恒例の朝日新聞 科学10大ニュースが12月26日発表されました。
2019年科学10大ニュース
ノーベル賞、ブラックホール撮影…今年の科学ニュースは
吉野彰・旭化成名誉フェローのノーベル化学賞受賞や、探査機「はやぶさ2」の
小惑星への着陸成功など、日本の高い科学技術力を裏付けるニュースに沸いた2019年。
10テーマを選び、今年の科学分野の話題を振り返ります。
・リチウムイオン電池 吉野氏ノーベル賞
・はやぶさ2 小惑星に着陸
・ブラックホール 撮影成功
・三つの台風 東日本に甚大被害
・グレタさん 温暖化対策
・女川原発2号機 新基準適合
・AI兵器に国際的な規範
・ゲノム編集 ルールづくり
・むかわ竜 学名に「カムイ」
・キログラムの定義を改定
このうち、管理人の興味?のある宇宙・天文ネタです。
はやぶさ2がリュウグウに着陸
日本の探査機「はやぶさ2」が、最大の任務だった着陸を2度成功させた。人工の
クレーターもつくって地下の砂を採取できたとみられる。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の津田雄一・プロジェクトマネージャは「想定を
はるかに超えた成果が得られた」と語った。
はやぶさ2は2月、小惑星「リュウグウ」に初めて着陸した。リュウグウの地表は
事前の想定を超える岩だらけで、そのままでは機体がぶつかって壊れかねない。
チームは時間をかけて安全な着陸手法を検討、事前に落とした目印を目標にする方法で
精密に着陸させることに成功した。
4月には、地表に人工のクレーターをつくる史上初の試みにも成功した。2度の着陸で、
地表だけでなく地下にあった砂や石も採取できたとみられる。地下の砂には生命に
欠かせない水や有機物が残っている可能性がある。
地球に持ち帰られれば、生命の起源の謎に迫ることができると期待されている。
11月、すべての任務を終え、地球に向けて出発した。来年末に帰還予定だ。砂や
石の入ったカプセルを豪州上空に投下し、その後、別の小惑星への探査の旅に出る
ことになりそうだ。
ブラックホールを初撮影
アインシュタインの一般相対性理論によって1世紀前に予言されながら、誰も見た
ことがなかったブラックホールの撮影に、日米欧などの国際研究チームが初めて成功し、
画像を4月に公開した。予言された通りの「黒い穴」で、宇宙の成り立ちの解明にも
つながると期待されている。
重力が極めて強いブラックホールは光すら吸い込むため、周囲を回る天体の動きから
間接的に存在が確認されていたが、直接観測されたことはなかった。
チームは2017年、南米・チリのアルマ望遠鏡など世界八つの電波望遠鏡を使い、
地球から5500万光年離れた銀河「M87」の中心にある巨大ブラックホールの撮影を試みた。
最大約1万キロ離れた望遠鏡のデータを合成することで、地球サイズの大きさの望遠鏡
のような解像度を出した。月面に置いたゴルフボールを見分けられるほどだった。
撮影したデータを約2年かけて解析することで、高温のガスを背景にしたブラックホールの
姿が浮かび上がった。
約350人の国際チームには、日本の約20人も参加した。データを画像として
復元する手法を開発するなどしたという。
東日本に相次ぎ台風 各地に暴風、豪雨被害
東日本に今秋、三つの台風が豪雨と暴風で甚大な被害をもたらした。
9月に千葉県や伊豆諸島を襲った台風15号は、コンパクトながら強風が特徴で、
多くの家屋の屋根が吹き飛んだ。千葉で全半壊した住宅は4千棟を超え、送電線を
支える鉄塔や電柱が倒れて大規模な停電が長期間続いた。
10月に東日本を縦断した19号は、記録的な大雨を降らせた。18都県の
103地点で24時間降水量の記録を更新。中小河川を中心に140カ所で堤防が
決壊した。総務省消防庁によると死者は80人超、床上・床下浸水した住宅は
3万4千棟に上った。その2週間後に21号も接近。再び大雨が降り、千葉県と
福島県で13人が犠牲になった。
気象庁によると、15号と19号が強い勢力を保って日本に近づいたのは、日本の
南海上の海水温が平年より1~2度高かったためだ。台風のエネルギー源となる
水蒸気が供給され続けたことで被害が拡大した。11月になっても6個の台風が発生。
これは統計開始以来、1964年と91年と並んで最多だった。フィリピンの東の
季節風が強く、積乱雲が渦をつくりやすかったという。
キログラムの定義を改訂
質量の単位「キログラム」の定義が5月、130年ぶりに改定された。これまでは
パリ郊外に保管されている「国際キログラム原器」という分銅が定義だったが、新たに
量子力学などに登場する光に関係する物理定数「プランク定数」を基に定めることになった。
国際原器は1888年ごろにつくられた。一緒につくられたものが日本など各国に配られ、
特に良好なものがパリ郊外の国際度量衡局の金庫に保管されてきた。摩耗や汚れが生じ
ないよう厳重に扱われてきたが、各国の原器と1億分の5キログラム、指紋一つ分ほど
重さがずれていることが判明。変動しない定義の導入が検討されていた。
新たな定義で管理の手間や誤差の心配はなくなる。改定では電流や温度の単位
(それぞれアンペア、ケルビン)なども改められた。
2019年科学10大ニュース
ノーベル賞、ブラックホール撮影…今年の科学ニュースは
吉野彰・旭化成名誉フェローのノーベル化学賞受賞や、探査機「はやぶさ2」の
小惑星への着陸成功など、日本の高い科学技術力を裏付けるニュースに沸いた2019年。
10テーマを選び、今年の科学分野の話題を振り返ります。
・リチウムイオン電池 吉野氏ノーベル賞
・はやぶさ2 小惑星に着陸
・ブラックホール 撮影成功
・三つの台風 東日本に甚大被害
・グレタさん 温暖化対策
・女川原発2号機 新基準適合
・AI兵器に国際的な規範
・ゲノム編集 ルールづくり
・むかわ竜 学名に「カムイ」
・キログラムの定義を改定
このうち、管理人の興味?のある宇宙・天文ネタです。
はやぶさ2がリュウグウに着陸
日本の探査機「はやぶさ2」が、最大の任務だった着陸を2度成功させた。人工の
クレーターもつくって地下の砂を採取できたとみられる。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の津田雄一・プロジェクトマネージャは「想定を
はるかに超えた成果が得られた」と語った。
はやぶさ2は2月、小惑星「リュウグウ」に初めて着陸した。リュウグウの地表は
事前の想定を超える岩だらけで、そのままでは機体がぶつかって壊れかねない。
チームは時間をかけて安全な着陸手法を検討、事前に落とした目印を目標にする方法で
精密に着陸させることに成功した。
4月には、地表に人工のクレーターをつくる史上初の試みにも成功した。2度の着陸で、
地表だけでなく地下にあった砂や石も採取できたとみられる。地下の砂には生命に
欠かせない水や有機物が残っている可能性がある。
地球に持ち帰られれば、生命の起源の謎に迫ることができると期待されている。
11月、すべての任務を終え、地球に向けて出発した。来年末に帰還予定だ。砂や
石の入ったカプセルを豪州上空に投下し、その後、別の小惑星への探査の旅に出る
ことになりそうだ。
ブラックホールを初撮影
アインシュタインの一般相対性理論によって1世紀前に予言されながら、誰も見た
ことがなかったブラックホールの撮影に、日米欧などの国際研究チームが初めて成功し、
画像を4月に公開した。予言された通りの「黒い穴」で、宇宙の成り立ちの解明にも
つながると期待されている。
重力が極めて強いブラックホールは光すら吸い込むため、周囲を回る天体の動きから
間接的に存在が確認されていたが、直接観測されたことはなかった。
チームは2017年、南米・チリのアルマ望遠鏡など世界八つの電波望遠鏡を使い、
地球から5500万光年離れた銀河「M87」の中心にある巨大ブラックホールの撮影を試みた。
最大約1万キロ離れた望遠鏡のデータを合成することで、地球サイズの大きさの望遠鏡
のような解像度を出した。月面に置いたゴルフボールを見分けられるほどだった。
撮影したデータを約2年かけて解析することで、高温のガスを背景にしたブラックホールの
姿が浮かび上がった。
約350人の国際チームには、日本の約20人も参加した。データを画像として
復元する手法を開発するなどしたという。
東日本に相次ぎ台風 各地に暴風、豪雨被害
東日本に今秋、三つの台風が豪雨と暴風で甚大な被害をもたらした。
9月に千葉県や伊豆諸島を襲った台風15号は、コンパクトながら強風が特徴で、
多くの家屋の屋根が吹き飛んだ。千葉で全半壊した住宅は4千棟を超え、送電線を
支える鉄塔や電柱が倒れて大規模な停電が長期間続いた。
10月に東日本を縦断した19号は、記録的な大雨を降らせた。18都県の
103地点で24時間降水量の記録を更新。中小河川を中心に140カ所で堤防が
決壊した。総務省消防庁によると死者は80人超、床上・床下浸水した住宅は
3万4千棟に上った。その2週間後に21号も接近。再び大雨が降り、千葉県と
福島県で13人が犠牲になった。
気象庁によると、15号と19号が強い勢力を保って日本に近づいたのは、日本の
南海上の海水温が平年より1~2度高かったためだ。台風のエネルギー源となる
水蒸気が供給され続けたことで被害が拡大した。11月になっても6個の台風が発生。
これは統計開始以来、1964年と91年と並んで最多だった。フィリピンの東の
季節風が強く、積乱雲が渦をつくりやすかったという。
キログラムの定義を改訂
質量の単位「キログラム」の定義が5月、130年ぶりに改定された。これまでは
パリ郊外に保管されている「国際キログラム原器」という分銅が定義だったが、新たに
量子力学などに登場する光に関係する物理定数「プランク定数」を基に定めることになった。
国際原器は1888年ごろにつくられた。一緒につくられたものが日本など各国に配られ、
特に良好なものがパリ郊外の国際度量衡局の金庫に保管されてきた。摩耗や汚れが生じ
ないよう厳重に扱われてきたが、各国の原器と1億分の5キログラム、指紋一つ分ほど
重さがずれていることが判明。変動しない定義の導入が検討されていた。
新たな定義で管理の手間や誤差の心配はなくなる。改定では電流や温度の単位
(それぞれアンペア、ケルビン)なども改められた。
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