徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

作品の仕上げ:ブックマットの作成実習

2015年03月01日 | 研究講座


制作した物は
作ったままの状態では制作物です。

仕上げを経て作品となります。

では
「仕上げ」とは
どのようなものでしょうか。

仕上げ方には様々な方法があり
作品内容やサイズ、ボリュームにあわせて
適する方法を選択します。

今回は
保存性を優先する仕上げ方を学びました。





ミュージアムボードという無酸性のマットボードを用い
ブックマット形式で仕上げます。



ブックマット形式は
画面サイズで切り抜いたオーバーマットと
制作物を固定するアンダーマットを接合する形式です。



ブックマットの作成においては絶対的なきまりはありませんが
一般的に認知されている方法があります。
その方法に従い
各自、1~3点の仕上げをおこないました。



マットボードを切り抜く作業は
業者にお任せする場合が多いかもしれませんが
一度は自分で経験しておく事は大切です。

大型のマットカッターを使い
斜め45度の角度でマットボードを切り抜きます。



その後のマットの接合や制作物の設置に使用するテープ類も
保存性を考慮し、無酸性テープを用います。



バライタプリントやシルクスクリーンプリントは
余白のある状態で仕上げているため
三角コーナーでアンダーマットに固定しますが
上のサイアノタイププリントのように余白のない場合は
ドライマウントティッシュという
熱によって溶ける薄いシート状の感熱接着剤を使い
アンダーマットに固定しました。



ブックマット形式の状態まで仕上げると
その制作物は、その後、残る存在となります。

保存に耐えうるという事ですが
作り手の気持ちの上でも
残る存在となるのではないかと思います。

たぶん。

記:徳永好恵


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

にほんブログ村 写真ブログへ 人気ブログランキングへ