教えて!TOSHIさん:ブログ版

ライブハウス<T☆ROCKS>のオーナーTOSHIによる、音楽や音楽以外・・のお話!

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小田急相模原ライブハウス <T☆ROCKS>のオーナー「TOSHI」です。 音楽の話、音楽以外の話・・などなど色々!HPの 「教えて!TOSHIさん」も更新中! t-rocks@jcom.home.ne.jp

弦楽器、色々

2013-04-08 | 音楽的アドバイス

主に弦楽器の新品、中古、また、高価な楽器、安価な楽器・・・の違いについて話してみようかなと思います。

安くていい楽器なら一番いいじゃんって思うけど、やはりそれなりのメリット、デメリットはある場合も多い。

まず、中古ね。ヘタリやすい部分は年数変化によって当然ヘタっている。ポッド(ボリュームノブとかのこと)、

ジャック、ペグ、はガリが出たり、接触不良、スムースに回らない・・・とかはあってもおかしくない。

ただ、こう言った部分は交換すればすぐ直るので、そのために安価で売っているなら買いだね。

次に傷、これは直しようがない・・・こともないけど、結局お金がかかる。塗装をやり直すとかだと結構かかるので、

傷はもう目をつぶったほうがいいかもね。

次は重さ。これもちょっとどうしようもない。重量は気にする人と気にしない人がいるが、これは人それぞれなので

人によって重要度が違うね。ちなみに俺は4弦ベースは4.2kgまでが上限。それ以上は絶対に買わない。

持つたびに気になるのでね。気にしない人はまったく気にしないけどね。

そしてちょっと厳しいのが、ネックの反り。トラスロッドがどの程度効くのかはしっかり聞いておくに限る。

ロッドですぐ直るのはもちろん問題ないけど、ありがちなのは、ロッドはまだ余裕があるけど、いざ回したら、

ローフレットで逆反り、ハイフレットでネック起きって現象の楽器。これは弦楽器の構造上よくあるケース

なんだよね。でも結局、普通に弾けるなら問題はない。

ただ、ロッドで直らない場合は、ヒーターとかフレットのすり合わせなどでつじつまを合わせるしかないので

これまたちょっと手間がかかる。なのでネックに問題ありの場合はやや厳しいと言わざるえない。

ただ、例外として、全体にやや順反りでロッドはいっぱいに回し切っているのでこれ以上、直せない、と

言う楽器でも、使い方によってはOKな場合もある。ベースの場合、通常45から105の弦がレギュラー

チューニングで張ってある。けど、俺の場合、自分のバンドが半音下げ、尚且つ使うゲージは45から100の

弦、だったりすると当然ネックにかかるテンションはやさしくなるので、コンディションが変わってまっすぐに

なる場合もある。ま、これは勘でしかわからないから絶対とは言えないけど。

 

では新品についても書いてみよう。

新品なら何一つ問題ないんじゃ・・・って思うかも知れないけど、たまにあるんだよ。

さすがにコントロール類にガリがあることは皆無だと思う。

不具合の可能性としては、安価な楽器にありがちな、フレットの端の処理の甘さ。安いってことは

当然コストカットをしているわけで、それが「メーカー直だから」などの理由ならいいけど、「作業内容に手を

抜いているから」って理由も多いので、そうなると、丁寧に処理をしている手間暇はかけられないってことになる。

フレットの端が飛び出していると、グリスが出来ない。また、処理の問題だけでなく、工場出荷時から時間が経つと

木で出来ているネックが縮んで金属で出来ているフレットが飛び出してしまう・・・って場合もある。

その場合は、買うときに「フレットを削りなおしてください」って楽器屋に言って構わないからね。

新品買うなら当然言っていい権利。「手に引っかかる」って言えばいい。

あとネックもおかしければその場で直してもらおう。

他は、これはもう仕方ないんだけど、例えば中古で10年以上前の楽器だと購入後にネックが異常に曲がる・・・って

ことはおきにくい。なぜなら年数変化がすでに起こりにくい状態になっているから。

これが新品だとまだ動く可能性が十分にある。こればかりは高価な物を買っても動くネックはある。

高価な方が、反りに強いネック材を使っていることが多いけど、あくまで「多い」だけだ。絶対はない。

ただ、これも時間が経って、尚且ついつも同じ弦、コンディションで使っていればだんだん安定してくる。

早ければ1か月、まあ1年もすればそれほど頻繁にロッドをいじらなくて大丈夫なようにはなるけど、ま、

日本は四季があるからね。厳密には一年中ネックは多少は動いているのかもね。弦に関しては張ったばかりの

ころはテンションが強く、だんだん弾力をなくしてくるので、張り立てはこれまた多少ネックに負担が多くかかる。

この場合は、ロッドを回すより、ブリッジでの弦高の上げ下げだけでまかなえることが多いと思う。

また、安価な楽器の場合、先ほどのコストカットの話になるが、電気系統の配線も雑な場合も多い。

買ってしばらく使っているうちに音が出なくなったりするアレだ(笑)。ピックアップが壊れる可能性はほとんどなく、

ハンダ不良などで配線が外れる場合がとても多い。またジャック部分のネジが緩んで回しているうちに、

中で配線を切ってしまう場合も多い。

高級品はそう言った可能性が低い。これも低いってだけで絶対ではないけどね。ダメなメーカーもあるかも

知れないし、安いけどしっかりしている楽器もあるんだけど・・・。

また、逆に新品のメリットとしては金属部分に当然サビなどはないので、きちんと回るし、安定もしていると思う。

古い物だとブリッジのネジ部分などサビて動かなかったり、金属疲労で割れたりするからね。その心配が

皆無なのは嬉しい。

また高級品はやはり作りが丁寧ってことは言える。色んな部分の処理が綺麗で丁寧であることは一目見れば

わかる場合が多い。そして材やパーツの組み合わせによって「こういう音を目指す」って方向性がきちんと

している場合が多い。必然性がある材選び、パーツ選びをしているわけだね。コストを下げる場合は

音をうんぬんより、「アルダー材を使うよりバスウッドにするか・・・」と音優先ではなく値段優先である場合が多い。

そりゃ、当然ですね。逆にある程度値段を出せるならもう少し音や仕上げに拘ることが出来る。

装飾だけにお金がかかってる場合もあるかも知れないけど、それが気に入ればそれでいいわけだ。

 

ま、こう言ったことを踏まえて、楽器購入を考えるといいと思うよ。なに、たかが楽器だ、失敗しても死ぬことはない。

それに自分が失敗と思わなければ失敗ではないのだ。恐れずどんどん買って、どんどんいじってみよう!

俺も何本買って何本売ったかわかりゃしない!(苦笑)。

自分で穴も開けちゃってるし、リペア屋さんに怒られることもしょっちゅう(笑)。いいのよ、テメーの楽器だもの(笑)。