史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

交野

2020年02月01日 | 大阪府

(磐船神社)

 京阪私市駅から三~四キロ。歩いてたっぷり四十分はかかる。駅の近くから、天野川に沿って府民の森ほしだ園地まで遊歩道が出ているのだが、私がそれに気が付いたのは帰りのことだったので、往きは国道168号線をひたすら歩いた。途中、歩道がない場所もあり、意外と交通量も多く、歩くには不向きな道であった。からだに近い場所を猛スピードでトラックが通り過ぎるたびに身の危険を感じる。

 

磐船明神社

 

磐船神社

 

 磐船神社は、意外なほどこじんまりとした神社であった。太古の時代、淀川は枚方付近まで入江となっており、大和に入るには天野川を遡るのが至便であったとされる。古来、当社も朝廷とともに栄えたが、物部氏が蘇我氏に滅ぼされ、仏教の隆盛をまねくと、社勢の衰退を余儀なくされた。

 天誅組に参戦した勤王歌人伴林光平は大和から逃れようとして磐船山付近で捕らえられた。このとき詠んだ歌が巨大な自然石に刻まれている。

 

伴林光平歌碑

 

岩船山間近きより

 梶を無(な)み乗りて遁れん世ならねば

 岩船山も甲斐なかりけり

       水無月十一日 伴林光平

 

寄國祝

 神國は いはおとなりてうごかねば

 よせてはかへす沖の白波    光平

 

 何が書かれているのか判読するのは難しいが、社務所で質問したら活字にしたコピーをいただけた。

 磐船神社は、巨石から成る岩窟があり、「岩窟めぐり」が有名である。残念ながら、この日は前日の雨で滑りやすくなっているため「岩窟めぐり」は中止されていた。

 

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