富山マネジメント・アカデミー

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伏木陸海陸のワーカーたちが凄すぎる

2018年09月23日 | Weblog

伏木陸海陸の政治トップの国会議員や、企業役員は、全国水準ではない。ダイヤモンド社の特別編集員で、富山在住の方に伺うと、「週刊ダイヤモンド社」の取材の対象となる企業は、富山では1社もない、とのことである。国際的にみたら、富山に本社のある企業は、すべてマイナーリーグ、ローカルプレイヤーである。世界市場における中小企業である。しかし、不思議な産業集積があり、人的なネットワークがある。それは、高校の同窓会であり、部活つながりである。その典型のうち、称賛できるのは、伏木陸海陸のワーカーたちである。ユーザーにヒアリングしたり、現地視察、TV・新聞報道によると、彼らの物流の具体的な現場における磨いたテクニックは、ただものではない。素材ガラスは製造過程の公害のため、中国に発注し、伏木富山港で陸揚げされ、通関、保税倉庫に納められる。ガラスを出来るだけ割らなように、オープン・トップのコンテナーを使用し、クレーンで上から吊り上げ、ガラス輸送専用のトラックに積み替える。こうしてアルミ枠をつけて、全国に出荷される。さて、このような細心の技は、高校で、どんな教育を受けた人材ができるのか?その人材育成の基盤は、高校野球にある。その優秀選手を雇用し、社会人野球の名門といわれる伏木陸海陸のチームができ、全国都市対抗に出場し、東京ドームで物流企業としては珍しい強豪として維持されている。野球で養われた風を読み切る感性がないと、オープン・トップのコンテナーからのデバンニングはできない。吊り上げて、受け手であるトラックに積み替える作業である。ガラス輸送が得意な輸送企業は、資本的には別の企業である。ワーカーたちは、ユニホームの違いをこえて連携プレーができる。こうした物流オペレーターによる県内の横持物流のスムージング、悪天候でも、後工程の流れに合わせる根性と知恵、これが富山湾岸に集まっている。高校野球の文化は、県内の横持物流のスムージングに寄与している。

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