goo blog サービス終了のお知らせ 

昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

支笏湖(下)

2009-07-31 | 国内旅行
自然保護センターで、定番通りの展示物があり、中に野鳥のデモイの精巧な作品が10種ほどあった。
トラツグミとツツドリをアップします。

 さて、平家物語の一節の中に「鵺」(ぬえ=トラツグミ)と言う一節があります。

 平安時代に、幼かった近衛天皇が、夜になって泣き止まず、怖がるので、調べてみると宮中の御所の頭上で、夜中に鵺という妖怪が現れると言う。

 鵺というのは、頭は猿、胴は狸、足は虎、尻尾は蛇、その鳴き声が鵺の鳴くのにそっくりだと言う。

 鵺退治を命じられたのが、源頼政でした。彼は自分が朝廷に出仕しているのは、朝敵や盗賊が出てきたとき、戦うのが目的だが…と思いながらも、朝廷の命令だからと割り切って妖怪退治に向かいます。

 宮中で待機していると、夜中に紫宸殿の上で、鵺が鳴きます。

 黒雲に隠れて姿は見えません。彼は先ず鏑矢を雲の中に射ると、驚いて姿を現したそうです。そこを強い矢で射止めました。源頼政については、2006.5.25と2008.4.13にアップしています
 

 その鳴き声が鵺(トラツグミ)の声であった。鳴き声は、いかにももの侘びしげに「ひいーっ、ひええ」と甲高い声で鳴きます。野鳥の鳴き声図鑑で聞いたことがあります。2007.4.25アップ、鵺の彫像が見られます

 一度出会いたいものだと思っていましたが、写真でなく、立体でよく出来たデコイを見つけました。

左:トラツグミ。
右:ツツドリ。これは太い筒を吹いて音が出るときの声です。これも声はよく聞きますが姿は見当がつきませんでした。「ぽっぼっ」と2回続けて、鳴きます。
 




センター前の庭にあったルピナス。色だけは千差万別ですね。






キク科の花、この地では多いですね。ニガナなどの仲間ですね。






ハンノキでしょうか。葉に多くの虫嬰(ちゅうえい=虫の卵入り)をつけています。ゾクゾクしますね。






アカシデでしょうか、ハンノキ同様、カバノキ科ですが、このぶら下がっている実穂は楽しいです。画面では何個ぶらさがっているでしょうか。







この黄色の球は粘菌でしょうか。天才、南方熊楠(みなかたくまぐす)の生まれた紀州田辺市で実家を訪ねたとき以来、気になっている生物です。(2009.5.30アップしていますので、よければご覧ください)





 焼尻・天売の旅をblogで長々と続けました。そして、オロロン鳥は見ませんでした。
羽幌のホテルで、土産物としてキーホルダーが並んでいました。いつの日か復活することを期待して待ちましょうか。有難うございました。




支笏湖(中)

2009-07-30 | 国内旅行
支笏湖の地図で見ると、その東の端にビジターセンターなどがあり、観光客の賑わいを見せる。


北海道で唯一つの国民休暇村も、その近くにある。





支笏湖を源流とする千歳川のスタート地点に赤い鉄橋が架かっている。






休暇村から、100段以上もある鉄板の階段を下ってきたところに橋がある。この橋はセンターから休暇村に向かう自動車道でもある。緑一杯。






橋から下流に流れる水は、さすがに日本一の透明度を誇る流れです。吸い込まれそうな水質ですよ。




 人工の構築物が自然界の中に溶け込んでいます。
ずーっと昔は、枕木の上の板を踏んで渡っていたものです。今でこそ公園が出来ているけれども、その時は渡ることに何の魅力もなかった気がします。


 何故?ここに鉄道橋があるのでしょうか。名を「山線橋」と言います。


それは以下の解説文をご覧ください。空知川に架かっていた鉄橋で…etc



左:後方の山の頂上にプリンに見える溶岩ドームがあるはず。
右:アイヌの女性がいると思ったら、カメラマンについているモデルだった。

支笏湖(上)

2009-07-29 | 国内旅行
  札幌での宿泊の次は、千歳空港に近い支笏湖国民休暇村に決めました。札幌から電話を入れると予約が出来たものです。
 支笏湖の休暇村は、これで3回目になります。今度は少しは散策の時間が出来ました。


 支笏湖は、今年湖水の透明度が日本一に返り咲いたそうです。樽前山の溶岩ドームは雲に隠れて見えませんが、「静かな湖畔の森の影から…♪」と歌いたくなるような神秘的な湖岸が見えます。


火口湖では水深がかなりある。しかも水の総量は琵琶湖の2/3はあると聞きました。






湖畔の散策路沿いに広場が開けます。





左:この広場の奥にカラスが雛を孵したというので、人が近づくと、その背後から襲ってくると言う話でした。カアーカアーと威嚇する。ヒチコックの「鳥」の最初もカラスでしたね。
右:樹幹を這い上がるツルアジサイの花。






ツルアジサイが幹を這い上がる。
 



これはコウリンタンポポ。これも外来種だという。




左:ヤマブキショウマ
右:アカシアとクマバチ





エゾニューとかの仲間、セリ科ですが、高さは1mくらい。
 


カエデの若芽が新緑をバックにして、紅葉している。


さらば(天売島)

2009-07-28 | 国内旅行
天売島の電気は、隣りの焼尻島の発電所から海底ケーブルでやってきます。人の文明は焼尻島から始まったと言う。

天売港から、焼尻島を望む。そのはるか彼方に北海道の山並みが見えるでしょうか。




 帰途はフェリーで1時間半。来るときの高速船は30分だった。

オロロン2号が入港してきた。軽四のトラックと、多くのダンボールの生活物資が陸揚げされた。





左:羽幌港に着いて、再び札幌行きの沿岸バスを使うが、市内循環のレトロバスを見つけた。手を上げればどこでも乗せてくれるという。
右:道路標識には留萌51kmとある。留萌で沿岸を離れて道央道を札幌に向かいます。
 





日本海沿岸を走る途中、夕陽が美しい鰊番屋のある道の駅。





デザインが印象的な札幌駅に着きました。
昼と夜の風景です。
 


時刻は午後7時38分


ぶらぶら歩いて午後7時59分



ウトウの子育て2(天売島)

2009-07-27 | 国内旅行

 潅木の陰で何かを期待する2羽のウトウです。小雨が時折ぱらつく中で羽根が水を弾いています。





どんな拍子か、ウトウの雛が、茂みの中から道路に彷徨い出てきた。親の餌を早く欲しかったのかも…。

もう助かりませんね。これはこれで宿命でしょうか。







左:ウトウの咥えてきたカタクチイワシが落ちてきた。カモメに追われて口から離してしまったものです。
右:かなり空が暗くなった頃、ウトウたちは道路に出てきて集会をしているように見えます。それが鳴き声が聞こえないんです。








 魚を咥えたウトウは一瞬の通過で、カメラには撮れなかったので、以下netからお借りした写真をアップします。

体長40cm位だが、こうしてみると、堂々とした姿ですね。

他人の魚を奪いに走るウトウ。

嘴の奥のほうに、イワシを咥えるための突起があると言う。それでしっかりホールドしていると言う。




ウトウの子育て1(天売島)

2009-07-26 | 国内旅行
夕食後、夜のツアーに参加する。

 昼間に見た海鳥のいる断崖のある岬にウトウが帰ってくるといいます。巣穴が30万個あって、それぞれに雌雄一対が入っているので、公称60万羽以上のウトウが口に短冊のように魚を咥えて、巣穴で待っている雛のところに戻ってきます。

ウトウが空一面に広がって、一直線に島に帰ってきます。黒い点はみなウトウです。

手前の大きな羽根は、ウミネコかオオセグロカモメで、ウトウのもって帰る魚を狙って待ち構えています。





 ウトウはその間隙を狙って、矢のように早く地面に突っ込んできます。飛ぶ姿はツバメとは違うし、スズメでもない。身体の割りに羽根が小さいようです。地面に向かってまっしぐらです。
ガイドの説明では、ウトウは早く飛ぶので、猪のように急に進路が変えられない。ウトウの嘴はとがっているので、当たると怪我をしますので、あまり急に動かないでください。などと言います。






デジカメのシャッターは、今だ!と言う瞬間に落ちませんね。夜が近づき、自動にしていると、ウトウは黒い一本の筋になって映ります。無言で耳元をかすめて着地をします。





地面には他の餌を持たないウトウが、口に咥えてきた魚を横取りしようと待ち構えています。
 



 ウミネコも飛びながらパトロールをしています。ウトウを待っています。

 この時巣穴がブッシュの中にあるのと、道路など空き地にあるのとでは、捉まるチャンスに差があるようで、茂みの中の巣穴が高級マンションで、空き地に巣穴があるのは危険な家だとガイドの説明でした。

ブッシュには大型の鳥は羽が邪魔をして、入って行き難いからだそうです。



ウニが旨い(天売島)

2009-07-25 | 国内旅行

鳥の見える展望台を巡っているうちに昼になった。「海の宇宙館」という海鳥情報センターがあり、その隣りに掘っ立て小屋の食堂があった。

野趣溢れるレストランと言うのはこれでしょう。

板に書かれたメニューを見ると、ここの食べ物の、いかにも美味しそうな、海の幸が並んでいます。どれも新鮮そのもので、それだけでも旨そうです。ガヤというのは魚の名前です。









番屋という名のレストランは、板塀の小屋です。客は他に一組です。注文に応じて、バケツに入っていたバフンウニを取り出しました。






うに丼です。採れ採れのウ二の味は、秀逸ですね。






緑の屋根が海鳥の情報センターです。左隣が食堂です。その左の棟が調理場です。






左:「海の宇宙館」という資料館にあったケイマフリ(口の中まで赤いとは)。
右:ウトウの帰巣、イワシを口に銜えている。穴の中の雛に食べさせる。







左:オロロン鳥(ウミガラス)のデモイ。旅館の玄関先に置いてあった。
右:旅館の棚にあった剥製のオロロン鳥








旅館の夕食に出たウ二が豪快な生うにでした。ウニの背中を割って、雲丹を3個盛り付けている。これは旨い。






 中央の白いのはウニの口で、裏側が見えています。普段はウニの底に付いている部分です。歯のように硬い。
 真ん中に黒く見えるのは食べられていた昆布です。丁度食事中に掴まえられたものと言う。


オロロン鳥は…(天売島)

2009-07-24 | 国内旅行
島の鳥たちにとってこの島は楽園であり、大切に護って行く必要がありますね。

エゾカンゾウの咲く草原







 観察小屋の中に貼ってあった写真からです。

この島での主な鳥の一覧です。





これらの鳥の生態がよく判りますよ。







さて、数万羽いたオロロン鳥(ウミガラス)を再び呼び戻すために、デコイを設置しています。→の輪の中に、ペンギンのような白と黒の鳥が見えますが、これはおそらくすべてデコイです。






左:断崖の中腹にずらりと並んだデコイです。
右:今年から「オロローン」と鳴く声を、スピーカーで流し始めました。








その甲斐あってか、今年は数羽がやってきたそうです。






この断崖には、鳥しか住めませんね。白い点はすべて、オオセグロカモメかウミネコです。






左:デコイが海に背を向けて並んでいます。
右:島の資料館の復元模型です。卵はくぼみに「ころん」と産みます。他の鳥から狙われますね。








ここに、いつの日か、オロロン鳥が舞うことでしょう。右下を見れば、ここもウトウの巣穴だらけですね。

観察小屋(天売島)

2009-07-23 | 国内旅行

これだけの数の鳥が生息する環境は、人間が少ない事が大きな原因になると思う。


国指定になった公園は、これからも大切にされる事でしょう。




 まるで、そこが海面から盛り上がったテーブルのようで、絶壁の崖で海岸線を作ります。


テーブルの上には、高原地帯の植物が緑で覆います。
にょっきりと突っ立っているのはエゾノヨロイグサで、エゾニューの弟分の種類と言える。黄色の花はエゾカンゾウでしょうか。


草原が広がります。




左:エゾニュー
右:海鳥観察小屋への道







左:なかなか立派な小屋が立っている。中には固定された望遠鏡が設置されていた。石段には鳥の糞が多数見られる。もしかして此処は海鳥の集会所かも知れない。
右:カラスはこんなところに止まりたがりますね。


日蝕

2009-07-23 | 自然界

  7月22日は日蝕が見える日でした。
 前日までは、デジカメで簡単に撮れるものだろうか、試してみようと思っていました。

 特別なことは何もしないでどこまで撮れたでしょうか。


AM10:30頃、外に出てみます。肉眼でちらちら見て、デジカメのファインダーを見ます。下弦の半月です。


望遠をかけると焦点が合わない。バナナ状の太陽です。



 AM11:00頃、気を取り直して家の外に出ました。再度シャッターを押す。

これはまるで、下弦の月のような…。





曇り空が、丁度うまい具合に、フィルターになってくれます。月ならぬ太陽の前を雲が走ります。




望遠をかけても、今度は焦点が合いました。




曇天が、太陽には後光のように輝いています。



折りしも、鳥が鳴きながら飛んで行きます。