老いの現在~根~
もう少し・・、あとちょっと・・、
これが終わったら・・、云云
年長者によくある感慨
でも、何事にも
根を詰めないことだ
事に当たる時は、往々にして
若い自分をイメージしてしまいがちだが
その幻想に、騙されぬことだ
確実に、思考より先に体は衰える
去年より今年
昨日より今日
老いは確実に
心は、如何しても
肉体の変化についてゆけない
そのギャップが
時として、取り戻せない現実を生む
それ故、いつでも
身体能力優先で動けば
思いがけずの悲劇は
ある程度回避できるかも知れぬ
老いると、その見極めが疎かになる
心と体の認識の一致は、至難の技になり
それが、思慮の思い上がりに繋がる
然にあらば
老いたその身では、”根”など詰めないことだ