新宿区信濃町にあった建物で、元は明治時代の気象学者・物理学者であった北尾次郎が自邸として設計したと伝えられる木造平屋建て・瓦葺き・寄棟屋根・下見板張りの洋館でした。
1910(明治43)年頃、ドイツ人建築家、ゲオルグ・デ・ラランデにより、木造3階建ての住宅として大規模に増築されました。デ・ラランデは妻と4女、1男の7人家族でこの住宅で生活していましたが、1914(大正3)年に41歳で亡くなり、その後この建物の居住者は何度か変わりました。
デ・ラランデは、1903(明治36)年に来日し、東京や横浜を中心に多くの建築物を設計し、神戸に残っている重要文化財トーマス家住宅(風見鶏の家)もその一つです。
デ・ラランデの大改造で、スレート葺きのマンサード屋根、下見板張り外壁の3階建てになりました。
玄関。
建物はデ・ラランデによって増築された頃の姿に復元され、室内もデ・ラランデが住んでいた大正時代初期の写真を参考にしつらえられています。
1階は応接室・食堂・2つの洋居間・和室、2階は主寝室と5つの洋室、3階にも2つの洋室があります。
1階とテラス席が「武蔵野茶房」として、喫茶・食事ができる休憩所になっています。
ここで昼食をいただきました。