でない素晴らしいものを生み出すようになってるかもしれない。(かつて精緻な青銅器や陶磁器をつくりだして日本やヨーロッパを魅了したように。)
・・・イングランドから始まって最後は別の国に思いを巡らせてしまったけど、そういう意味でも色々と感慨深い展覧会でした。
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