徒然にふる里を語る

 一市井の徒として、生まれ育った「ふる里」嬬恋村への思いをつづります。

無視

2020-03-22 08:56:55 | Weblog

 今日は身内の1年忌が予定されていたが、中止となった。この田舎でも、多くの方が気を使って日常生活を送っている。そんな状況の中で、空港でのウイルス検査による待機要請を無視して、自宅に戻ったら陽性だったとか、自粛要請を無視してイベントを実行するとか、そんなニュースに接すると、これで良いのだろうか、と考えてしまう。それぞれ事情はあるのだろうが、この騒動が収束に向かわない限り、生活も経済活動も以前には戻れない。先の見えない不安はあるが、耐えることが先に繋がるのではないか、と思っている。田舎者の考えかなあ。

 昨日、消滅したホームページの一文を載せた。自分の東京での生活や病床の母親への思いなどを綴っていたのだが、気まぐれに掲載したいと思っている。気が向いたら読んでください。

 天気予報通り、雨粒が吹き付けてきた。


入学

2020-03-21 08:21:54 | Weblog

 十数年続けてきたホームページ「嬬恋物語」がWEB上から消えた。データは残っているので、その中の「言葉おりおり」から一文をコピーしてみる。私の小学校の入学式の光景だ。

 エナメルの上履入れ

 4月 木々の芽吹きとともに、それぞれの新しい生活が始まる。振り返れば、4月は『希望』の月でもあった。小学校の入学式から始まり、吊るしの背広で、社会人としてのスタートを切ったのも4月。霧の中のような思い出もあれば、鮮明に脳裏によみがえる出来事もある。
 昭和29年4月、私は故郷の小学校に入学した。クラスは「松組」「竹組」の2つ。現在は30名にも満たないクラスが1つのようだが、当時は1クラスが40名を越え、すし詰め状態だったような気がする。戦後の混乱もようやく落ち着きを取り戻し、物は豊富ではなかったが、それでも母親に手を引かれた私は、新調した学生服にランドセル、右手には姉がくれたエナメルの上履入れがあった。
 4月、入学式が近づくと、私はこのエナメルの上履入れを思い出す。数日後に入学式を控えた私は、自分の上履入れが、母親の縫った布製の袋であることを知り、酷くグズをこねた。近所の雑貨屋の店先に、これ見よがしに、鮮やかなエナメルの上履入れが飾ってあり、友達がそれを買ったことを知っていた。私には、それが何とも魅力的に見え、どうしても欲しかったのだ。しかし、学生服とランドセルで手一杯の我が家にはその余裕がなかった。私の願いは叶わず、私はエナメルの上履入れを諦めざるを得なかった。
 ところが、入学式の前夜、姉が黙って私の前に、あのエナメルの上履入れを差し出したのだ。私は飛び上がって喜んだ。早速、ランドセルを背負い、上履入れを吊るし、家の中を歩き回った。ひとしきりして、興奮が鎮まると考えた。姉は100円もする大金をどうしたんだろうと。
 そして、入学式の終わった夜、私は知った。小学6年の姉が、放課後と日曜日に、山からマキ出しの仕事で貯めた金だと。当時マキは生活の必需品で、あちこちの山でマキ束が作られていた。急峻な山での作業で、それを道路まで運び出すのは、人手に頼るしかなく、年長の子供たちの小遣い稼ぎの場であった。確か一束1円かそこらだったような気がする。姉は自分で欲しいものがあったろうに、それを我慢して私にエナメルの上履入れを買ってくれたのだ。
その姉も、今年は5人目の孫の入学式である。そして、母親は満92歳。

2006/4/6


中日

2020-03-20 09:01:04 | Weblog

 彼岸の中日、葬儀に参列できなかった方がおり、気にかかっていたので、伺うことにした。仕事などでお世話になった方々が年を重ね、新聞の死亡欄で接する機会も増えてきた。自分自身に基準があるわけではないので、その時の気持ちに従って、行動しているが、義理を欠いてしまうことも多々ありそうだ。

 昨夜は孫からfacetimeがかかってきた。上の子は昨日が修了式で、春休みは弁当を持って学童保育へ行く、と明るい表情だ。下が2才半で、ようやく言葉が繋がってきた。「ばあーばいない」「イチゴどうした/じじ、イチゴない」「今夜は何を食べたの/エビ」言葉が出るのがうれしいようで、画面の向こうから一生懸命話しかけてくる。

 夏には田舎に来れるだろう。それまではfacetimeだ。

 昨日のクロッカス

 

 


役目

2020-03-19 08:49:16 | Weblog

 朝から地区の共有地である「馬踏道」地区の委員会資料をまとめている。昨夜、委員長から電話があり、10時から打ち合わせをしたいというので、頭の中を整理している。時々、何のために頭を悩まさなければならないのか、と考えることもあるが、それは年のせいだと思うことにしている。

 共有地の問題は一度挫折している。それを再度やろうとするのだから、難しいと言えば難しい。若干、条件が変わっているので、その中に滑り込めるかだが、最後は現状維持を覚悟すれば、私達の世代はお役目ごめんだ。

 まあ、そうならないように頑張るしかないか。

追記

 1時間ほど打ち合わせをして、今戻ってきた。どういう訳かメールの交信ができない。USBでやり取りをしていたが、別アドレスを教わり空メールを送信した。まあ、歩いていくには適当な距離で、それはそれで良いのだが。

 道脇にクロッカスが陽光を浴び、まぶしく見えた。少し、心が安らぐ。


彼岸

2020-03-18 08:43:03 | Weblog

 彼岸の入りで仏壇の掃除をした。今の家に越した折、仏壇も新しくしたのだが、土地を購入して家を建てて、ということで、金銭的な余裕がなく、立派なものは買えなかった。上田市の仏具屋を3軒ほど回ったが、金額やサイズが合わず1日では決められず、少し落ち込んで鳥居峠を戻った。

 2,3日考えたが、やはり黒檀の仏壇は買えなかった。若干の心残りはあったが、新宅で駐車場もないようなところから、世間並みの家を建てたのだから、両親や祖父母もきっと許してくれると思うことにした。

 お墓の掃除までは手が回らなかった。降雪のせいにしてはいけないのだが。

 


下落

2020-03-17 09:14:34 | Weblog

 ニューヨーク株式市場で、米国の株価が2,997ドルという史上最大の下げ幅を記録した、と朝5時、ラジオニュースが報じていた。このところ株価の下落、上昇には驚かなくなったが、リーマンショック以上と言われると、当時を思い出し、庶民の生活がどうなるのか、不安になる。

 株価のことは良く解からないが、世界中が新型コロナウィルスの感染防止で、人や物が止まれば経済活動が停滞するくらいは理解できる。今日の日本の市場はどう動くだろうか。どのくらい下げるのか、チョッと気になる。

 昨日、今シーズンで2回目の雪かきをした。このところの陽気は異常だ。今日は朝から陽が射しているので、気温は上がるだろうが、この陽気が農作業に影響しないか、心配になる。


尊敬

2020-03-16 08:52:57 | Weblog

 昨日、同志である友人のご子息の急逝を知り、仲間と通夜に顔を出した。先輩でもある友人とは50年近い付き合いとなるが、憔悴した顔を見ると言葉も無かった。通夜は時節柄、事前に焼香を済ませ、そのまま帰宅した。落ち着いたらもう一度自宅に伺いたいと思っている。

 私は昭和47年に帰郷したのだが、同じ頃、一旦嬬恋村を出て、それぞれの事情で戻った仲間が何人かいて、この友人を核にして多くの場面で行動を共にしてきた。どちらかといえば言葉が先行する私などは、行動の基準をしっかり教えられた。今でも、尊敬の念は変わらない。

 喪失感は時間が解決するしかないのだろうか。

 


気温

2020-03-15 09:00:28 | Weblog

 今朝の気温、マイナス7度。5時半に家を出て、30分ほど歩いた。滑って骨折でもしないで、と家内は心配するが、そこはわきまえている。明けやらぬ中、心を無にして淡々と歩く。これが日課になった。昨日の雪が道路に残っていないのを見ると、確実に地温が上がっている。

 例年なら、木々の芽吹きや桜の開花を聞くと、心が軽くなるのだが、今年はそんな雰囲気になれない。季節を進める行事が中止になっているので、気持ちが前に進まない。

 昨日、山ウドをもって前橋に出たが、用事だけ済ましとんぼ返りした。帰りにイチゴ農園により、大粒のイチゴを購入し孫に送る。家はジャム用。


相場

2020-03-13 09:15:52 | Weblog

 朝は5時前に目を覚まし、先ずラジオのスイッチを入れる。5時のニュースを聞いてから起き出すのだが、アメリカの株が2,352ドルという最大の下げ幅を記録した、と報じた。株式にはあまり興味はないのだが、東京市場の相場が気にはなる。

 株式市場が落ち着く雰囲気になれば、新型コロナウィルス感染の収束も希望が持てる思っていたが、この状況ではいつまで続くのか、想像もつかない。トランプ大統領がオリンピックの開催についても発言したようだが、本音に近いのかと思ってしまう。

 令和も災害に始まり、新型ウィルスの発生と、庶民にとって生きにくい時代だ。一日も早い終息を祈るしかない。


感謝

2020-03-12 09:16:24 | Weblog

 手作りのホームページ「嬬恋物語」のプロバイダーとの契約が14日で切れる。仕事を辞めてパソコンスクールに約1年間通ったが、その折に作ったもので、私にとっては思い入れが深い。10数年公開してきたことになる。

 先ほど最後と思い「嬬恋物語」を開いてみた。カウンターも作動せず、訪れる人もいないまるで廃屋のようだ。一つ一つクリックしてみた。チョッと感傷的になる。もう少し大切に管理すれば良かったか、とも思うが、体調を崩していた時期もあり、徐々に熱が冷めてきた感じだ。訪れてくれた多くの方々に感謝だ。原稿はパソコンの中にあるので、何らかの形でまとめたいと思っている。

 靖国神社の標本木の桜が一輪咲いたって。今年の陽気はどうなるんだろう。