京都会館の建て替えから始まって、下鴨神社境内のマンション問題、二条城の大型駐車場問題、学校跡地の利用問題、立本寺境内の公園がなくされようとしている問題等々、住民の声を聞こうとしない京都市の姿勢が露わになってきています。
左京区でも京都市が高野川に無理矢理不要な橋をかけようとしている問題が起こっています。
高野川を北大路通りに架かる高野橋から遡っていくと、松ヶ崎小竹藪町と高野泉町を結ぶ人道橋(写真手前)があり、その北に自動車も渡れる馬橋(写真奥)があります。この間は約100mしかないのに、この中間に新たに大きな自動車橋を架けようとしているのです。
松ヶ崎小竹藪町側の橋から続く予定の道路は道幅が狭いので、接する住宅の敷地を召し上げて、道を広げようとしています。
その先に左京区役所があるので、そこに行くのに便利にするためという口実ですが、敷地を削られたり、駐車場がなくなったりする住民にとっては大問題です。
高野川を挟んで東側には、
川端通りに直交して北泉通りがありますが、こちらは道幅が広いので道路を広げる必要はありませんが、橋ができると交通量が増える、町が分断される等の問題があります。
高野川東岸には出町柳から上高野の三宅橋あたりまで、美しい桜並木が続き、春には見事な眺めを作っていますが、この橋を架ける位置に生えている桜の木は工事が始まると切り取られることが予想されます。
住民の人達が3月末と4月初めの2回にわたって、桜の木を切らないで、とスタンディング・アピールをしていました。
ここに橋を架ける話は昭和2年に決められたもので、長い間放置されていたのに今になって強行されようとしています。
2011年に左京区役所が不便な土地に移されたので、アクセスが不便という声がありますが、ここに橋をつけても自動車に乗る人のメリットになるだけで、自動車なら北大路通り高木町まわりか北山通りまわりで簡単に行くことができます。それよりも、区役所に行くバス路線を区役所直近に路線変更し、便数を多くすることが望まれます。
9億5千万円の税金を使って新しい橋を架けるよりも、老朽化した多くの橋を修理する方が先でしょう。