まともな人材を確保できない企業には、問題がある。そのような企業へ、Uターン、Jターンを呼び掛けても、首都圏、関西圏、中京圏で相手にされない「負け組」を呼び込むと、負の連鎖がおこる。富山県庁という地方自治体が責任をもてるのは、県立高校、県立大学の新卒に対する雇用の見届けである。人材不足をわめく企業は、概して社風が良くない。市場から淘汰される企業へ、大都市圏のチャンスをつかめないレベルの人材をお世話してもどうにもならない。それよりも、県として、「職務履歴」のある方が生涯賃金は不利にならないように、「県債」を活用するなりして、ピンポイントのUターン、Jターン市場の育成に取り組むべきだ。すでに、北陸銀行がこの分野では先覚者であるが、大手企業での中途退職、郷土企業での退職金を考えると、「県債」を活用した仕組みを精密に制度設計することである。
大部分の基層自治体は、固定資産税を入りを受け身で待つ。産業団地を経営するなど、能動的に税収を取りに行く自治体の経営者は少ない。旧式の農民の思想は、作物の収穫を待つという天に祈る受け身である。さて、農業用地は、制度上では、固定資産の税率が低い。定置網も同様に固定資産の税収効果が期待できない。そのために、産業団地の形成と企業の呼び込みが、自治体の財政基盤を強めることになる。その場合、突然、その地方に何の縁もない企業が飛び込んでくる例は少ない。「マテリアル・フロー」の必然性がある。富山市の薬業や、先端電子部品の産業が、新規に工場を新築する事例が持続するには、原料から部材の流れにかなっているからだ。さて、いよいよ本格的に財政基盤の弱りが自覚された魚津市の場合を主題に考えてみる。「そもそも論」で恐縮であるが、中山間部は、市街地、住宅地と隔離された製造の現場として、見直されている。新幹線の黒部駅から車で60分以内、山間部の小水力発電が可能、多少に臭気、騒音、製造機密の保持が可能であることだ。さらに、青海のデンカの合成ゴムを原料とする成型など「マテリアル」フローを考えること、さらには、高度な国土の防衛のために、僧ヶ岳の山岳部の機密性確保が可能な条件を活用することである。魚津の特色は、中山間部と町とは、高低差はあるが、時間距離は短い。だから、エンジニアが次世代の子供を育てるためのデザイン住宅群、(アパートが絶対にダメ)、そこに公共Wi-Fi、さらにはスパ施設があると良い。魚津からは、若い世代には、婦中のファボーレは劇的に近い。魚津の「労災病院」で生まれるより、富山県立中央病院で生まれるほうが、赤ちゃんもカッコイイではないか。「舟橋村」の知恵を学んで欲しい。それには、市政をあずかるものは「富山新聞」を熟読するとよい。それと、ゼンリンの住宅地図をデータベースとして、固定資産税、住民税の担税力の経年の変化を丁寧に調べるとよい。とまあれ、ゴルフ場は、立派な新産業のファクトリーに転身できる。会員権の保有者になかには、産業のマテリアル・フローが見える人的資産がいるはずだ。
ケーブルTVに加入したお陰で、家内は、テレ朝の番組を良く見るようになった。読売TV、日テレ系統では、ありえない池上色調のニュース解説である。このブログでは、池上色調は、北朝鮮寄りであることを論じたことがある。彼は、公平に見せながら「安倍政治」「自民党政治」「公明党の政権与党参加」を嫌悪する勢力を代弁している。良き批判者ならまだしも、野党のずさんな主張を公平を装いながら読者をはめていく。世論誘導の手品師である。「統計」の問題は、すでにプロの世界では、日本経済の実勢が大きく、「統計」が過小評価されていることは誰でも知っていることである。「国民経済計算」の専門雑誌でも、IT投資と研究開発投資の産業連関諸表における波及効果が計算できないという理由で、昭和末期の計算式を平成年間、実態が反映できる計算式に改めたことは、経済学者の誰でも知っている。「安倍政治」の翼賛のためというよりも、「中国元」の過大評価を是正するために「日本円」のファンディメンタルを実勢と合致させたことである。経済学の世界では、日本の官庁統計は、省庁別にバラバラで相互矛盾がある。可能な限り国家統計局に一元化し、相互矛盾のない修正のプロセスに進化する途上にある。たまたま、「安倍政権」の期間、「電子マネー」が普及し、この面でも、過去の日銀券発行残高で表現される「通貨流通量」だけの統計経済では、実体が過小評価されるという「統計が呼び込むデフレ心理」「リスク意識」が、企業の膨大な内部留保の主原因となっていることもプロは見抜いている。池上色調の世界史論、経済論は、昭和期の左翼系の大学4年卒程度の学生の学力限界である。企業人でも、彼の信者は多い。日本は質の高い経済社会として、さらに高度化して発展している。新生児の両親の学力、学歴は、極めて高い。大学の時代は終わり、大学院の時代へと進化している。スマホという超小型のPCを使いまわせる家庭が消費の主力である。そういう経済文化の世代が安倍晋三、象徴天皇制を安定的に支持している。この夏の参議院選挙にむけて、テレ朝の池上色調には、富山人は染まらず、日本は勝利の王道を歩んでいる。日本は、アニメのお陰で、海外に良いお友達をえることに成功した。現代日本を嫌うのは朝鮮半島の定住民だけである。