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レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

サッポロ北街ひとり日誌 (2) – 旅路のひとり飯し

2013-06-21 05:00:00 | 日記
日本のテレビを見ているといかに日本人が「食」に関心を持っているかを認めざるを得ないでしょう。旅番組(「旅」も重要関心事項のひとつですね)でのご当地名物はもちろんのこと、朝昼のバラエティ番組でも料理コーナーのないものはないようです。

そういうものを見ていると、食べることは旅の醍醐味のひとつだと納得させられますし、自分も旅に行ったら「食べ歩きしよう」という気にさせられます。

ところがです。実際に私は今、札幌というまさにひとつの「食の宝庫」に滞在しているのですが、その実態は「食べ歩き」にはほど遠いものがあります。

もちろん食べたいものがない、などということではありません。問題はその前段階にあります。哀しいかな、私はひとりで食事をするということが得意でないのです。というかどのように振る舞えばよいかよくわからないのです。

晩酌をしながら肴をつまむ、ということではなくて、純粋に食事を取るということに関していうならば私は非常に早食いの方でしょう。自宅で子供に食事を出してあげる時などでも、私は後から食べ始めて先に食べ終わります。食べることに専念してしまうからです。

今、滞在しているホテルでは朝食がバイキングスタイルで出ます。和洋食とサラダバーが付いていて、自分の気分で好きなものをその場で選べます。すごいごちそうではありませんが、十分に良い食事です。

で、朝食時には友達同士で旅に来ているゲストたちはもちろん和気あいあいとおしゃべりやその日の相談をしながら食事をします。明らかに出張と分かるサラリーマンの方は新聞を読んだりしがら、それでもさっさとたいらげていきます。

私は休暇で来ているのですが連れはいませんし、この間の立ち振る舞いにつて考え込みそうになることがあります。こういう場で新聞を広げるのは角が立つようでいやですし、かといって他には食べることしかありません。

しかし、食べることに専念してしまえば席について10分しないうちにご馳走様になってしまい、風情がありません。そこでなんとなく食べるスピードをスローダウンしながら、よくよく食事を味わっているかのような、何か深淵なことを考えてるかのようなフリをするようにしています。

ホテルの朝食では原則和食をいただいており、特にアイスランドではなかなか食べられない納豆を食すのを楽しみにしています。ですが、このような「ひとりで味わう風情」の中で納豆をかき混ぜていると、なんとなくあのイケメンの天才物理学者をイメージしてしまうのです。彼も孤高のイメージで納豆を食べていますから。

しょぼいおじさんがどういうイメージでひとり納豆を食べているのか、周囲に見えたらそれこそ「実にバカバカしい」と言われるでしょうネエ。

常宿での朝食でさえこれほど苦労してしまうワタシですから、夕食の割烹やステーキハウスなど望むべくもありません。こういうことを自然に楽しんでこなせる人もいるんでしょうが、この点ではワタシは明らかに貧乏くじ組のようです。

結果、毎晩の夕食はデパチカで買った総菜をホテルの自室でつつきながらの晩酌となります。幸いテレビは人を選ばないし。

っていう風に書くと、何か世をはかなんでいるかのように聞こえるかもしれませんが、そんなことでもないのです。デパチカ生活は楽しいものですし、テレビ相手の晩酌も味気ないわけではありません。

ただ、自分とは違う風にできる人もいるのだろうなあ、という憧れ...?(*^^*)



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コメント
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