続「とのむら通信」ブログ版

前島本町議会議員・外村敏一(平成29年4月29日付けで引退)
日々の思いや議会傍聴の感想など引き続きお伝えします。

見るに堪えない聴くに情けない国会中継

2020年11月26日 | 国民に対する背信


自民党長期政権の腐敗ぶりを象徴するような現政権による昨今の国会運営。いくら政権与党が多数を占めて
いるとはいえ、ここまで堕落した政権は私の人生の中でも経験したことない。酷い醜態である。
一体これからのニッポンを担う若者はどう思っているのだろうかと心配する。

長く続いた安倍政権だがこれほど沢山の不祥事、それも政権中枢が起こした不祥事に包まれた政権も稀である。
あまりにも多くて記憶から薄れて行くが自衛隊日報隠ぺい問題、集団的自衛権行使の違法な解釈改憲強行、
森友・加計学園疑惑、桜を見る会における税金の私物化疑惑、違法な検察庁法改正など次々に疑惑に満ちた
不祥事を起こすものだからそれらが上書きされて風化しかねない。最近では就任早々に菅氏が学術会議法に
違反の任命拒否事案など枚挙に暇がない。貴重な税金を使っての国会審議に野党からの不祥事追及に大半の
時間を費やすという嘆かわしい事態が続いている。

政権擁護派からは「森友事件や桜の追及にしてもいつまでやっているんだ」という声が上がるが、これら
国民の税金で生きている国会議員や官僚は絶対に不正に関与してはならないのが鉄則。それなのに次々と
不祥事が起きたら徹底して追及するのは当然であり、追及されたら潔く国民の前で謝罪し、真実を語るのが
公僕たる者の身の処し方である。

しかるに時の総理たる者が嘘に嘘を重ねて国会を愚ろうする事態が生じれば徹底して糾弾されなければならない。
今回あれだけ国会の場で嘘を続けていた桜を見る会の前の総理主催の前夜祭での政治資金規正法違反や公選法違反
疑惑におけるこれまでの安倍前総理の答弁は嘘だったことが検察の調べでほぼ明らかになった。
総理の公設第一秘書が嘘をついていたということだが、そんなことはありえない。あれだけ連日国会で追及されて
いた事件の核心に触れる領収書の有無や会費と実際の金額との整合性について秘書の言うことを鵜呑みにして国会
答弁する筈がない。答弁するには関係者に徹底して調査・確認した上で否定の答弁をしていたのだからもう今更
「秘書が嘘を教えたから間違った答弁をした」などという言い訳は通用しない。時の菅官房長官も同罪。
安倍前総理もここまで言われたら自分の名誉の為にも堂々と国会の場に出て弁明するなり謝罪するなりすればいい。
これ以上恥の上塗りの様な工作をすることだけはやめた方が良い。
以前安倍氏が説明して、辻元議員から失笑された「会費は800名もの参加者が各自会場で5千円を支払い、その都度
ホテル側が用意した領収書を受け取っていたので後援会は一切タッチしていない」という答弁はことごとく嘘7だった
事が判明した。さて安倍前総理はどんな弁明をするのか楽しみである。

昨日の国会で菅総理はこのことについて当時の大番頭だった官房長官としてどう思うか?又あなたも一緒になって
嘘をつき通したと追及され、常套句である「検察の捜査にかかわるので」と言って答弁拒否した。恐らく事務方による
言い訳メモが未だ出来ていなかったのか何を聞かれても同じフレーズで終始答弁拒否した。その姿はあわれであった。
菅氏は安倍政権の全てを引き継いだのだからこの問題だけでなく森友問題など過去の全ての負の遺産も事実解明して
国民の前に真実を語る義務を負っている。その覚悟がないなら早く退陣した方が良い。



見るに堪えない菅総理の姿は小心で度量の小さいタタキ上げ

2020年11月06日 | 一国の総理なら堂々としてほしいな


就任から1か月余りの菅総理。何を思ったのか伝統ある学術会議の任命拒否問題で窮地に立たされている。
連日の国会審議では野党からの正論にまともな答弁が出来なくて精気もないうつろな目で気骨ある叩き上げ
のかけらも無い。信念を持って拒否したのなら堂々と拒否した理由を述べれば済むこと。それが出来ないなら
潔く白旗立てて反省と謝罪をすれば済むことである。謝罪して済む筈ないから謝罪も出来ない。実に情けない。
本日の参院での質疑応答を見てても答弁の声は小さく自信なさそうで殆ど官僚頼りか官僚任せ。
結局は耐え抜けば時間切れとなり逃げきるのが安倍政権以来の常套手段。
もう既に明らかになっているが、拒否した理由は「政権にとって不都合な言動をする学者を外した」というのが
真相。国民の誰もが思っている。この図式は安倍政権時代にあった「モリ・カケ・桜」疑惑で説明責任を放棄して
逃げ切ったのと全く同じである。
今回の件では拒否事件の中心人物である杉田官房副長官を参考人招致せよという野党の要求には絶対応じない。
モリ・カケ問題の際にも参考人として野党が要求した安倍昭恵氏や加計学園理事長は断固として拒否した。
全く同じ構図である。

菅総理は規制改革、前例踏襲打破を掲げて国民に期待させておきながら就任早々やったことは全くお門違い。
学術会議メンバーの拒否問題では10億円の国費が投入されているから注文を付けるのは当然だというが
そんな小さいことに目を向ける前に辻元議員が指摘したように「アベノマスクに何百億円使ったの?」
結局は使い物にならなかったあのマスク事件の責任は誰が取ったのか。
そして今や税金の無駄使いと言われているGO TOキャンペーンやいい加減な制度でザルの様な持続化給付金
にはそれこそ無尽蔵に税金を投入している実態に何も手を打たないで正にやってることが滑稽である。
コロナ対策として湯水のように借金を重ねている施策が本当に困っている人に恩恵をもたらしているのかの方に
神経を使って欲しい。学術会議での失態はもう来週早々にでもお詫びして落着させるのが身の為である。

世襲ではない叩き上げの総理として一瞬でも期待した自分が恥ずかしい。私は未だ読んでいないが菅氏の著書
「政治家の覚悟」には勇ましい言葉が並んでいるようだが、ここ1か月で殆ど彼の本性が見えてきた。
一昨日の国会質疑で辻元議員が発した質問は大変良かった。
菅氏は嘗て「自民党には世襲議員が多い、そして世襲議員が自民党を駄目にする」と言っていたことを披露。
学術会議の改革も大事か知らんがそっちの改革の方がよっぽど国民の為になる。即刻やって貰いたい。
又同盟国である米国の現状は分断がひどくおよそ民主主義の先進国と思えない。しかし今や我が国もかつて
安倍総理が選挙演説中にヤジを飛ばされて「あんな人たちに負けては居られない」と言ったが、一国の総理
ともあろう人がとああいう発言をすることが分断を生みかねない。と言って辻元氏は総理を諌めた。さすが。
菅総理には多くの問題や疑惑を生んだ安倍政権での反省を踏まえ、謙虚な政治に向き合って欲しいものだ。