続「とのむら通信」ブログ版

前島本町議会議員・外村敏一(平成29年4月29日付けで引退)
日々の思いや議会傍聴の感想など引き続きお伝えします。

大阪都構想の是非を問う住民投票には疑問だらけ。ならば取りあえずNOを

2015年05月11日 | 雑感


いよいよ大阪都構想実現への是非を問う住民投票が今週末に迫って来た。私には未だに大阪都構想なるものの大義やメリットが理解出来ない。
先ず大きな疑問が二つある。一つはなぜ大阪府と大阪市が合体しなければ二重行政が解消出来ないのか。府知事と大阪市長がしっかりと調整
する機能や法的制度さえ整えておけば今後両首長が選挙で変わってもその役割は機能する筈である。
第一今回大きな目玉である大阪市を大きな5つの区に再編するという以外他の大阪府下の多くの市町村をどうするかについては全く判らない。
大阪府と大阪市を統合して大阪都にするというのなら我々大阪府民にも住民投票権が与えられるべきではないか。
それと私が思うに大阪府と大阪市の二重行政が弊害を生んでいるというのなら近畿では京都府と京都市、兵庫県と神戸市という関係でも同じく
二重行政の無駄や弊害が存在する筈で、橋下氏が主張するメリットに賛同するなら彼らも統合に動くのではないか。しかしそんな動きは皆無である。
同じことは近畿以外でも政令市を抱える北海道と札幌市、愛知県と名古屋市など多くの道県でも理屈は同じ筈である。大阪府と大阪市の関係だけが
上手くいっていないとするならそれは歴代の大阪府知事と大阪市長の関係が拙かっただけの話で何もこんな莫大な税金を使ってまで大騒ぎする必要
は無いと思う。首長同士の政治手腕が無かったから故の二重行政弊害ではなかったのかと言いたい。

そして何よりも莫大な費用が要る大阪都構想実現に本当に市民や府民は納得しているのか?到底納得するだけの説明も受けていないし理解もできて
いないのではないか。今までにどれくらいの費用が掛かるかの説明されたのか、仮にされたとして「それだけの価値があると納得したのか」聞きたい。
それほどに一朝一夕で理解できる程の簡単な構想では無い。皆目わからないというのが正直なところであろう。
そうであるならば投票に行ってNOとするべきである。なぜならこの問題は一旦GOしてしまえば後戻りできない問題だからである。
もっとじっくり考えて結論を出す話である。急ぐ理由は何もない。


今一つはこの住民投票制度自体に欠陥があると思うからである。私の予想では相当低い投票率になるであろうと思う。なぜならよく判らないからである。
良く判らないのにあえて投票に行こうという人は少ない。私が思う欠陥というのは投票率がどんなに低くても賛成が過半数を占めれば成立するというところ。
本来住民投票を行う意味は(莫大な税金を使って)民意を測るためである筈。それなのに例えば仮に投票率が20%だったとしてその51%の人が賛成したら
民意は賛成だったということになり決定してしまう。20%の投票率で51%の賛成ということは実に全体の10%強の人の意向で重大な選択が決まってしまう
ということになる。こんな住民投票制度のどこに大義があると言うのかである。今回は絶対NOにして一旦白紙に戻しましょう。

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