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続「とのむら通信」ブログ版

前島本町議会議員・外村敏一(平成29年4月29日付けで引退)
日々の思いや議会傍聴の感想など引き続きお伝えします。

皆さんは「奴雁」という言葉をご存じだろうか?

2018年02月01日 | 日々の思い

  綺麗に見られた昨日の皆既月食(友人O氏撮影)


昨日の日経新聞コラム「交遊抄」欄における元日銀審議委員木内登英氏の寄稿文中でこの言葉を知った。奴雁とは
「雁の群れが餌をついばむ時に、仲間が外敵に襲われないように首を高くして周囲を警戒する一羽の雁のこと」らしい。
前川レポートとしても有名な前川春雄氏は、かつて石油ショック時に日銀総裁を務めていたが、日銀100周年(1982)の
記念誌の中で「日銀は我が国の金融経済において奴雁(どがん)の役割を果たすべし」という主旨の文章を寄稿されている。

正に今の日本の政治・経済政策全般を見るにつけ「奴雁」たる役割を果たすのは誰か。昨年の大義なきと言われた解散総選挙
を強行し、結果は野党のオウンゴールにも助けられ圧勝したことをいいことに暴走ぎみの安倍政権による行政運営の危うさには
我々国民が声を大にして「奴雁」の役目を果たさなければならない。今の日本は外敵ではなく内なる敵から国民を守る奴雁が必要。

世界が超金融緩和から出口戦略を模索している中にあっても今の黒田日銀は政権と一緒になって際限なき金融緩和を継続し、
マイナス金利の副作用で金融市場を混乱させ、預貯金金利もゼロに等しい様な政策を続けていては我々の生活実態は少しも
良くならない。国民の可処分所得は減り続けているというではないか。公的資金を投入しての株高演出で景気が良くなったとは
誰も思っていない。全般的に国民の生活が安定し、良くなっていなければ悪政と言わざるを得ない。

日銀こそがアベノミクスの監視役を担い、世のジャーナリストやメディア媒体こそが行政や司法の監視役を果たさなければ
政治は堕落する。国民の思いを政策実現出来ない政治が続く今こそ多くの「奴雁」が必要とされているのではないか。

先の国会代表質問においても野党からの鋭い指摘や追及にも平然と答えにもなっていない答弁で素通りする安倍政権の傲慢な
国会運営の様には辟易する。全くかみ合わない国会論戦など全く傾聴に値しない。いらいらするばかりなのは私だけでしょうか。
今の政治状況こそが国難(国難とは国民にとっての難で、政権や総理の難ではない)であり、それこそドガンかせにゃならんばい。

大罪「阪大入試ミス発覚後の対応と責任の取り方」

2018年01月08日 | 日々の思い


正月早々嫌なニュースに接し、阪大入試担当の犯した大罪に憤りを覚える。人の人生を左右する入試結果に携わる者の責任は大大きい。
今回の報道では昨年6月に第三者からミスの指摘があったというではないか。入試の合否が若者の人生を大きく変える可能性があるとの
認識と責任感があればこんな結果にはなっていなかったと思うとミスの指摘を無視した担当官を許せない。
何故直ぐに学内で共有し、善後策を練らなかったのか理解できない。昨年の6月時点でミスを素直に認めてまっとうな対応をしていれば
不合格になった学生にも比較的容易にやり直しが出来たであろうに。
自分が負っている仕事の重大性や自らが犯したミスによる社会的影響の大きさの認識不足、責任感の無さに腹が立つ。

今日に至るまでに3回もの指摘があって初めてミスを認め、ようやく対応策を発表したのがほぼ1年後。今年の入試が迫った今になって発表
するまでに恐らく長い間学内でいろいろな対応策についての検討がなされたのだと思う。しかし不合格とされて人生を狂わされた若者のことを
考えれば発表までの躊躇していたことの方が更に罪深い。
報道では直接担当した教授二人だけが今まで隠していたとなっているが、本当にそうだったのか、組織として今迄隠ぺいしていたが逃げ切れなく
なり、今になって発表したのか疑わしい。徹底的に調査して2度と起こさないような手立てを構築するのは当然のことながら今回の責任を誰がどう
取るのか世間に示さなければならない。国立大学は税金で運営され、今回の責任教授も組織に属する人も全て税金でメシを食っている連中なのだから
責任は重い。

今回の事件を発表した阪大はミスによって不合格とされた学生の受け入れとそれまでに要した費用や慰謝料を支払うと言っているがこれも全て税金
から出すのではないか。我々一般の庶民感情からすれば担当教授とその上司にはそれ相当の負担をさせるのが当たり前だと思うが。又処罰はどのように
行うのかも開示されなければ納得がいかない。責任の取らせ方等についての言及は一切報道が無いのも解せない。公務員の特権か。

ことは不合格になった30人の学生を合格とするだけでは済まない。一度狂わされた人生は簡単には戻せない。いったい30人の内どれだけの学生が
戻ってきてやり直す選択をするでしょうか、もう就職などしてそんなこと今更できないと言う人にはどんな形で償うのか金銭で済む話ではない。
更に言えば、昨年不合格になった学生が他の大学に入学した影響で合格出来なかった学生も存在したであろうことを考えると社会に与えた不幸の連鎖は
計り知れない。
今回の件では本当にどこまでを補償の対象にするのか、又額額はどれだけになるのか知らないがこれまた税金の無駄使いである。ミスを犯した本人や関係者
には一定の負担をさせるべきであろう。そうでなければ納税者国民は納得しない。

憲法改正論議は政権与党や自民党が主導すべきではない

2017年12月23日 | 日々の思い


憲法改正論議と言えば9条に関してがメインのように仕向けたのは一体誰なのか? そもそも何故今俄かに憲法改正が必要なのか。
本当に多くの国民がその必要性を感じているのだろうか。長い間の自民党政権の中でも特に「自身の最大の目標」と言う安倍総理が
主導して今日まで機運醸成に務めて来て、且つ直近2度の衆院選に大勝利したからというのが本当のところではないか。
憲法改正はあくまでも国民の多くがそれを求めてこそ初めて「国会が発議できる」のであって時の政権が主導すべきものではない。

しかしいまの情勢では来年から本格的な議論が自民党主導で行われることは間違いない。そこで大事なのは9条だけではないということ。
日本国憲法は前文から第103条まであり、改正論議を始めるのなら先ずはその中のどの条項が本当に改正すべき対象なのかを先に整理
することが肝心。しかし世の風潮やメディアは「憲法改正に賛成か反対か」などという乱暴な議論に矮小化して、改正=9条の改正みたいな
間違った世論誘導をするものだから始末が悪い。条文・項目ごとに改正に賛成か反対かを問うのが基本である。

国会は国民の代表が集まっているいるのだから国会(政権与党)が改正を望んでいる=国民の意志だとするのは極めて短絡的な暴論である。
憲法を改正するには最初に国民がその意向を示し、それを受けて国会が発議する。そして最終的には国民投票で決めるのであるから国会で
議席多数を占めるからといって自民党の憲法改正推進本部が主導して進めるというのは僭越である。なぜなら与党は議席こそ7割以上を
取ったかもしれないが、得票数は4割以下。即ち国民の意志が国会発議の要件なのだからここは与党も野党もない。与野党等しい人数か
もしくは得票数に応じて委員を選任し、且つ合わせて国民の各界代表者で構成する場での議論をするのが望ましい。その上で先ずはどの
条項を改正するのが現代の民主社会に相応しい改正必要項目であるかをオンテーブルして議論すべきである。

しかし残念なことにもう既に9条の1項、2項をどうするのか、2項を残すのか削除するのかなどということが焦点にされている。全くもって
怪しからん話である。一昨年の9月に強行採決した「集団的自衛権行使を容認するという」新安保法制を可決して以降益々我が国を取り巻く
近隣諸国の目が厳しくなり、平和主義国家⇒軍国主義復活危険国家とみなされての脅威が増している現実を顧みれば9条2項削除などしよう
ものならもはや「戦争する国」として敵視される度合いが増すことは間違いない。そんな憲法改正を日本国民の誰が望んでいるというのか。

自民党は今回の改正論点として4つ挙げているという。①9条の改正 ②緊急事態条項 ③教育無償化・充実 ④参院の合区解消の4つというが
もっと他にも大事な項目は沢山あるのではないか。私は前から言っているが衆議院の解散権が総理にあり、しかもいつでも自身や党に最も都合
が良い時(選挙に一番有利な時)に解散出来るなどという非民主的な項目は即刻改正する必要がある。先進諸外国では認めていない。解散権が
行使できるのは内閣不信任が可決されたときのみで本来は任期4年いっぱい務めるのが筋。日本の様に任期を待たずに莫大な税金を使って選挙
ばかりしている国は他にない。
これこそ最大の税金の無駄使いであろう。又教育の無償化・充実などは憲法を改正しなければ出来ないことは無い筈。これは先の選挙で急ごしらえ
の選挙公約に入れた為に出してきたのではないかと思われても仕方ないほどのもの。

いずれにしても我々国民の一人ひとりがこの際我が国の憲法をじっくり学習することから始めなければならない。そしておかしいことには反対や
自分の意見を言えるようにしないといけない。その上で国民的議論を展開する必要がある。そうでなければ後世に禍根を残すことになる。
最後にもう一つ大事なことがある。それは仮に国民投票になったとしてもその投票率が問題である。最近の国政選挙でも投票率が50%を切る例は
いくらでもある。
万が一憲法改正の是非を問う国民投票が実施された場合、日本では投票率が50%を割っても有効とするのかどうか。韓国では50%をわれば無効
という規定があるらしい。これは一定の理性が働いている良いルールだと思うが果たして日本はどうするのか。これも注目したい。



NHK受信料訴訟最高裁の合憲判決に思う

2017年12月06日 | 日々の思い


NHKの受信料不払いに関しては過去多くの訴訟がなされている。今回の判決は「放送法」にある「TVを設置すればNHKと受診
契約を結ぶ義務がある」という部分が「契約の自由権」を侵害していて違憲だという点で争われたが、今回最高裁はこれを合憲と
判決したらしい。私も常々このNHKの受信料に関しては疑問や不満を持っていたので判決には注目していた。
少なくとも受信料契約と言うからには当事者同士が合意して契約を結ぶのが常識であり、TVを設置したら自動的に契約が成立する
という理屈は納得しかねる。ましてや契約と言うならば解約する権利も同時に担保されていなければならないと思うが。
放送法については詳しく読んだりしていないので明言できないが誰もが契約するにあたって納得できる法律でないからこんな裁判が
頻繁におきるのでしょう。巷ではNHKだけ映らないようにする器具も販売されていると聞くがこれにはどう対処するのか。

今回の判決でNHKは今後全国すべてのTV設置者(世帯)との契約を履行する責務が生じた訳である。この義務を遂行しなければ
今度は多くの契約者(世帯)からクレームの嵐が来ることでしょう。そしてその義務遂行にどれだけ懸命努力するかが問われる。
現在未契約の世帯がおおよそ900万件とも1千万件とも言われている現状においてこの実情を放置していては今回の判決が片手落ち
になり、契約者の不満をより一層高めることになる。しかし現実には「一度もNHKが契約を迫りに来たことなし」という未契約者の声は
昔から多く聞く。未契約者が一掃されれば真面目に契約している人たちの受信料は大幅に下がるのは明白。何故その方策を考えないのか。
NHKは契約の促進に対しもっと真剣に取り組まねば今度は「NHKの不作為、怠慢」という点で訴訟がおこる可能性大である。
しかし実際には未契約をゼロにするなんて不可能に近い。この際公共料金負担の公平性の観点からも一律の放送税として課税する方策も
検討すべきである。そして実際にTVが設置されていない世帯には申告により税の還付をすればよい。恐らく対象世帯数は極めて少数であると思う。
TVを設置していないと訴える世帯を訪問し、実態把握する方がよっぽど有効な手段で数値的にも可能性・実現性大である。

一方NHKが公共放送として受信料を取る以上は視聴者の要望や意見を反映した番組制作の義務がある筈。定期的にアンケート実施や
要望を聞いて実際の番組作りに生かすべきである。又職員の不正や破廉恥行為に対しては公明正大な処罰を透明性を持って行うよう求める。
更にはもう一つ最近とみに番組の内容が民放かと間違えるほど同程度、同種類のものに成り下がっている。大阪では特に吉本がそっくり
下請けしているのではないかと思う様な番組も多い。これでは天下の公共放送NHKが泣く。我々視聴者も陰で嘆いている。

待ち遠しい来年のMLB開幕と日本人選手の活躍

2017年12月05日 | 日々の思い


アメリカ大リーグ入りを目指す大谷翔平選手の動向に注目が注がれている。彼が行きたい希望のチームが米西海岸の小都市に
本拠を置くチームとかで最初から候補ナンバー1に挙げられていたヤンキースを筆頭に多数の有力チームが落胆の色を隠さない。
特に誇り高き名門ヤンキース首脳やニューヨークっ子はその鼻っ柱を折られた格好でNYの有力紙などは大谷を「臆病者」や
「NOHTANI」などの皮肉を交えた見出しで、交渉すらさせて貰えない状況に驚きと失望の胸の内を報じているという。

それにしても大谷君はプレーぶり同様チーム選びまでも従来の方程式が通用しないなど未知なる可能性を感じさせてくれる男である。
巨額のマネーには目もくれず、自分を生かせる最良の地や環境などを優先する本物のプロ選手なのかも知れない。確かに米東海岸の
寒い気候やニューヨークなど大都市を本拠とする名門チームに対するファンの熱狂さなどを考えれば大リーグでのスタートを切る
には温暖な西海岸の地で騒がれにくい小都市チームの方が良いのかもしれない。賢明な選択ではないか。

いきなり名門ヤンキースに行って大成功した松井選手や田中マー君でさえ不調の時は厳しいバッシングを受けた。それでもそれを
乗り越えた松井、田中両選手は立派と言うしかない。他にも最近ではダルビッシュや岩隈、ドジャースの前田投手など今やMLBを
代表するピッチャーとして活躍する姿は同じ日本人として嬉しく熱い物を感じさせてくれる。

大谷君がどのチームに入団するかは今月決まる。どのチームであろうと来年の開幕がすごく楽しみである。4年程前にもこの欄で
田中マー君のヤンキース入団が決まった際に「来年のMLB開幕と彼の活躍が待ち遠しい」と書いたが、彼はその通り皆の期待に
応えてくれた。主砲松井が去った後のヤンキースを救ったと言ってもいいほどの活躍を毎年見せてくれる。今期はけがで岩隈投手の
活躍は見られなかったが来年は田中、ダルビッシュ、前田、岩隈、そこに大谷が参戦というそうそうたるピッチャーが毎日日替わりで
先発マウンドに上がるシーンが茶の間で見られと思うとワクワクする。イチローの華麗な守備や自在のバットコントロールで活躍する
姿もまだまだ見てみたい。彼なら充分活躍出来る。 とにかく来年の開幕には日本人選手全員が怪我無く雄姿を見せてほしいと願う
ばかりである。