昨日の参院、衆院両委員会での証人喚問では益々疑惑が深まった。これではとても幕引きなど出来ない。
多くの国民が注目したTV中継は誰もが籠池氏の語った内容に信憑性を感じたことだろう。
自民や公明、維新の委員は籠池氏の人物像の怪しさに焦点を当てて問題の本質から国民の目をそらす作戦に
出たが返って藪蛇だった。特に自民党の西田氏が「この問題の本質は貴方が資金もないのに無理に学校を作ろうと
したことに出発点がある」みたいなことを言って、逆に籠池氏から「それは全くの的外れである。この事件の本質は
政治家の口利きがあったかどうかという点である」と逆襲されて会場の嘲笑を誘ったのには大笑いをした。
そして籠池氏から安倍総理夫人とのやりとり(お願いや相談事)の詳細が語られると会場は騒然となった。特に籠池氏が
総理夫人にお願いごとをした件に対して総理夫人付きの内閣府職員である谷さんという女性からの回答FAXの内容が
詳細に暴露されたことは極めて重大な意味を持つ。本当に驚いた。いかに総理夫人昭恵氏と籠池家とが親密な関係にあった
かが良く解った。
この件に関してはさすがに政権側も危機感を感じたのか早速官房長官が火消しの談話を発表したり、昭恵夫人自らも反論の
メッセージをフェイスブックで反論したりしているそうだが全く説得力が無い。籠池氏は偽証罪に問われる覚悟で喚問に
応じているのに対し一方の昭恵氏は文書であったり第三者である官房長官が答えているだけで当の本人の口からではない。
菅官房長官の会見による反論(火消し)には重大な欠陥があった。彼は「このFAXのやり取りでは結果的にはゼロ回答
だったのだから何も問題は無い」と言っていたが、問題の本質は結果ではなく、籠池氏から総理夫人への依頼に対して
谷さんという内閣府の職員が総理夫人の代理として関係省庁各方面に働きかけていたという事実があったことである。
そしてその後の結果はゼロ回答どころか用地購入費の8億円もの値引きに繋がったのだから大変な話である。
100万円の寄附の授受についても政権側は「昭恵氏本人が渡していない」と言っているのだからそれは事実ではないと
反論しているが、これとて全くの説得力はない。籠池氏の言っていることは嘘で昭恵夫人が言ってることの方が事実だと
声高に言う根拠は何なのか。あまりにも片手落ちで失礼な物言いではないか。TV中継で見た限りでは籠池証人は堂々と
在った事実を淡々と述べておられたとの印象を強く持った。恐らく多くの国民の目にもそう映ったことでしょう。
こうなったらはっきりさせなければ籠池氏の立場が無いし、我々納税者である国民は全く納得できない。この際総理夫人も
内閣府のお付の女性も証人喚問する以外にない。更には籠池氏の口から名前の出た沢山の政治家や財務省の幹部、大阪府の
関係者、松井知事なども全部証人喚問しなければならない。これは国会の責務であろう。ここまで来たら徹底して解明する
必要がある。到底これで幕引きなど出来ない。むしろ今日が幕開けである。