

ケンタッキー州議会議事堂 と 州都でもあるフランクフォート市街
先週23日からの3日間の6月定例議会が本日終わった。
今定例会では初日と2日目の午前中は12人の議員による一般質問とその後は子ども・子育て支援法施行令の一部改正に
伴い、幼稚園や保育所の保育料について年収360万円未満相当の世帯の多子軽減に伴う多子計算の年齢制限を撤廃する
ための所要の改正議案、桜井跨線橋の補修・補強工事(その5)の工事請負契約(6432.9万円)締結議案などの他
一般会計の補正予算案など6件の議案審議を行いました。
今回の補正予算の中では町長が今年の施政方針で突如表明された「姉妹都市提携」に関して提携相手都市の視察費用
特別旅費(2名分71万6千円)が初めて具体的な案件として提案された。
本件は昨年5月本町のフェイスブックにおいて、町長宛てに「フランクフォート市は姉妹都市提携先を探しており、
サントリー社がジムビーム社を買収したことを契機として両社の蒸留所がある縁で島本町が最適であると考えている」
とのメッセージが入ったことに端を発している。
その後7月には提案者が来庁して市の概要や魅力、提携目的などを説明したとのこと。そして8月以降は何度かメールでの
やり取りをして双方の調整をしていた。その間何の説明もなく今年2月定例会で初めて施政方針で正式な表明があったもの。
私は2月定例会においても「いくら先方から提携の申し入れがあったとは言え、なぜそんな地理的にも遠い都市との提携に
前のめりになって検討を進めるのか」「提携の大きな目的が小中学校、高校生の短期留学やホームステイなどの交流にある
のなら尚更のこと児童生徒や保護者の負担がなるべく軽くなる地理的にも近い英語圏(例えば豪、NZ、米国西海岸など)の
都市を姉妹提携相手に選択するのが良いのではないかと申し上げて来た。
今回の一般質問においても本日の議案審議においても、本町の姉妹都市提携先としての適性について幾つか確認した。
先ず一番の問題はいくらビールにまつわるご縁があるとしてもケンタッキー州、フランクフォート市に行くには大変な時間と
当然渡航費用も高くなる点。町の説明では、先ず伊丹から成田へ、成田からテキサス州ダラスへ、そしてダラスからレキシントン空港
、そこから更に車で1時間余りという遠さ。フライト時間だけでも約15時間40分、トータルでは約20時間もかかる超長旅である。
航空運賃は往復で22万1千円(多分エコノミー)との説明であった。
このことは将来的に交流が進んでお互いに児童生徒が行き来する際の費用、体への負担など現実的に高いハードルとなる事は必定。
こういうことも充分考えねばならないと申し上げた。
因みに大阪府下の町村で海外の都市と姉妹提携している忠岡町、熊取町は何れもオーストラリアのしかも関空からの直行便もある都市
又は大都会近郊の都市で日本からの渡航に比較的便利な都市と提携している。
(忠岡町はシドニーから車で30分のピットウオーター市と、熊取町はメルボルン経由のビクトリア州ミルドラ市と提携)
それでも児童生徒の渡航費用などに関して仮に町が少し援助するにしても生徒の選抜方法から財政や公平性の担保など色々な
課題があって悩ましい状況があるとのこと。
私としては上記に述べたような理由で本補正予算の特別旅費については反対したいところでしたが、島本町国際交流協会の方の
意見なども聞いた上で、兎に角今まで考えたことも無かった姉妹都市提携話ではあるが、今回先方からの申し入れがあったことを
契機として「本町として姉妹都市提携のメリットやどう生かすかを皆で議論する良い機会ではないか」という思いで賛成した。
但し今回の視察の結果をベースに今一度単に庁内での議論だけに終わらず、引き続き我々議員や学校関係者の意見も聞いて良い
判断をしてほしい。それと同時に今後ホームステイや交換留学などの際に家計に余裕のない家庭の児童生徒にもチャンスがある
様に心を砕いて欲しい。又当面提携を続けたとしても、将来的にやはり相当な無理があると判断した際にはもっと渡航に便利な
別の都市との提携を見直すことの検討なども要望した。
皆さんは今回の本町の進める姉妹都市提携構想についてどう思われますでしょうか?一度ネット検索でもアメリカ地図でも見て
ケンタッキー州がどこで、フランクフォート市がどの辺りに位置するのか理解して下さい。その上で是非ご意見お聞かせ下さい。