昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

弘源禅寺

2007-05-16 | 歴史・文化遺産
京福電鉄嵐山駅前にある臨済宗天竜寺の塔頭の一つの弘源禅寺の特別公開を訪ねた。

特別公開として4つを目玉に挙げている。


門を入ると、お寺らしい、禅宗らしい庭が続く。


縦長の庭に大きな岩があり、臥牛石と立て札がある。右の写真の岩には伏虎石とある。
 しばらくは佇んで、どこが牛で、どこが虎なのか、禅問答よろしく考え込んでしまった。干支の丑寅だろうが、別に北東の方向にあるわけでもなく、不可解。


 本堂に入る。この庭に面している縁側にはガラス障子が閉まっていて、しかもねじで回す鍵が掛かっている。
 鍵を開けてガラス戸を開けて、暫くはお庭拝見。
 虎嘯(こしょう)の枯山水の庭という。

 しかし虎は居ないので、観念してガラス戸を閉めて縁側から離れると、すぐに、係りの女性がやって来て施錠して行ってしまう。
 何だこれは、こんな閉鎖的な禅宗の寺は珍しい。
 
 どこで虎が吼えているのか、これも禅問答である。石組みがそれを表わすとしても、虎??と思う。「裸の王様」と同じで虎などいないのかもしれない。


幕末に長州藩の青年たちが乱を起こし惨敗するが(蛤御門の変)、そのときに、ここ天竜寺に長州兵1500余人が逗留した。ここの寺にいた青年兵士が、乱暴して傷つけた柱がある。
 縁側の中央の柱の刀傷は、今に残っている。


日本画家竹内栖鳳(せいほう)とその門人(上村松園ら)の描く色紙が展示されている。写真が撮れないので、パンフレットからのコピーです。 


境内の庭に安置されている文殊菩薩、智慧の菩薩である。いつも獅子に乗っておられる。


国指定重要文化財になっている毘沙門天である。鞍馬寺の本尊が有名である。
 ここの毘沙門天は、あっと驚く舞姿。腰をひねりすぎかなあ。足元の赤と青の邪鬼も見事な彩色である。(写真が駄目なので、パンフレットからのコピーです)