joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

英語の発想 日本語の発想 2

2007年07月07日 | 語学

「自然の中で過す」

を日本語にするとすれば、わたし(たち)は、

live in nature

とか言ったりします。

でも、それは英語としては通じません。

適切な言い方は、

“spend times outdoors” “spend time in the mountains”

など、ということです。

(『竹岡広信の英作文〈原則編〉が面白いほど書ける本 (単行本) 』 p.29)

パリ・オペラ座バレエ『シルヴィア』(全2幕)

2007年07月07日 | バレエ
先日NHKで放映された「パリ・オペラ座バレエ『シルヴィア』(全2幕)」を観ました。これは、振付家ジョン・ノイマイヤーという人が1997年に振付けたものだそうです。

お話は、月の女神ディアナに仕えるシルヴィアという女性が、アミンタという羊飼いと出会うことで、恋愛の感覚に目覚めてしまうというもの。ディアナへの忠誠心から最初はアミンタへの思いを断ち切ろうとしますが、愛の女神(?)オリオンに導かれることで、徐々に新しい世界へと踏み込んでいきます…

これをモダン・バレエというのか?でも、私にはとても分かりやすいバレエのように思いました。

まず衣装がとてもかっこいい。月の女神ディアナに仕える女たちはみんな黒の半ズボンに狩人が着けるヴェストに帽子をかぶって、弓矢を振り回します。この女たちの群舞がとても華麗なのです。

普通、バレエの群舞というと、一糸乱れぬ調和した動きを想像します。しかし、このノン・マイヤーの振り付けでは、意図的にそれぞれのダンサーの振り付けが異なっているか、あるいは同じ振り付けでも時間差があります。そのような異なる動きが同じ舞台上で複数のダンサーたちによって踊られることで、全体の動きに不思議な調和が生まれているのです。

これは振り付けの人に、空間と時間の差異が全体にどのような効果を生むのかということに関する研ぎ澄まされた感覚を要求しているはず。

ノイマイヤーという人の群舞の振り付けは、一人ひとりのダンサーの踊りがまるで花火の火の粉が次々と飛び散っているような躍動感を演出しています。

群舞に至るまで一人ひとりのダンサーに独自の動きが要求され、それが全体の調和を生み出す、というこのバレエは、きっと出演者に対してとてつもない満足感・充実感をもたらしているのではないでしょうか。


このバレエを観ていて気づいたことの一つが、衣装が体型をダイレクトに表すようなものなのですが、主役を張るエトワール(バレエ団の最高位)たちの体型は、必ずしも理想的なプロポーションではないということ。


シルヴィアを演じるオーレリ・デュポンは、意外に背の小ささが目立ちます。他のダンサーが背も高く足も長く体が細く見えるのに対し、それに比べれば背が低く足も長くは見えません。むしろ下半身ががしっとした印象を与える。

アミンタを演じるマニュエル・リュグリも、男性ダンサーとしては背は低いし、首は太いし、モデルのような体型ではありません。

オリオンを演じるニコラ・ル・リシュは、体は大きいですが、同時にお尻も大きく、太ももも太い。

ディアナを演じるマリ・アニエス・ジロは、背がめちゃくちゃ高いのに、顔がめちゃくちゃ小さい。それがカッコイイといえばカッコイイのですが・・・

何を言いたいのかというと、やはりバレエも、プロポーション以上に、その人の持っている踊りの感性が、そのダンサーのダンスを表現するのだなぁということでした。

これは、現代風のダンスほど、そのことが言えるのかも知れない。

日本人にはクラシックよりもそっちの方が合っているとは言えないのかな。

このバレエを観て、ジョン・ノイマイヤーという人の振りつけたバレエをもっと観たいと思うようになりました。この人はハンブルグ州立バレエ団というモダン・バレエの最高峰に所属する人だということですが、そこには最近テレビに出ていた服部有吉という人が最近までソリストとして活躍していたそうです。


パリ・オペラ座バレエ「シルヴィア」(全2幕)

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