こんにちは/こんばんは。
今日はまず、Gledilega paska! です。グレージィレーガ・パウスカと読みますが、Delightful Easterというような意味の復活祭の挨拶言葉になります。今日、20日が復活祭の日曜日。日本ではまだまだ浸透度が少ないでしょうが、復活祭はキリスト教文化圏ではクリスマスと並ぶメジャーな祭日です。
ちなみにユリウス暦を用いている東方の正教会とは、毎年この復活祭の日にちが異なるものなのですが、今年は例外で私たち西方教会も東方教会も同じ4月20日が復活祭の主日(日曜日のこと)となります。

Gledilega paska!
Pic by Me
復活祭に至る一週間は「聖週間」と呼ばれる特別な週で、キリストの十字架への途を偲ぶ時とされています。キリストが弟子たちと最後の晩餐を取ったとされる木曜日、そして十字架につけられた金曜日の両日は祝日です。
この「聖週間」(「せいしゅうかん」と打つと「性習慣」が第一に現れるのは毎年のご愛嬌 *^^*)ですが、英語ではHoly Weekとまんまなのですが、アイスランド語ではDymbilvikaディンビルヴィーカと呼ばれます。Dymbillと vika(週)の二語の連結語なのです。Vikaは「週」なのですが、dymbillの方は何か?というと、実はそれが何かはっきりとはしていないようです。
Dymbilvikaという言葉は非常に古い言葉で13世紀の書物に初めて確認されています。ただ学者は「さらに古くから使われていた可能性はもちろんある」としています。
一番の定説は、聖週間にはキリストの苦難を偲ぶため、教会の鐘が鳴らされなかった、もしくは響かないように「ミュート」された、というもの。dymbillはそのミュートのための道具もしくは方法とされます。
ある説では、鐘が響かないように布で包んだ状態の鐘がdymbillとされますし、また類似の説は鐘の中にある振り子の「木製」のものがdymbillであるとします。

レイキャビク市内ハウテイグス教会の鐘
Myndin er ur kirkjan.is
また別の説ではdymbillを、鐘の代わりに使われた木製の楽器であると主張し、さらに別の説は教会の中の床に立てれた大きな燭台だとします。この週には教会のキャンドルも消されたことからそのように考えらたようです。
何年か前にこのdymbilvikaについて書いたことがありますし、興味ある方はそちらも参照してみてください。
教会の鐘がミュートになる時...?
このことについてそんなに書くつもりはなかったのですが、今回思い出したので、また取り上げてみました。ザックリ解説ですみません。でもあまり詳しくやられてもねえ。
毎年使う言葉なのにアイスランド人自身が何のことかわかっていない言葉もあるんだ! というのは面白い点です。
とにかく週前半はともかく、「聖」木曜日と「聖」金曜日は確かに街中も普段よりはずっと静かな気がします。いや、それはウソだな。ワタシは街中には行っていないのでわからない。車で周囲を見た限りでは、交通量も少ないし静かな気がします。
なぜ街中に出ていないかというと、引き篭もり老人だから。ではなくて、ここのところ超忙しかったのです。その主な理由はひとつの動画を作っていたからです。聖木曜日と聖金曜日は休日、と書きましたが両日とも私は早朝からせっせとお仕事していました。
そうなんです。動画作りは仕事関連。私と新しく相棒になったアーニー牧師が責任を持っている英語集会のプロモートビデオを作っていたのです。たった5分ほどの短いものですが、そういうビデオは作ったことがなかったのです。

今日(19日)のモルグンブラウジィズ紙の一面
Myndin er ur mbl.is
コロナの全盛時には教会の集会の動画を毎週作っていたので、動画作りそのものは初めてではないのですが、教会の集会とかの画像はそこにいて同じ対象を撮るだけ。それを少し角度を変えたり、ズームしたりして、変化はつけますが単純であることに変わりなし。
そこから派生してキリスト教の「布教」(なんかイヤな言葉)のメッセージ動画も作っていたことがあるのですが、これもカメラの前で喋るだけの超絶シンプルもの。動画編集なんてiMovieで十分でした。
でも今回はたった5分とはいえ、画像を重ねたり、プライバシー保護用に部分的にぼかしをかけたりする必要があったので、iMovieの兄貴格のFinalCutProX(FCPX)を使うことに。
実はですねえ、持っていたのですFCPX。コロナ時に「映像クリエーター」気取りで購入したのですが、その後宝の持ち腐れ。正直言って、六十代後半の翁にはあれはかなりしんどい。
うかつに余計な操作をしてしまうと、作業画面がまったく違うものになったりして。それはあり得るけど、問題はどうしたらもとの画面に戻れるのかわからない。そこで、YouTubeに助けを求める、みたいなことの繰り返しになりました。
FCPXはやはりきちんと講習を受けて使う方がいと思います。ネットでも無料のチューションはたくさんありますが、秩序立てて習った方が結果として効率的かと。
まあ、そういうわけでかなり集中してこの作業に没頭したわけです。正直言って、キリストの苦難の道のりよりもFCPXの扱いが心を占める一週間となってしまいました。

アイスランドでは復活祭といえばチョコのイースターエッグ
Myndin er ur Facebook af Noi Sirius
あ、そうそう。編集だけではなくて、撮影も結構時間取られました。編集しながら「この部分はこういう画材があった方がいい」とかわかってくるんですよ、一丁前に。で、その部分の撮影。
難しくはないんですけど、人物が必要なこともあるので面倒な部分はあります。そう「人物」なんですけど、一番の問題点はそれなんです。私たちの集会は難民の人が多く、いろいろな事情から「顔出し」できない人ばかりなのです。
でもたった5分とはいえ、集会の紹介する動画で人が出てこない、というのは致命的。サクラを集めるのが常套なのでしょうが、そこまでしているゆとりがない。というのが一番の苦労でした。
なんとかそれっぽい画をつなげ終えました。最後はBGM。久しぶりにニコニコモンズが役に立ちました。毎月何百円か払い続けてましたからね。元は取らないと。
アーニー牧師は「Amazing Graceがいいんじゃないですか?」若いのにありていだな。いかにもじゃないか、Amazing Graceなんて。でも結局それにしました。アコースティックの良いアレンジがニコニコにあったので。
ただ動画の後半部は、ニコニコで見つけたオリジナルのピアノ曲にしました。すごくいい曲で気に入りました。「おゆひよこ」さんというクリエーターの方のYellow starという作品。
視聴可能です。「おゆひよこ」さんのサイト
そしてめでたく完成しました。出来栄えは... まあ、教会の動画だな、というのはありますね。昨今のショートビデオのような奇想天外な要素はまったくありません。視聴数を得るとか、そういう目的ではないからね、もともと。
恥ずかしい出来ではないと思います。二、三、直したいと思うところはありますし、プロの映像と比較したらからぜんぜん質が違いますが。
ただ良い点もあります。今回の動画、一銭もかからずできました。外部からサービスを買ったら相当な支出になると思います。コロナ時に結構いろいろな小道具を買ってましたから、今回は出費なし。
その動画をお披露目したいのですが、今回はまだFacebookにしか投稿していないので、Facebookアカウントをお持ちの方限定になります。面白いものではないですけどね。念を押しておきますが、教会の活動紹介ですからね。へへ
というわけで、映像クリエーターのトーマでした。また次回、お目にかかります。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
今日はまず、Gledilega paska! です。グレージィレーガ・パウスカと読みますが、Delightful Easterというような意味の復活祭の挨拶言葉になります。今日、20日が復活祭の日曜日。日本ではまだまだ浸透度が少ないでしょうが、復活祭はキリスト教文化圏ではクリスマスと並ぶメジャーな祭日です。
ちなみにユリウス暦を用いている東方の正教会とは、毎年この復活祭の日にちが異なるものなのですが、今年は例外で私たち西方教会も東方教会も同じ4月20日が復活祭の主日(日曜日のこと)となります。

Gledilega paska!
Pic by Me
復活祭に至る一週間は「聖週間」と呼ばれる特別な週で、キリストの十字架への途を偲ぶ時とされています。キリストが弟子たちと最後の晩餐を取ったとされる木曜日、そして十字架につけられた金曜日の両日は祝日です。
この「聖週間」(「せいしゅうかん」と打つと「性習慣」が第一に現れるのは毎年のご愛嬌 *^^*)ですが、英語ではHoly Weekとまんまなのですが、アイスランド語ではDymbilvikaディンビルヴィーカと呼ばれます。Dymbillと vika(週)の二語の連結語なのです。Vikaは「週」なのですが、dymbillの方は何か?というと、実はそれが何かはっきりとはしていないようです。
Dymbilvikaという言葉は非常に古い言葉で13世紀の書物に初めて確認されています。ただ学者は「さらに古くから使われていた可能性はもちろんある」としています。
一番の定説は、聖週間にはキリストの苦難を偲ぶため、教会の鐘が鳴らされなかった、もしくは響かないように「ミュート」された、というもの。dymbillはそのミュートのための道具もしくは方法とされます。
ある説では、鐘が響かないように布で包んだ状態の鐘がdymbillとされますし、また類似の説は鐘の中にある振り子の「木製」のものがdymbillであるとします。

レイキャビク市内ハウテイグス教会の鐘
Myndin er ur kirkjan.is
また別の説ではdymbillを、鐘の代わりに使われた木製の楽器であると主張し、さらに別の説は教会の中の床に立てれた大きな燭台だとします。この週には教会のキャンドルも消されたことからそのように考えらたようです。
何年か前にこのdymbilvikaについて書いたことがありますし、興味ある方はそちらも参照してみてください。
教会の鐘がミュートになる時...?
このことについてそんなに書くつもりはなかったのですが、今回思い出したので、また取り上げてみました。ザックリ解説ですみません。でもあまり詳しくやられてもねえ。
毎年使う言葉なのにアイスランド人自身が何のことかわかっていない言葉もあるんだ! というのは面白い点です。
とにかく週前半はともかく、「聖」木曜日と「聖」金曜日は確かに街中も普段よりはずっと静かな気がします。いや、それはウソだな。ワタシは街中には行っていないのでわからない。車で周囲を見た限りでは、交通量も少ないし静かな気がします。
なぜ街中に出ていないかというと、引き篭もり老人だから。ではなくて、ここのところ超忙しかったのです。その主な理由はひとつの動画を作っていたからです。聖木曜日と聖金曜日は休日、と書きましたが両日とも私は早朝からせっせとお仕事していました。
そうなんです。動画作りは仕事関連。私と新しく相棒になったアーニー牧師が責任を持っている英語集会のプロモートビデオを作っていたのです。たった5分ほどの短いものですが、そういうビデオは作ったことがなかったのです。

今日(19日)のモルグンブラウジィズ紙の一面
Myndin er ur mbl.is
コロナの全盛時には教会の集会の動画を毎週作っていたので、動画作りそのものは初めてではないのですが、教会の集会とかの画像はそこにいて同じ対象を撮るだけ。それを少し角度を変えたり、ズームしたりして、変化はつけますが単純であることに変わりなし。
そこから派生してキリスト教の「布教」(なんかイヤな言葉)のメッセージ動画も作っていたことがあるのですが、これもカメラの前で喋るだけの超絶シンプルもの。動画編集なんてiMovieで十分でした。
でも今回はたった5分とはいえ、画像を重ねたり、プライバシー保護用に部分的にぼかしをかけたりする必要があったので、iMovieの兄貴格のFinalCutProX(FCPX)を使うことに。
実はですねえ、持っていたのですFCPX。コロナ時に「映像クリエーター」気取りで購入したのですが、その後宝の持ち腐れ。正直言って、六十代後半の翁にはあれはかなりしんどい。
うかつに余計な操作をしてしまうと、作業画面がまったく違うものになったりして。それはあり得るけど、問題はどうしたらもとの画面に戻れるのかわからない。そこで、YouTubeに助けを求める、みたいなことの繰り返しになりました。
FCPXはやはりきちんと講習を受けて使う方がいと思います。ネットでも無料のチューションはたくさんありますが、秩序立てて習った方が結果として効率的かと。
まあ、そういうわけでかなり集中してこの作業に没頭したわけです。正直言って、キリストの苦難の道のりよりもFCPXの扱いが心を占める一週間となってしまいました。

アイスランドでは復活祭といえばチョコのイースターエッグ
Myndin er ur Facebook af Noi Sirius
あ、そうそう。編集だけではなくて、撮影も結構時間取られました。編集しながら「この部分はこういう画材があった方がいい」とかわかってくるんですよ、一丁前に。で、その部分の撮影。
難しくはないんですけど、人物が必要なこともあるので面倒な部分はあります。そう「人物」なんですけど、一番の問題点はそれなんです。私たちの集会は難民の人が多く、いろいろな事情から「顔出し」できない人ばかりなのです。
でもたった5分とはいえ、集会の紹介する動画で人が出てこない、というのは致命的。サクラを集めるのが常套なのでしょうが、そこまでしているゆとりがない。というのが一番の苦労でした。
なんとかそれっぽい画をつなげ終えました。最後はBGM。久しぶりにニコニコモンズが役に立ちました。毎月何百円か払い続けてましたからね。元は取らないと。
アーニー牧師は「Amazing Graceがいいんじゃないですか?」若いのにありていだな。いかにもじゃないか、Amazing Graceなんて。でも結局それにしました。アコースティックの良いアレンジがニコニコにあったので。
ただ動画の後半部は、ニコニコで見つけたオリジナルのピアノ曲にしました。すごくいい曲で気に入りました。「おゆひよこ」さんというクリエーターの方のYellow starという作品。
視聴可能です。「おゆひよこ」さんのサイト
そしてめでたく完成しました。出来栄えは... まあ、教会の動画だな、というのはありますね。昨今のショートビデオのような奇想天外な要素はまったくありません。視聴数を得るとか、そういう目的ではないからね、もともと。
恥ずかしい出来ではないと思います。二、三、直したいと思うところはありますし、プロの映像と比較したらからぜんぜん質が違いますが。
ただ良い点もあります。今回の動画、一銭もかからずできました。外部からサービスを買ったら相当な支出になると思います。コロナ時に結構いろいろな小道具を買ってましたから、今回は出費なし。
その動画をお披露目したいのですが、今回はまだFacebookにしか投稿していないので、Facebookアカウントをお持ちの方限定になります。面白いものではないですけどね。念を押しておきますが、教会の活動紹介ですからね。へへ
というわけで、映像クリエーターのトーマでした。また次回、お目にかかります。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
>映像クリエーターのトーマさん、見ました。わかりやすいしいい映像でした。アメージン... への返信
いつもコメントありがとうございます。
また動画を見ていただいたようで、そちらも感謝いたします。
はい、次も、というか、次はもう少し面白味のあるものを作れたらなあ、と思います。応援お願いいたします。m(_ _)m