蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

親族の基本構造、限定交換の部、族内婚族外婚の章3

2021年05月16日 | 小説
(2021年5月17日)これまで族内婚の成立過程をレヴィストロース筆の流れに沿ってたどってみた。ここで2の基準点を振り返る。
1 親族とは:近親婚の禁止
2 交換とは:不等価の原理
この原理がどのようにして部族社会を形成したかを再現する。スライド1は親族と交換の理念を2の項目に現しています。




スライド2,3,4は過去投稿(限定交換4、5月5日)で説明しています。一部をコピーすると>一の系統(族外婚集団)がいかにして女(嫁)を手に入れるか。規則を定めなければ効率が悪い。娘の一人に1000人の若者が嫁取りに勤しみ、若者一人に1000の娘が殺到する可能性だって生まれる。そこで嫁ぎ先(婿入り先)をあらかじめ決めておく。一人の娘に特定の若者が優先権を持つ仕組みです。ここに2の系統が婚姻同盟を結び、族内婚の集団を形成する。<(スライド3)






スライド5は同4の集団の女交換の依存が固定化した状況を示す。系統A,Bともに族外婚集団で、AとBを合わせて族内婚集団となる。


6番目スライドは過去作成、投稿した。5の内婚集団は交差イトコ婚を通している。交差イトコの原理を表した。先住民の多くは生活技術の取得実行で男と女を区別している。女が採取耕作、家事の技術を持ち関連する財産を所有する。男は儀礼、狩猟、対外に従事する。それらの技術、地位は父から息子へと伝授される。交差イトコ婚はそうした技能、財産を分散、集中のおそれを除外できる。この点を図式化した。


7番目の図(ノンブル6)は婚姻の理念、制度と交換のそれらが重なり合い、社会を維持、変革誌、交差イトコ婚と限定交換の様を表している。
この図の詳細解説は次回に。


族内婚族外婚の章3 了(2021年5月17日)

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