王が宴会を開くために世界中にふれを出して、咲き誇る花のうち最も美しい花を持って来る者でなければ、大広間に入らせないと伝えた。そこで幾千もの人々が、それぞれ花の中の女王と思われる花を持って王宮に押し寄せた。しかし、彼らはみな、入ることができなかった。ある者は迷信の「ベラドンナ」を、ある者は見せびらかしの「けし」を、またある者は自分を義とする「毒にんじんの花」を携えていた。しかしこれらは王の愛される花ではなく、それを持って来た者は、真珠の門から外に閉め出された。
私のたましいよ。おまえはシャロンのサフランをつんだか。おまえは谷のゆりの花を一時も離さず身につけているか。それなら、天国の門に着く時、その真価を知るであろう。なぜなら、花のうち最上のその花をただ見せただけで、門番は戸を開くからである。シャロンのサフランを手にしているならば、おまえは神ご自身の御座まで進むことができる。天国にさえ、その輝かしい美にまさるものはなく、楽園に咲き誇るすべての花の中にも、谷のゆりの花に比べることのできるものはないからである。
私のたましいよ。カルバリの血に染められたバラを信仰によって手に取り、愛によってそれを身につけ、主との交わりによってそれを保ち、日ごとの配慮によってそれをおまえのすべてとせよ。そうすれば、すべての祝福にまさる祝福、夢にも思わぬ幸福を受けるであろう。
イエス様。とこしえに私のものとなってください。私の神、私の天国、私のすべてとなってください。