TMA講師代表:個人研究
最近、就活の世界では、最優良の北陸銀行の評判が悪い。それには、このブログに一端の責任があると思う。しかし、就活生が楽して、老後も安泰な、安定した優良企業にさえはいれば、もうけものという親の不勉強の影響を受けているからだ。親の世代は、終身雇用、安定した年金の制度の恩恵を受けているから、優良企業へのもたれかかりが楽だ、得するという人生観に満たされている。
そこで、県内かせいぜい金沢くらいに店舗のないT銀行とか、D銀行の人気が強まっている。信金は、銀行よりレベルが低い、と思っているのも、T銀行、D銀行の人気を高めている。まず、北陸銀行は、幕末から蝦夷の地の移住し、殖産に励んだ「越中組」が、北海道で成功したので、北海道に大きな営業資産がある。そのため、北海道の銀行と提携し、持ち株会社である「ほくほくフィナンシャル」の参加にある。ランクは、メガバンク3行、りそな銀行の次の都市銀行という格の違いがある。単体の北陸銀行の保有している預金残高は、T銀行、D銀行とは、桁数が違う。
さて、ここで問題です。富山県の人口は、統計学からすると近い将来のは80万人に20%減少します。このような厳しい経営環境に耐えられるのは、経営資源である金融機関としての格付けと内部人材を伸ばす人事部の力です。T銀行、D銀行は、地域金融の限定すれば、経営者は優良ですが、表に出にくい本店人事部の総合力では、格段の差異があります。
最近、T銀行、D銀行は、株式市場に上場しました。流通する株式の総数が少ないので、高い水準で取引されています。それに反し、「ほくほく」は130円台に低迷しています。それで、T銀行、D銀行の就活生の人気は高いのですが、少し勉強している人ならば、株式の上場は現在の経営陣には、多額の利益を生み出すのですが、将来的には、企業買収の対象として、まな板に載せられたことになります。つまり、ごく最近、T銀行や、D銀行に入行したひとが、役職の年齢の達したとき、買収される側の銀行になるわけです。その時、預金残高、融資残高の大きい方が小さい方を吸収する構造になります。だから、例えば、富山大学の経済学部の就活生なら、T銀行、D銀行はレベル的には手ごろなのですが、30年後、50年後となると、県域内の銀行は企業買収の対象となりやすい銀行でもあるわけです。すると、県内金融に貢献したいとなると、信用金庫が最適となります。金沢星稜大学は、信金への就業をとても重視しています。男子学生は、北陸銀行ではムリなので、男子にも信金への就業を勧めておられます。北陸銀行は、金沢大学からの採用に全力を尽くされています。銀行は、行内の派閥が学閥の同窓会の形をとるので、富山大学経済学部の男子は、全国どこにもある信金に注目するべきでしょう。
TMAの富山大学寄付講座では、富山信金、高岡信金をお招きします。5月25日、6月1日に、経営陣の講義があります。中小企業の支援に特化した地域金融機関である信金こそ、国策としての地方再生の要となります。