続「とのむら通信」ブログ版

前島本町議会議員・外村敏一(平成29年4月29日付けで引退)
日々の思いや議会傍聴の感想など引き続きお伝えします。

戦後政策の大転換に国民の声無視する非民主主義

2015年09月19日 | 日々の思い


敗戦後の日本は反省の上に不戦の誓いをし、憲法9条の下70年間平和主義、平和外交を進めて来た。
その結果世界中からリスペクトされる超一流の先進国としてどこでも歓迎され、経済支援、福祉・医療支援、
災害支援などに多くの人々が各地で国際貢献してきた。それは平和主義国家日本、日本人として尊敬され、
愛されて来たからである。
しかし今回のおよそ民主主義国の最高議決機関とも思えない醜態の中で無理矢理成立させた安保法案によって
世界からの日本を見る目が変わってくるのは間違いない。積極的平和主義の本質が武力による問題解決を目指す
ものに他ならないことを世界中に宣言したのである。時代錯誤も甚だしい。
日本は今まで通り世界の宝とまで言われる憲法9条の下で専守防衛に徹し、ひたすら平和外交に邁進するしか道は無いし
その道が唯一多くの国民が望んでいる道でもある。

安倍政権は「国民の命と平和な暮らしを守り抜くための法制であり、戦争を未然に防ぐためのものだ」と言って
いるが、ではこれで中国の領海侵犯や南沙諸島海域での活動が食い止められるのか。むしろ緊張感だけが増幅
され、何のメリットも生まない。軍拡競争に拍車がかかるだけである。一番心配するのは今後世界中で活躍する
日本人や日本人旅行者がテロに遭うのではないか、又国内においても大都市がテロの標的にされるのではないかと
危惧する。現にアメリカに同調して軍隊を出したイギリスやフランスでテロ事件が起きている。抑止力になどならない。

安倍政権は憲法もないがしろにしただけでなく日本の民主主義まで壊してしまった。国民の8割近い人が反対という声も無視し、
憲法違反の法案を強行採決した。野党のみならず大多数の国民までも敵に廻してしまった。民主主義=多数決主義ではない。
こんな大きな代償まで払って一体日本をどういう国にしたいのか理解に苦しむ。美しい日本を作るために必要だったのか。

何れにしてもこのような暴挙によって成立させた法制や独裁政治は一日も早く終わらせなければならない。その闘いが
今日から新たに第二ラウンドが始まった訳である。今回の安保法案騒動においては今まで無関心と言われてきた若者や
主婦などあらゆる層の人たちが反対運動に立ち上がった。このことは政権にとって今後ボディーブローの様にじわじわと
効いてくること間違いなし。

SEALDs代表で公聴会の席上訴えた奥田君が「日本の民主主義政治の実際がこれほど酷いものとは失望した。これ以上
我々若者に絶望させないで欲しい」と述べていたのが印象的で本当に大人として恥ずかしい思いをした。
そして少なくとも選良と言われる国会議員なら議員個人それぞれの意志で賛否を表明して欲しい。又今回の法案に賛成した
議員を落選させる運動もこれから開始すると言っている。なかなか先を見据えた戦略的で骨のある若者たちで大いに期待したい。
来年の参院選からは投票年齢が18歳になると言うのにこんな情けない議員の言動や国会運営の醜態を見せたのは実に嘆かわしい。
一度壊された民主主義を再構築するスタートの日にしたい思いである。

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2015-09-22 12:42:30
安保法制に反対し、国民の声を無視していると思っている皆さん。

あなたは選挙権を使って、投票所に行ったことがありますか?

そう、勿論ありますよね。

あなたは何のために投票したのでしょうか。

あなたの声を、国民の声を 反映させたいからですよね。

国民の声を代表するのが国会議員。そこで採決されたのが安保法制です。
返信する
色々な考え方や意見があります (外村敏一)
2015-09-22 22:52:48
確かに国会議員は選挙で国民が選んだ我々の代表です。そして議論が伯仲した問題は最後は多数決で決めます。しかしその議決権は国民からお預かりしたものという強い使命感と倫理観をもって行使しなければなりません。即ち民意がどうであるかを最大限考慮して態度を決定する必要があります。
今回の法案には国民の7割近い人が反対や慎重な審議をすべきだという意思を示していました。このことは代議員制とは言っても決定するための重大な判断材料にすべきです。
7割近い国民が賛同したから法案が可決されたというのなら納得できますが、全く逆です。
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