CuniCoの徒然・・・岩下邦子の独り言

日々の暮らしの中で、立ち止まったり、すれ違ったり。私の中のアレコレを思いつくまま、気の向くまま。

北風吹き荒れる春の嵐

2013-04-04 04:52:28 | 日記
一昨日の夜から降り始めた雨は、強風を連れてきた。
さらには、冷たい空気も呼び込んで、寒い春の嵐だった。

昨日は、朝から窓ガラスを叩きつける雨音が続き、
風雨で舞い散る花びらで、ガラス窓が桜色の水玉模様になった。

我が家の前の道路は、一面の花びらで淡いピンク色の絨毯を敷いたようだった。

風も雨も強かったけれど、こんなに一度に花びらが散る事は、あまりない。

午後になると雨は上がり、北風に乗って花びらが窓ガラスに向かってやってくる。

桜の花びらで風を感じた・・・しかも、その風はこちらに向かって吹いてくる。

とても素敵な時間だった。

てぃばぁの退院の頃には、風も少しおさまり始めていた。
強い雨と風に空気があらわれたように、8階の病室から見える里山がくっきり見えた。

何回病院を訪れただろうか・・・「見えるんですよ」と聞きながら、
一度もその姿を確認できなかった『スカイツリー』が、くっきりと見えていた。

町田市民病院からも、見えるなんて・・・すごい!

あれほど嫌がっていた病院も、1ヶ月以上いたら離れがたい気持ちになったらしく
感謝の気持ちと一抹の寂しさと、これからの不安を胸に、涙ぐみながらの退院となった。

自宅に戻り、ホッとしたのも束の間、
介護保険を利用しての様々なサービスの説明に
介護ベットの契約・・・宅食サービスのこと・・・
明日からの食事や買い物・・・etc.
説明は、二時間以上、疲れはてたため、契約は後日。
ケアマネージャーやヘルパーさん、業者の方が帰ってから、
ゆっくり、確認・・・理解できていないことも沢山ある。

頭で理解できないけれど、自分が今までとは違う段階に入ったと感じている・・・
「情けないね・・・こんなになっちゃって、申し訳ないね・・・」と涙していた。
「泊まってくれって言いたいけど・・・無理だもんね・・・頑張んなきゃね」

今日が、遅番なら泊まってしまうところだった・・・
胸がキュンとして・・・
「一晩泊まるよ・・・」と言ってしまうところだった。

幸か不幸か、今日は早番。
4時起床で、6時過ぎには家を出る。
早番で良かった・・・と思っている。

退院して、一人でいることの不安やこれからの心配と向き合って、過ごす一晩。
そこを超えて、少しずつ、新しいスタートを切ることになる。
あと数時間したら、てぃばぁも目覚めるだろう。
久しぶりの自宅での朝、何を思うのだろうか。

北風吹き荒れる春の嵐も過ぎ去り、じきに暖かくなるのだろう。


そんな中、桜の花びらのように、母からの一葉の葉書が届いた。

寂しい思いをしている母のことを気にしながらも、何もできずにいる。
そんな私の心の穴を、てぃばぁが補ってくれているのかもしれない。
母に何もできない分、てぃばぁのために何かしたいのかもしれない。

もう少し暖かくなったら、母を温泉にでも連れていこう。
桜の花びら散る中で、母の葉書を読みながら、そんなことを考えた。