海杉ブログ 木材を中心に書き残したいことを投稿します

日々、気づいた事、エクステリアウッドのテクニックを書き綴ります。やりたい時、書きたい時だけ、疲れるので笑笑

まっとうな価格

2007年06月18日 07時47分12秒 | 経済・社会
宮崎は、椎茸も2位らしい。

5年位前に林業者との懇談会があった。椎茸を生産している方が、安い中国産の干し椎茸にシェアを奪われ生活が苦しくなったと訴えていた。

私は、「まっとうな価格」の話をした。「日本の椎茸の価格は生産者の生活できるコストもいれている。子どもを大学に入れるまでの教育費や家族の保険の費用その他もろもろの目に見えない諸経費がはいって椎茸の価格になる。税金だってそうだ。消費者に直接、価格の話をして理解してもらうべきでその直接理解していただく手法を見つけるべきだ。

ところが、今の日本ではどんなにがんばっても中国の椎茸には安さでは敵わない。ビニール袋にいっぱい詰め込んで100円なんて日本のしいたけでは考えられない。

私は、児童労働の話をした。途上国の多くが幼い子どもたちに教育を受けさせないで労働力としてモノを生産している。中国の椎茸がそうだとは言わないが、まっとうな価格の話をできない生産者は、市場から立ち去るべきだと思っている。かたや自分の子どもを大学まで入れることのできる椎茸の価格と子どもに教育の機会を奪う椎茸の価格とどちらを消費者が選ぶだろう。

経済のひずみは、モノが人の手から人の手に渡るときに起こる。多くの人には「安い」という言葉が、経済で最強のワード何かもしれないが、「安心」「安全」「安寧」は、経済を語る前に人間として生産者としての心構えだ。そして、生産者は、最終消費者は見過ごしてはならないと言う警鐘と自分たちの価格に誇りをもてる理解力がほしい。

最近、別の機会にその時の会合の方にお会いしました。椎茸の価格の話をしたら、「国内産と偽って表示した中国産椎茸のニュースで価格が持ち直しました」

直接、消費者に売ってほしい。そして、消費者と対話をしながら生産をしてほしいと思った。