3月1日~23日堀川団地を会場にして「City in Memory(CIM)記憶の街」というアートプロジェクトが行われていたので、かねて訪ねてみたいと思っていた堀川団地に行ってみました。
堀川団地は戦後全国初の店舗付集合住宅として、丸太町通りから北、中立売通りより南の堀川通りに沿って何棟もの建物が建てられ、60年以上の歴史を刻んで来ています。南から順に椹木町団地、下立売団地、出水団地1~3棟、上長者町団地となっています。
京町家をモデルに設計された個性的なこの団地は、人々のあこがれの的であった頃から、年月を経て時代の変化とともに役割が変わりつつあり、長い歴史を積み重ねてきた団地の隅々に住んできた人達のささいな日常の名残が漂っています。
昨年10月から12人のアーティストが「記憶の街」というテーマのもと、団地に実際に滞在して住民の方々と関わりながら創造活動をしてきました。
今回は「記憶の部屋」という団地の一室で長時間体験する部屋と、「記憶の倉庫」という団地の住民の方々から集められた品が展示されている部屋が公開されていましたが、当日参加で案内していただけたのは、「記憶の倉庫」の方でした。
期間中の木~日の毎日7回7名づつが団地の一室に案内していただけました。
商店街の端にある階段を上がると、
2階、3階が住居部分になっています。
これは堀川通りとは反対側から見たところです。
2階の廊下の外側に意外に広い庭のような空間が広がっていました。
「記憶の倉庫」のお宅の中です。1軒の住宅は6畳と4.5畳の和室と3畳位の台所とトイレ、玄関だけの間取りでしたが、収納部分もたくさんあり、一人で住むには十分な広さ、家族で住むにはやはり狭くなってくるでしょう。
いろいろな住民の方の家族の思い出の品々が集められていました。
窓から堀川通りとその向こうに堀川を見ることができます。
この近くには白山湯と長者湯という銭湯が今も営業しているのは、堀川団地に内湯がないせいでしょうか。
団地の中には既に改修中の棟もありました。この棟の商店も内部で工事が行われていて、どのようにリニューアルされるのか、心配です。
外観は残して内部を住みやすい住宅として改修し、堀川通りの景観も守り、商店街の活性化もめざしていくことはできないでしょうか。
おまけ。
堀川下立売交差点の東南角にあるこの建物も前から気になっています。庇の下の模様が中華の丼の模様に似ているのです。
市民がおすすめする「京都市建物遺産」に推薦したいです。