高校の頃、美術の時間に彫刻をやったことがある。
紙粘土をこねて大まかな形を作って、そこから削っていくというものだった。
自分が作ったのは、立った仏像で、それは修行僧のような像だった。
そして、眉間になんとなく星を入れたが、それは、白毫(びゃくごう)というものだった。
高校生の自分は、なぜかそういうものを作ってしまった。
クラスで、仏像なんてものを作ったのは、自分一人である。
ある日、美術の先生が、自分のところにやってきてこう言った。
「彫刻は初めてやったのかい?初めての人は自分を彫ると言われているんだよ」
そう聞いて・・・自分はお坊さんなのか・・とその時思った(笑)
いや、確かに、今でもそうだが、なんでも修行とか精進に変えてしまうところがある。
そして、その修行の道に必要のないものは、全て排除していくのだ。
これは、本当に自分の根底にある性分のようなものだという気がする。
よく考えてみると、何をやってもそうだ。一途に打ち込んでしまう。
今も、絵に精進しているが、他のものを何もかも排除していく生活である。
だからこそ、人一倍伸びてもいくのだが、その反面、他の楽しみを捨てているわけだ。
本当にこれでいいのかどうか・・・それで人生が豊かなのだろうかと時々疑問に思うのである。
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