そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

3月21日(月)非常時のドレスコード

2011年03月21日 | 公開

 ビートたけしが怒っているという。政治家のジャンパー姿を非難していた。

 かかる折から、装飾の類を一切排除し、いつまでも着たきりで構わない姿で、当面する事態に対処するという姿勢を示すドレスコードなのだろう。では、なぜジャンバーの下にネクタイを締めるのか?

 そういえば、大地震発生後のTVニュースでは、アナウンサーが皆ヘルメットをかぶっていた。やや事態が落ち着いてからも、そのまま着用し続けた局があった。スタジオは天井からぶら下がる照明機器など多かろうから、危険なのかとも思う。しかし、臨場感を演出するため映しだされる、アナウンサーの背後で忙しく立ち働くスタッフは、誰もヘルメットなどかぶっていなかったぞ。私は違和感を覚えた。これは、台風の中継の際に用いられるレポーターのビニール傘と同じく、しらじらしいパフォーマンスに過ぎないのではないか?

 こうした事柄に腹が立ってくるのは、一種の「余裕」が生じてきたせいかもしれぬ。

 いささか不謹慎ながら、NHKのニュースに出づっぱりだった「水野倫之解説委員」の服装は、事態の推移を雄弁に物語っていたと思う。危機的状況においては、同じジャケット・シャツ・ネクタイで通した、というより着替えることができなかったのであろう。そのことが、逆に事態を照射していたのではないか。

 政治家のジャンパー姿は、こうした「気配」を気取られぬための措置かもしれない。政治とは、情報操作する者の謂いである。もっとも、元グラビアアイドルを起用したのは大失敗だった。そもそも、「節電計画担当大臣」なんて、パフォーマンス以外の何物でもあるまいて。


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