7月下旬発行の医療専門誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表された「肥満は伝染する」！？
1948年にマサチューセッツ州で始められた有名な国家的疫学研究「フラミンガム心臓研究」で集められた2世代1万2067人の健康と生活習慣、社会的関係などのデータを用い、更に友人や家族を含め3万8611人分のデータをもとに、ハーバード大学医学部のニコラス・クリスタキス氏とカリフォルニア大学サンディエゴ校のジェームズ・ファウラー氏が集計した結果。
この研究によると、友人が肥満になるとその後2～4年以内に自分も肥満になるリスクが57％上昇するという。また、友人の兄弟姉妹が肥満になった場合リスク上昇は40％、自分の配偶者が肥満になった場合37％も肥満になるリスクは高まる。友人の中でも特に親しい人が肥満になると、自分の肥満リスクは171%も上昇する。地理的な近さは関係せず、500マイル離れてくらしていて毎日会うわけではなくとも、心理的に近しい友人の影響は大きかったという。
ただし、知り合う時点で肥満の人が肥満の人を友人として選びやすいといったことはなかった。更に、知り合った時点でその新しい友人が肥満であっても、影響を受けることはなかったという。肥満が伝染するのは、知り合ってから太り始めた場合のみであった。
研究を行なった両氏も、肥満が人付き合いを通じて伝染することについて確かな説明をすることはできないとしている。「周りの人たちの生活習慣が変わり、どこからが肥満かというイメージが変化していくと、つられて自分の感覚も変わってしまうのかもしれない」と、クリスタキス氏は説明する。「友人が太り始めたからと言って絶交するのは逆効果」と大真面目に警告する。これ以前の研究で、強い社会的つながりのある友人の存在が、肥満だけでなく多くの健康要因に良い影響を及ぼすことは何度も指摘されているからだという。
いろんな研究に真面目に取り組んでいるところがすばらしい。
人にあいつは何バカなことやってるんだ位に思われないと、新しいこと、面白いことは中々そう簡単には出てきません。
新商品や新規事業、新企画などの仕事に携わっている方、他人の同意ばかりを気にしすぎていませんか？！（注意）