淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

ゆきのまち映画館の黄昏 41

2010年11月21日 | Weblog
 テーブルは隣のレストランから二人で運んだものに違いない。映画館の、広くて豪華なフロアなのに、まるで貸切のパーティ会場みたいに見える。
 真冬では珍しい、とても鮮やかな柿色をした夕焼けが、海の彼方を染めている。テーブルに蝋燭が灯された。僕の隣に男の子が座る。三人だけのささやかな晩餐。夕暮れが迫っている。
 蝋燭の炎の光に揺れる彼女が、まるで泣いているように見える。








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