高校サッカーに携わる者、全ての憧れ「全国高校サッカー選手権」の山形県大会が2週間前に開幕し、先週末に3回戦、準々決勝が行われました。
我が東海大学山形は、今年の県総体において第3シードを獲得していたため3回戦からの登場となりました。
東海にとっての初戦は、酒田南、山形明正の2部チームを撃破してきた、南陽高校さん(Y3D)。先の2チームは南陽DFラインの異常な高さにオフサイドを連発し、バランスを保てなくなり敗退(酒田南戦は見ていないので推測ですが…)。南陽の攻撃として、個人能力の高い右MFにボールを付けたときの、平行ワンタッチからダイレクトでアリークロス、またはバイタルへのミドルパスが非常に小気味よく、その外-内-外、ショートショートロングの崩しからチャンスを作っていたので、そこを警戒して臨みました。
当日はピッチ縦方向に強い風で、前半と後半ではまるっきり違う戦い方をしなければいけない状況でした。芝の状態はとても良かったのですが…
午前中は、いい天候で気分よく試合ができたのですが、午後はゲリラ雷雨にあい後半30分で1時間近くの中断を余儀なくされました。その状態でも選手、審判は集中を切らさずにしっかりやり遂げていました。
そして、日曜日は準々決勝が行われました。どんな大会でも準々決勝が一番面白いと言われています。奇しくも今大会はシード校8チームが残りました。山形商業さん以外はすべて1部のチームですから、多いところで同地区ならば5回目の対戦。最少でも3回目の対戦となります。
東海は、城北さんとの対戦になりました。これで今年は、4回目の対戦。このチームで言えば、地区新人でも対戦しているため、5回目になります。城北さんは、GKとCB以外は3年生で構成されている好チーム。どちらの立場から見ても、厳しいゲームになることは必至。ピッチコンディションはミドルサードがまともにボールが転がらない劣悪な状況の中、始まりました。
これまでの対戦の経験や、選手権2回戦(長井工業さんとの試合)から、CBからのフィードとセットで左サイド(東海にとって右サイド)の攻撃、1-4-1-4-1のアンカーの両脇の攻略、城北CMF3枚との数的な優位、不利のバランスについてに考えて臨みました。徹底して城北サイドDFとのマッチアップを仕掛けることでアンカーを寄せること、これはタラればですが、もし相手アンカーが上がらなければいけない状況になった時には、空いたバイタルエリアをガンガン攻略しようと話はしましたが、まさに2点目はここから生まれました。ピッチ内で戦っている選手、ベンチ、事前にスカウティングしたスタッフが一体となった得点に鳥肌が立ちました。
今大会は、第1~4シードまでで残ったのは東海だけという大会ですが、まさにベスト8のチームの差は紙一重。その試合をしてみないと分からないという状況が如実に表れました。
しかし、私はそれだけでない私見(あくまで私見です!チームとは何の関係もありません。しいて言えば県リーグ担当運営理事としての意見ですね)をもっています。実は1部リーグにおいて、優勝争いを最終節決戦まで行った日大さんと東海は、最後までギリギリの戦いを続けました。また降格争いをしていた新庄東さんと城北さんも、最終節までギリギリの戦いを続けました。つまり、選手のコンディションを置いてプレーしたということです。そしてそのまま選手権に突入したということです。優勝も、降格もないチームは、Y1リーグにBチームを出場させてAは調整でキャンプに出かけたり調整を行っているチームもありました。羽黒さんはそのような状況でもAチームをきっちり出場させてくれて山形県のトップリーグに華を添えてくれました。私は昨年度から県リーグ担当理事として、スケジュールから、運営、会計管理、JFAとのやり取りと様々こなしてきました。できれば、最後まで山形県のトップリーグに義理を立てていただきたかったと思います。そのような妙な差が今回表れているのではないかと思っています。何が正しいかは分かりませんが、立場を、仕事を尊重し合いたいですね。
今週末の準決勝まで、残り時間を大切にして準備を進めます。