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I Didn't Know What Time It Was 時さえ忘れて

蕎麦 or うどん or ラーメン、それにスーパードライとジャズがあれば

DUO

2008-10-25 | 音楽・CD
デュオの名盤といえば、やはりビル・エヴァンス(p)とジム・ホール(g)の『アンダーカレント』。
盟友スコット・ラファロ(b)を失ったエヴァンスの傷心が、ピアノトリオではなくギターとのインタープレイを望んだのだろうか。
リリカルといわれる美しいメロディがメローな音色のギターのフレーズに絡み合う「マイ・ファニー・バレンタイン」は必聴。



ジム・ホールにはもう一枚、ロン・カーター(b)と組んだ『アローン・トゥギャザー』。
ロリンズ(ts)の十八番「セント・トーマス」から始まる曲目は「朝日のようにさわやかに」「枯葉」など
スタンダードがたっぷり楽しめる。



同じフォーマットで、比較的新しいのはチャーリー・ヘイデン(b)とパット・メセニー(g)の『ミズーリの空高く』。
イタリアの名画「ニュー・シネマ・パラダイス」のテーマ曲も取り上げているが、中でもお気に入りは「ファースト・ソング」。
アコースティックギターとウッドベースによる涙が出るほど美しい曲だ。



この曲はスタン・ゲッツ(ts)とケニー・バロン(p)の『ピープル・タイム』でも聴ける。
Disk2の頭「ファースト・ソング」は、ゲッツがこの演奏のわずか3ヵ月後ガンでこの世を去ってしまったことを
いやおうなしに思い出させる。2曲目「ゼア・イズ・ノー・グレーター・ラブ」ではそんな彼の驚異的な粘りを感じる。
愛聴盤のひとつ



他にもたくさんデュオはあるが、ケニー・ドリュー(p)とニールス・ヘニング・オルステッド・ペデルセン(b)の、
その名も『DUO』を最後に紹介する。
ドリューはまるでファッション雑誌のスタイル画のようなジャケットのアルバムが後によく売れたようだが、
好きだったのはこの時代。 『ダーク・ビューティー』も気に入っている。

ところで二人とも逝ってしまったが、天国で今も仲良く演奏しているのかな



コペンハーゲンの上空でゲッツ(『ピープル・タイム』で取り上げている)を加えての変則トリオで
「ハッシャ・バイ」なんていうのも想像するだけで嬉しくなってくる


Hushabye


『ウエスト・オブ・ザ・ムーン』リー・ワイリー

2008-10-04 | 音楽・CD
先日、CDショップで偶然見つけて買ったのがこれ。たったの1000円は嬉しい。

帯には
「リー・ワイリーの歌は彼女自身の人間性をあらわしていると同時に、その向こうから人生が聴こえてくる。
人生の哀愁、孤独といったものが、彼女の歌を通して聞き手に伝わってくるのである。
さり気なく、そっと歌うのだが、それがかえって重みをもっていて聞き手の胸をさす。」と書かれている。

録音は1956年だから、41才になって円熟期を迎えようとしていたときのもので、
品を感じるハスキーな声は変わらないものの、貫禄を感じさせる。ジャケットの写真からか
「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」は必聴





最初に彼女を知ったのは、友人から勧められた『ナイト・イン・マンハッタン』。1950~51年の録音。
新人女性ボーカルもいいが、たまには温故知新。秋の夜長にピッタリだから、久しぶりに聴いてみるかな。
ジャケットも抜群だからディスプレイにもお勧め。しばらくはアンプの上に飾っておくことにしよう

Lee Wiley - Manhattan



400枚目のCD

2008-09-17 | 音楽・CD
いつの間にかキリ番になっていたが、今回購入したのはこの2枚。いずれもジャケット買い。



まず「ブロッサム・ディアリー」。


眼鏡の彼女が、ピアノを弾きながら大きなマイクに向かい唄っている。後ろでは何やらスタッフが打ち合わせ中か。
鼻にかかったような声でとてもアンニュイな感じ。リサ・エクダールに通じるようだ。
他のメンバーが豪華、ハーブ・エリス(g)レイ・ブラウン(b)ジョー・ジョーンズ(ds)。1956録音。



もう一枚は「チェット・ベイカー IN EUROPE」輸入版紙ジャケット仕様 1955録音。


寺島靖国氏によれば、この写真はチェット自身でなく髪型のよく似たモデルのようだ。
さらに今となっては使用できないパンナム航空機が写っていることも貴重なことらしい。

また笑顔一杯に抱かれている彼女はジョン・ルイスの「GRAND ENCOUNTER」1956録音の
ジャケットの女性と同一人物とのこと



そうなるとどうしても気になるのが、バディ・デフランコの「枯葉」1954録音の彼女(タイトル写真)。
是非このCDも手に入れて写真家を確認したい、早く再発してくれないかな


秋の夜長、こんな素敵なジャケットを眺めながらジャズを聴くのもいいのでは

「これがSHM-CDだ!」Jazz EDITION

2008-09-09 | 音楽・CD
『ジャズで聴き比べる体験サンプラー』

「噂の高音質CDを手軽に体験。ジャズの名曲・名演を13曲収録!
同じマスターからプレスした通常CDとの比較もできる!!」
というSHM-CDと通常CDの2枚組で1000円というお試し盤


1. オール・オア・ナッシング・アット・オール(ジョン・コルトレーン)
2. コルコバード(スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト)
3. 酒とバラの日々(オスカー・ピーターソン)
4. ホワッツ・ニュー(ヘレン・メリル)
5. マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ(ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン)
6. エリノア・リグビー(ウェス・モンゴメリー)
7. この素晴らしき世界(ルイ・アームストロング)
8. 波(アントニオ・カルロス・ジョビン)
9. おいしい水(アストラッド・ジルベルト)
10. 星影のステラ(アニタ・オディ)
11. ライムハウス・ブルース(キャノンボール・アダレイ)
12. グリーン・スリーヴズ(ケニー・バレル)
13. 我が恋はここに(ビル・エヴァンス)


最近かなりSHM-CDを見かけるようになったが、持っているCDを買い直すまでもないだろうと思っていた。
それにコンピものは絶対に買わないと決めていたが、騙されたとしてもわずか1000円のこと。
xrcd』シリーズは何枚か持っていて、その効果ありと判断している以上ここは試してみるしかない。


SHM-CDの詳細はココ



CDプレイヤーに通常盤を入れて聴き、次にSHMを入れて聴いてみると最初の3秒間はいい音に聴こえる。
しかしそれもすぐに音楽に引き込まれ、その差を感じなくなってしまう。(耳が悪い?)
タイムラグがあり、音を長く記憶していることができないことに原因があるのだろうか

もし同じCDプレイヤー2台をアンプに繋ぎ、ヨーイドンで同時に同じ曲をスタートさせ、
セレクターを何度も切り替えて、聴き比べれば違う結果になるかもしれない。

しかしその程度の差なら、わざわざ高いCDは買わずに、安い輸入版をもう一枚買うだろうな

「BATTLE JAZZ BIG BAND 3rd」

2008-08-14 | 音楽・CD
コンピものは余程のことがない限り買うことは無かったが、今回は特別。



というのもわざわざ「高速チューン完全対応ビッグバンド」を編成してのオール・ニュー・レコーディングだからだ。
全曲「ぶっぱやもの」


本田雅人(as)、エリック・ミヤシロ(tp)、守屋純子(p)、則竹裕之(ds)を迎い入れてソロを取らせているのもいい。


1,エクスプロージョン feat,則竹裕之 ( Matt Catingub )
2,テイク・ジ ”A” トレイン feat,エリック宮城 ( Billy Strayhorn / arr. Don Sebesky )
3,シンデレラズ・ワルツ feat,守屋純子 ( Don Menza )
4,チェックス・イン・ザ・メール ( Gordon Goodwin )
5,アップル・ハニー feat,守屋純子 ( Woody Herman / arr. Osamu Yoshida )
6,バラッド・フォー・ア・ラフ・イヤー feat,本田雅人 ( Frank Mantooth )
7,プレッシャー・クッカー ( Sammy Nestico )
8,オープン・ザ・ドア! feat,則竹裕之 ( Osamu Yoshida )



ライナーから気になる形容詞だけを引用すると、

ともかくカッコいい 息をつかせぬ スーパー 火を吹く ドライブ感あふれる
不良っぽい 抜群の 完璧な 爽快な 崇高な 凄まじい 驚異的な 熱き


一度お試しあれ。私はゾッコン。ロックを飲みながら、ヘッドフォンで大音量を楽しむ



既に出ているものは、コンピレーション。購入しようかどうか迷うところ。

       

バトル・ジャズ-ビッグバンド・アルティメット高速チューン アルティメット高速チューン2

ジョーンズ三兄弟

2008-06-27 | 音楽・CD
インディ・ジョーンズは入りません。ハンク、サド、エルヴィンのリーダー作といったらこれ



「アット・ザ・ビレッジ・バンガード」1977年
ザ・グレイト・ジャズ・トリオとは大きく出たものだが、トニー・ウイリアムスとロン・カーターと
組んでいるのだから致し方ないか。しかし今聴いてもやはりトニーは格好いい。
もちろん二人とは親子ほど年が離れているハンク(p)もマウンド(?)の上で頑張っている。
もうすぐ90歳になろうとしているのに、今も現役というのだからさらに驚きだ

[ 9/7(日)名古屋ブルーノートにジョージ・ムラーツらと出演予定 8500円 ]








「ザ・マグニフィセント」1956年
最近手に入れたものだが、サド(tp)のラッパはよく鳴っていて気持ちがいい。
ビリー・ミチェルのテナーもなかなか。古いアルバムだが粋。
ジャケットの鳩が目につくが、よく見てみると一人の女性が彼の影に隠れている。
残念ながら裏返してみても何も写っていなかった
ア・チャイルド・イズ・ボーン』の作曲者。メル・ルイスと組んだ双頭オーケストラでも有名。



「ライブ・アット・ザ・ライト・ハウス」1972年
コルトレーンを継ぐ二人の白人サックス奏者デイブ・リーブマンとスティーブ・グロスマンの
エモーショナルなプレイがいい。エルヴィン(ds)の顔が怖いのできっと後ろは振り向かなかっただろうな。
特にボサ調の『ファンシー・フリー』はお勧め


『シングス』スライディング・ハマーズ

2008-04-26 | 音楽・CD
先日栄へ行ったときに、久しぶりにHMVへ寄ってみた。
ジャズのコーナーで新譜を見ていると一枚のCDが目にとまった。

二人の女性がシルキーなピンク色のドレスを着ているジャケットで、
およそジャズらしくないが、あまりにたくさんあるので手にとってみた。
トロンボーン奏者の姉妹が一人は歌に徹し、一人が演奏しているというものらしい。
試聴してみるとなかなかいいじゃないか。選曲も気に入ったので購入することに。

    1.You in my arms
    2.Eleanor Rigby
    3.I’ll close my eyes
    4.I wish you love
    5.Straighten up and fly right
    6.Bewitched
    7.It ain’t necessarily so
    8.On another’s sorrow
    9.Speak low
    10.Take me home
    11.Of course I love you
    12.Skylark
    13.But not for me

さて、家に帰ってじっくり聴いてみたが実にいい
ヴォーカルも片手間とは思えないほどうまいし、トロンボーンの音色も味わい深い。
最近はCDを購入するのはAmazonで通販と決まっていたが、こういう出会いがあるから
やはりショップに出かけてみる必要を感じた。



ところでライナーを読んでみるとスウェーデンの人とか。

ビル・エヴァンスとやっていた北欧の歌姫モニカ・ゼタールンドを思い出した。
ボーカル・ヴァージョンで聴く「ワルツ・フォー・デビィ」がいい



さらにもう一人、ストックホルムの妖精リサ・エクダールはとてもチャーミングな甘い声が魅力的だ



北欧ジャズなかなか奥が深い。そして皆美人だ。この姉妹のキャッチコピーはいったい何になるのだろう

時さえ忘れて 2

2008-04-21 | 音楽・CD
「時さえ忘れて」が入っていて、忘れていけないアルバムがもう一枚あった。それはサラ・ヴォーンの『Crazy and Mixed Up』である。
ジョー・パスのギターもいい感じだし、1曲目に入っているのだから、もっと印象があってもいいはずだが、ここではやはり邦題となった「枯葉」に完全に負けてしまった。何故なら歌詞はなく、あの有名なメロディーもなく、全編スキャットだけで通してしまっているから驚くばかり。
これが「枯葉」ってわかる人はまずいないだろうな

ちゃんと「枯葉」を聴きたいのなら、キャノンボール・アダレイの『サムシング・エルス』。マイルス・デヴィスの格好いいミュート・トランペットが聴ける。


いやいや『イン・ベルリン』のほうがもっと格好いいか。ウェイン・ショーター(ts)も参加していることだし。



さらにビル・エヴァンズの名盤『ポートレイト・イン・ジャズ』。スコット・ラファロ(b)とポール・モチアン(ds)と組んだ最強トリオでのもの。これが今のピアノトリオ流行の源か。


エヴァンスにももう一枚あり、ジェレミー・スタイグ(fl)とのカルテットで『ホワッツ・ニュー』。トリオで聴くことが多いエヴァンスだが、ここではとてもスリリングな演奏が楽しめる。


「枯葉」ばかりのベスト盤っていうなら、もっといっぱいあってとてもCDR1枚には入りきらない


時さえ忘れて

2008-04-14 | 音楽・CD
ブログの題名にしている「I Didn't Know What Time It Was(時さえ忘れて)」は、
たくさんのボーカリストが取り上げている名曲だ



I didn't know what time it was, then I met you
Oh, what a lovely time it was, how sublime it was too!
I didn't know what day it was, you held my hand
Warm like the month of May it was, and I'll say it was grand

僕は何もかも判らなくなっていた、そのとき君に会った
それは素晴らしいときだった、もうこれ以上ないほどに
混乱してなにも判らなくなっていたとき君が僕の手をとってくれた
五月のような暖かさを感じ、本当に素晴らしかった



曲の紹介はココを参照してもらいたい

有名なのはハスキーな声持ち主ペギー・リーの「ブラック・コーヒー」。
タイトル曲ももちろんいいが、ヴァースをスローで唄い始め、途中からアップテンポになるこの曲も最高。



伊藤君子はボサノバで唄っている。小曽根真のサポートも冴えている。



インストでは、チャリー・パーカーやレスター・ヤングもやっているが、
一番取り付きやすいのはソニー・クラークの「トリオ」かな。
ハイヒールで歩く女性の脚のジャケットで有名な「Cool Struttin’」のリーダーである。

本当は恋の歌なのだが、私は美味しいもの・素敵なものに出会ったときにもそんな気分になる


Horace Silver ベスト盤

2008-02-16 | 音楽・CD
最近ターンテーブル(といってもLPレコードじゃないからトレイか)に載る機会が増えたのは、ホレス・シルヴァー。

約50年前にファンキー・ジャズの伝道師としてブームを引き起こしたと言われている人。

サックスとトランペットの2管フロントで基本的なクインテットだが、キメが多い絶妙なサウンドを聴くことができ、
特にバッキングに廻ったとき煽りまくるシルバーがとてもいい
古いといえば古いが真っ当なジャズ、聴く度に「ジャズは格好いい」と思わせてくれる。
今持っているCDの中でキャッチーなヒット曲を繋いでマイ・ベスト盤を作ろう

さしあたり唯一のライブ盤でシルバーの語りがあり、足でカウントを取るところから始まる
『ドゥーイン・ザ・シング doin’ the thing』から
「フィルシー・マクナスティ FILTHY McNASTY」 11:22を最初にして

後は録音順に


『ホレス・シルバー&ジャズ・メッセンジャーズ AND THE JAZZ MESSENGERS』からは
「ザ・プリーチャー THE PREACHER」 4:16


『6ピーシズ・オブ・シルバー 6 pieces of SILVER』から「セニョール・ブルース SENOR BLUES」 6:59


『フィンガー・ホッピンFINGER POPPIN’’』から「スウィンギン・ザ・サンバ SWINGIN’ THE SAMBA」 5:15


『ブローイン・ザ・ブルース BLOWIN’ THE BLUES AWAY』から「シスター・セイディ SISTER SADIE」 6:15


『ホレス・スコープ HORACE-SCOPE』から「ニカの夢 NICA’S DREAM」 6:48


『ソング・フォー・マイ・ファーザー SONG FOR MY FATHER』からは、タイトル曲。 7:14

合計7曲48:09、今度ドライブに持っていこう。