史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

因島

2019年06月15日 | 広島県
(神峰寺)


神峰寺

 因島は、かつて因島市と呼ばれる独立した行政区であったが、現在は尾道市の一部となっている。西瀬戸自動車道(しまなみ海道)で尾道とも実質的に陸続きとなっており、決して孤島ではない。島の東側の椋浦地区にこの地区出身の青木忠右衛門の碑が建てられている。


徳川幕府軍船美嘉保丸舩将青木忠右衛門之碑

 美嘉保丸は、慶應元年(1865)六月、幕府がオランダから購入した三本マスト八百トンの機帆船で、ブランデンボルグ号と呼ばれた。青木忠右衛門は、当時としては優秀な艦船であったこの軍艦に乗り組み、榎本武揚に率いられ、他艦船七隻と行を共にし、慶応四年(1868)八月二日、品川起きを抜錨した。第一集結地である奥州陸前松島湾に向け航行の途次、下総銚子浦沖にて大時化に遭遇して難破。黒生浦に漂着した。


椋浦廻船の燈籠

 椋浦には文化二年(1805)に建立された燈籠が残されている。当時、椋浦廻船は千石船二~三十艙を有しており、人家も三百軒を数えた。この石燈籠は、当浦の廻船連中が金毘羅大権現を祀った常夜燈であり、燈明台(燈台)でもあった。

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