東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

秘密保護法案反対

2013年10月30日 | 国際・政治

小雨降る中10月29日午後6時半から、日比谷野外音楽堂で「秘密保護法案と立憲主義否定の国づくりに反対する集会」が開かれた。夕方には止むかと思われた雨は、降ったりやんだりを繰り返していた。土砂降りでなかったのが、不幸中の幸いだった。集会には、全国から2000人を超える人々が集まった。

集会では、主催者代表、国会議員、連帯のあいさつに立った人たちから、次々にこの法案の危うさが語られた。「この法案では、何が秘密に当たるのか、それが秘密になってしまっている。」「この法案では、秘密に近づこうとすること自体を、犯罪にしようとしている。」「秘密の対象や、処罰される行為があいまいになっている。これは罪刑法定主義に反する。」「法案成立は、憲法の理念と人権を否定することになる。」などなど。聞くたびに恐ろしく、また、こうした事態になるまで無関心だった自分を反省する。

話の中で特に印象的だったのは弁護士の江藤洋一さんの話だった。
「戦前の治安維持法では、逮捕された人たちの9割は、起訴されていない。この法律ができれば、逮捕と捜査はできることになる。逮捕され、自宅を捜査され、例えばパソコンなどを押収される。権力側は、起訴し裁判にかけなくてもいいのだ。逮捕と捜査ができるということで、国民を脅すことができる。国民は権力を前に萎縮してしまうだろう。」

新聞等の報道では、知る権利や報道に「配慮する」規定が盛Photo1り込まれればよい。などとされているようだが、国民の知る権利とは、時の政府が「配慮する」などというものでは、ないはずだ。こうした考えは、自民党憲法草案の「公益および公の秩序」の範囲内で、人権を認めるということを先取りしているといえないだろうか?

集会の後、参加者は、国会までデモ行進を行った。国会では、民主党や社民党の議員が請願に応えていたが、その数のなんと少ないことか。今の与党は国会では、数の力で押し切ることができる。ここが踏ん張りどころだ。
キイチゴ